トオチカ (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
3.69
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本棚登録 : 173
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (396ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041038833

作品紹介・あらすじ

「頼むから、やさしくさせろよ。そうさせてくれない女、おまえくらいだよ――」
「頼むから、やさしくさせろよ。そうさせてくれない女、おまえくらいだよ……」
あまくて、切なくて、ハッピーになれる
ひと粒のショコラのような、極上恋愛小説


親友と2人で鎌倉に小さなアクセサリー店「トオチカ」を営む里葎子。
都内で働いていたころ、恋愛により手酷いトラウマをおったが、時間をかけて人生を立て直したことに、ひそかな誇らしさを感じていた。
そんな彼女の心をひさしぶりに動かしたのは、店に立ち寄るバイヤーの千正だった。
けれど彼のおおらかな男らしさに、無意識にからだが竦んでしまう。
戸惑いながらも自分の気持ちにむきあった里葎子は……。
不器用な大人に訪れた、恋という奇跡の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言えば、大人の女性が読む少女漫画。
    思わず「大当たり!」と言いたくなるくらいにドストライクな一冊。糖度の高い恋愛が好きな人にお勧めしたい。甘いだけではなく苦い部分もあるけれど、それが甘さをより引き立たせてる。
    読み出したら止まらないので、家で一気に読むのがいいと思う。一気に読んでしまうのは、女性が好きそうな文体も理由のひとつかもしれない。
    個人的に文体もお話もとても好きなので、他の本も読みたいと思った。

  • 恋愛に対して臆病になってしまった大人の恋物語。
    トラウマになるのも納得の過去。
    読んでいて息苦しくなるほど、しんどい。
    どうするべきだったのか、私ならどうしたかとか考えたけど、良い答えは見つからず。
    相手とかタイミングとか順番とか、そういったものの結果でしかないのかな。

    人の心にずかずか土足で入ってくるようなタイプは私も好きではないですが、そんな彼じゃないと彼女の心は開けなかったのかもしれない。
    嫌な奴だなぁと思っていたけど、だんだん見方が変わっていって。
    彼目線で考えたら、ところどころ不憫な気もする。

    大人の恋愛って面倒くさくて大変だけど、だからいいのかも。

  • 他のレビューの方も書かれていましたが「大人の少女漫画」って感じ。
    少女漫画でもなくレディコミでもなく…。
    そして「じれじれ」「もだもだ」という単語が思い浮かぶ。
    ある事から大きい男性、そして大きい声にトラウマを持つ里葏子。その理葏子にちょっかいを出す千正。
    千正は里葏子に「思春期か」なんて言いうけれど、千正のちょっかいの出し方が思春期以前に小学生男子そのものなんだが。
    比奈が2人を見ながら笑うのもわかる。
    登場人物の中で1番達観してるのは比奈だと思う。
    里葏子の周囲の人たちは暖かい人たちばかり。
    久々にこういう恋愛小説も良いものですね。
    私的に凄く気になるのか里葏子たちよりも「あの店」の店長だったりする。
    何者だろう?彼。

  • 甘々な作品。
    千正の距離感が良かった

  • yk

  • 千正が口が悪いのだけど、中身はどこの王子様かというくらい優しいので、甘々を楽しめました。トラウマのせいもあって非常に難しい女になっている里葎子に振り回されている様を見るのが楽しい。二人が少しずつ近づく様子が丁寧に書かれていて良かったです。

  • 恋愛ものとしてそれなりに面白く読めましたが、自分のニーズには合っていない。
    作品の良し悪しではなく選択ミスです。

  • 不器用な自分を支えてくれるのはめんどくさい周囲の人たち。
    誰よりも自分がめんどくさいけど、そんな自分を支えてくれるくらいなんだからめんどくさいに決まっている。
    自分が主役だと思える時期はすぐに過ぎ去ってしまい、そんな素振りを見せず自分は脇役だとしていても
    いつか選ばれる自分になりたいと願ってしまう。
    それなのに変化したくないという気持ちが先に出てしまう。
    そういう自分を進めてくれるのは不器用で嘘のない優しさで千正は名前の通り正しい優しさで接してきてくれる。
    お互いにめんどくさいからこそ支えることができると思う。

  • 著者初読。不器用なところがありながらも、人生にもがきながらも、恋に落ち、お互いに頑張っていくという展開に興味をそそられ、読んだ次第。職場でのある過去により同じ特徴を持つ男性に苦手意識を持ってしまうが、雑貨店を営み始めてから年月が立ち、元彼と再会したのだが、苦手意識を無くし、よりを戻せたきっかけが気になる。バイヤーの男性の人格によるところも二人の関係をぎこちなさがありつつ良い関係性があるのだと感じる。最初は大人のビターな感じがしたが、物語の終盤が近づくにつれ、また、番外編の話も甘みが強く、甘甘な印象が残る。

  • キュンとした。
    ときめいた。
    想い合うのにちょっとすれ違ったり、
    暖かい気持ちになるのがすごく良かった。
    恋愛したくなる本でした(*´∀`)

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著者プロフィール

小説家。3月16日生まれ、九州出身。
1998年、『楽園の雫』でデビュー。
ブルーサウンドシリーズ」や「白鷺シリーズ」「グリーン・レヴェリーシリーズ」など、多くのシリーズ作品を生み出したほか、漫画原案なども手掛ける。代表作として『トオチカ』など。

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