銀河鉄道の夜 (角川文庫)

  • 1530人登録
  • 3.72評価
    • (154)
    • (117)
    • (239)
    • (23)
    • (6)
  • 163レビュー
著者 : 宮沢賢治
  • 角川書店 (1969年7月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041040034

銀河鉄道の夜 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 透明で色鮮やかな「銀河鉄道の夜」。
    何度も読んで銀河の夜を味わいたい
    と思える、澄んだ物語だった。

  • 名前は知っているけど意外と読んでいなかった「銀河鉄道の夜」。
    短編集なんですね。

    学校の先生だったからか、教訓めいた話もありました。

    表題作は、単純なファンタジーなのかと思っていたけれども、奥が深かった。

    一度は読んでおくべき一冊でした。

  • 私の持っている装丁と絵柄が違うので念のため目次。

    ・おきなぐさ
    ・めくらぶどうと虹
    ・双子の星
    ・貝の火
    ・よだかの星(ぶとしぎ)
    ・四又の百合
    ・雁の童子
    ・ひかりの素足
    ・虹の絵具皿(十力の金剛石)
    ・黄いろのトマト
    ・銀河鉄道の夜

    目次の順に読むと『銀河鉄道の夜』で登場する話と繋がりがありイメージできるという、素敵編成です。
    『よだかの星』は小学生の頃に読んで、かわいそうで、切なくて、けれど最後の一文の強さに惹かれた思い出があります。

    そして、『銀河鉄道の夜』。
    (未完の傑作と聞いたこともある作品。改編もけっこうされてきているようです。)


    病気がちな母と遠くへ出て不在の父を持ち、
    働きながら学校へ通う主人公ジョバンニ。
    心を許している唯一の友人カムパネルラ。
    この二人が銀河を往く列車に乗り、そこで出会い別れる乗客たち。

    宮沢賢治の紡がれる美しい言葉にのって、幻想的な情景が浮かんできます。
    そして、ただ美しいだけでなく描写される、人の物悲しさ。苦しみ。
    キリスト教、仏教(法華経)が感じられる部分も多々あります。
    不思議な世界を描き無機質な感覚を思わせつつも、一番に感じるのは命であり「生」であったように感じました。
    目覚めたジョバンニが、牛乳を貰いに行った場面。

    『ジョバンニはまだ熱い乳の瓶を両手のてのひらで包むようにもって~』

    この温かさこそ、命を繋ぐものと思えるのです。

    そして、一番のキーワード。
    『ほんとうのさいわい』とは何か。

    強いメッセージ。
    私なりの解釈では、
    現実の自分の立っている場所で、そのままの自分でもって、どんなに暗く答えの見えない逃げたくなるような状況であっても、みんなが幸せでいられることみんなの幸福を求めていく、その心にこそあるのでは、と。
    そんな風に感じました。

  • 「よだかの星」がすき。

    宮沢賢治の透明感といわれるもの、なるほどなあ。
    自分としてはそれよりも「言い得ぬかなしみ」が気になる。
    涙を流して泣き叫ぶような苛烈なものでなく、気づけば心の内にあるような
    青い鳥のようなかなしみ。
    ほんとうのさいわいってなんだろう。
    またしばらくしたら、読み返したくなるんだろうな。

  • 著者が、星を語っている・・「双子の星」「よだかの星」「銀河鉄道の夜」を、くり返し読んでいます。
    今回、映画「あなたへ」を観て、妻役の田中祐子さんが歌われた・・『星めぐりの歌』が心に残り・・またこの本を、読んでいました。

    双子の星の、チュンセ童子とポウセ童子が、空の星めぐりの歌に合わせて、一晩銀笛を吹きます。それがこの双子のお星さまの役目です。お二人(?)の、心優しさが、胸に沁みいるお話です。

    他の鳥たちに嫌われている、よだかのお話しは、胸が痛みます。

    ジョバンニとカムパネルラの銀河鉄道の旅も・・夜空への想いをいっそう強いものにしてくれます。
    お話しの中でくり返し登場する、空の星めぐりの歌という言葉に、もう胸がいっぱいです!!

  • 宮沢賢治は同郷の先輩にして高校の同窓でもあります。宮沢賢治の宇宙観や宇宙に対する興味がとても伝わってきます。読んでいて、とても透明感があるのであるが、根底で流れる辛さも感じ取られてきます(この感情が分かりやすいのは私も東北人だから?)。「こうあって欲しい」と思う部分にたいし、「世の中そんな風に行かない時もある」という、非情な部分も表して、二つが混然一体、しかしそれが紛れもない現実、と思わされます。宮沢賢治の創造力もまたすごいなぁ、と思いました。

  •  『日本鳥類図説』(大正3年)には「よたか」も「ぶっぽうそう」も「ブッポウソウ目」だと記されているらしい。そして『鳥類原色大図説』(昭和9年)は、その「ブッポウソウ目」に「はちすずめ」も含めている。そんな事実に気づいたとき、「赤毛のアン」であれば、どんな想像を働かせるだろう。本書の筆者の宮沢賢治も「赤毛のアン」に負けない想像力の持ち主である。
     宮沢賢治は「よたか」と「ぶっぽうそう」と「はちすずめ」とを兄弟に仕立てあげた。その上で、一番器量のよくない「よたか」を、その醜さゆえの、悲劇のヒーローとし、感動的な話を想像し上げた。それが「よだかの星」だ。

     僕は、宮沢賢治その人の人物論や作品論には、寡聞にして明るくない。宮沢賢治作品をちゃんと読んだのも、今回が初めてと言っていい。しかし本書を読んで、一つ明確に持ったイメージがある。それは、宮沢賢治の観察力の高さと、それをもとにした想像の巧みさである。おそらく、宮沢賢治ならば「リンゴが木から落ちる」というビジョンからも、「男が道で躓く」というビジョンからも、「石が転がっている」ビジョンからだって、相当な物語を紡ぐことができるだろう。
     宮沢作品の好き嫌いに関わらず、そのような能力には憧れを抱く。そういう人に私はなりたい、と素直に思う。
     ところで、現在において、そのような観察力と想像力を持っている人物って誰だろうと考えてみると、文章から受ける印象という点においては、佐藤雅彦さんが近いんじゃなかろうか。なあんてことを考えてもみた。


    【目次】
    おきなぐさ
    双子の星
    貝の火
    よだかの星
    四又の百合
    ひかりの素足
    十力の金剛石
    銀河鉄道の夜
    注釈 大塚常樹
    解説 河合隼雄
    年譜 中村稔
    (カバーイラスト/黒星紅白)

  • 小学生の頃授業で宮沢賢治の作品を扱った際、銀河鉄道の夜やよだかの星は読んだのですが、やはり改めて読むと印象が全然違いました。うまく言葉にできないけれど、優しい感じがしました。
    これを機に他の作品も読み返そうと思います。

  • 何回も読みました。

    私の一番大切な本です。

    大人になっても、いつまでもこの本の良さを忘れずに、何度も読み返していきたいです。

  • 草花や動物、星、宗教。宮沢賢治の世界観に触れ、ある意味予習してから
    いよいよ銀河鉄道の夜へ
    ジワジワと余韻が残り日常でふと物語の一場面を思い出して目頭が熱くなる。
    切なく愛おしい作品集

全163件中 1 - 10件を表示

宮沢賢治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
安部 公房
三島 由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印

銀河鉄道の夜 (角川文庫)に関連する談話室の質問

銀河鉄道の夜 (角川文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

銀河鉄道の夜 (角川文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

銀河鉄道の夜 (角川文庫)の作品紹介

-永久の未完成これ完成である-。自らの言葉を体現するかのように、賢治の死の直前まで変化発展しつづけた、最大にして最高の傑作「銀河鉄道の夜」。そして、いのちを持つものすべての胸に響く名作「よだかの星」のほか、「ひかりの素足」「双子の星」「貝の火」などの代表作を収める。

銀河鉄道の夜 (角川文庫)のKindle版

銀河鉄道の夜 (角川文庫)のAudible版

ツイートする