USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門

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著者 : 森岡毅
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年4月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041413

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門の感想・レビュー・書評

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  • USJにデロリアンなくなっちやったのぅ。

  • USJのCMOとして、劇的な売上拡大を果たした著書の実体験を踏まえて、マーケティングとはナンゾヤを、非常に分かり易く、骨太に書き下ろした一冊。マーケティング理解の骨格をしっかりと鍛え直せるのはもちろんのこと、日本のマーケター不足を解消したいという想いのもとに、マーケターに必要な資質や、どうしたら良いマーケターになれるかも整理されているのが素晴らしいと思います。「カレーすき焼」を作ってしまわないよう、板挟みを恐れず、自らの軸をしっかり作り込みたいと思います。

    ・マーケターの最初の重要な役割は「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること。そして、正しい方向に無理矢理でも会社をひっぱていくこと。

    ・会社側のどんな事情もどんな善意も、消費者価値につながらないのであれば(消費者に伝わらないのであれば)、一切意味がない。そう腹をくくった意思決定ができる会社を顧客視点の会社という。

    ・クリティブの人間は、業界に長く身をおきスキルを磨くほどに、目が肥え、刺激慣れしていき、だんだん感覚がお客さまとずれていく。お客様が良いと思うものと、企業人が良いと思うものには差が生じてくると理解するべき。だからこそ、お客様の視点でもものが見れるマーケターが必用。

    ・会社の利害とお客さまの利害は必ずしも一致しない。そんな中でも、個人や部門間の利害をぶったぎってでも、お客様のために意思決定できる仕組みが必用。

    ・社内での衝突回避のために「オトシドコロ」をさぐる企業がほとんど。極端な例えで言えば「カレーが食べたい!」と主張する部門と、「いや、すき焼を食べるべきだ!」と強弁する組織があり、『それでは、カレーすき焼にする』という意思決定をしているようなもの。そこに顧客視点は存在しない。

    ・伝書鳩では仕事にならない。自分起点で周囲を説得し倒して、人を動かすことが重要。

    ・広告の唯一の目的は、その企業のブランド価値を高め売り上げを伸ばすこと。にもかかわらず、その目的に繋がらないような広告がほとんど。

    ・これからの競争力のある企業はマーケティング優勢で技術をリーディングする企業。マーケティングで正しい道を指し示し、その道筋に沿った圧倒的な技術で差別化する。

    ・マーケティングとは、売るというよりも、売れるようにする仕事。商品を売るのは営業の仕事。商品が売れる仕組みを創るのがマーケティングの仕事。

    ・売れる仕組みのために、コントロールする接点とは、お客さまの頭の中を制する、店頭(買う場所)を制する、商品の使用体験を制する。

    ・ダフ屋との戦い。転売されたチケットを購入した人は、入場できない仕組みにした。高い金を払ってダフ屋からチケットを手にいれたのに、当日来園したら入園できない。お客さまの反発もあったが、そこは意思をもって断固貫いた。転売チケットでは入園出来ないという事実を積み重ね、ダフ屋で買うメリットを潰すことで、イタチごっこを撲滅した。

    ・戦略とは、目的を達成するために、有限なリソースの配分を選ぶこと。リソースはどれだけあっても、不足するものだが、選ぶことで足るようにするのが戦略。同時にやらないことを選ぶことでもある。

    ・経営資源とは、使う人が認識できていないと使えない。

    ・マーケティングのフレーム
    ①戦況分析
    ②目的:object。達成すべき目的はなにか)
    ③目標:WHO。誰にうるか
    ④戦略:WHAT。何を売るか。リソースの選択。
    ⑤戦術:HOW。ターゲットの選定
    かならずこの順番で考えること。大きなところから絞りこみをかけて行く。

    ・戦略と戦術。どちらも重要だが、上位概念の戦略がより重要。目指すべき方向性が違う中で、良い戦術を組んでしまうと、手戻りする時間ロスが大きくなってしまう。戦略が強いと正しいと方向に進む、戦術が強いと遠くまで飛べるということ。

    ・良い戦略を見分ける4S。①セレクティブ。やることとやらないことの区別は明確か。選択的かどうか。②サフィッシエント。十分かどうか。その戦線で戦い勝利するだけのリソースが割けているかどうか。③サスティナブル。競争優位を長期的に保持できる戦略となっているか。④シンクロナイズド。自社の特長とあった戦略か。

    ・美しい戦略とは、競合との差を、自分に有利になるように活用できているもの。サンスターが歯ブラシヘッドを小さくして、シェアを拡大。ライオンは歯磨き粉の売上が大きく、自社のヘッドを小さくすることに追随できなかった。

    ・恩返しはできなくても、恩回しはする

    ・指を見ながら、優先順位の仕事3つ、手を抜く仕事1つ、やらない仕事1つを選ぶ。

  • USJ、V字回復の立役者、森岡さんの著書。以前より気になっていたため、今回やっと読むことができました。
    USJの事例を交えながらマーケティング理論を学習する内容になっており、非常に分かりやすくまとめられています。著者の問題意識や強調するポイントも明確であり、納得できる一冊。
    日本の今後の可能性をマーケティングに見ている点など、今後参考にすべきことが多い内容と思っています。



    ▼「マーケター」の最初にすべき最重要な役割:「どう戦うか」の前に「どこで戦うか」を正しく見極めること
    ▼「消費者視点」という価値観と仕組みにUSJを変えた
     USJが消費者視点の会社に変わったということが、V字回復の最大の原動力
    ▼巨大な自由競争市場のアメリカにおいて、企業が生き残るための消費者最適を担保する知恵を体系立てたものがマーケティングという実践学
    日本:規制のバリア、終身雇用のバリア、技術志向のバリア
    ▼マーケティングの本質:「売れる仕組みを作ること」
    →消費者と商品の接点を制する(コントロールする)ことで売れるようにする
    ①消費者の頭の中を制する
    ②店頭(買う場所)を制する
    ③商品の使用体験を制する
    ▼「ブランド・エクイティ」:消費者の頭の中にあるブランドに対する一定のイメージ
     「ブランディング」:ブランド・エクイティを築くための一連の活動
    ・マーケティングの最大の仕事は、消費者の頭の中に「選ばれる必然」を作ること、そのための活動を「ブランディング」と呼ぶ
    ▼戦略の定義:目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと
    ・戦略が必要な理由
    ①達成すべき目的があるから
    ②資源は常に不足しているから
    ・経営資源:カネ、ヒト、モノ、情報、時間、知的財産
    ・最も大切な経営資源はヒト。ヒトだけがこの6つの経営資源のすべてを増減させたり使いこなしたりすることができるから
    ▼目的(objective):達成すべき使命のことであり、戦略思考の中では最上位の概念
     目標(target):その目的を達成するために経営資源を投入する具体的な的※goalとは異なる
     戦術:戦略を実行するためのより具体的なプランのこと
    ・戦略思考では「目的→戦略→戦術」と下方展開
    ・目的:objective
    ・目標:who?(ターゲットは誰か?)
    ・戦略:what?(何を売るのか?)
    ・戦術:how?(どうやって売るのか?)
    ▼日本人が伝統的に培ってきた「お互いに分かち合う」価値観。すべての富は神が自分に与えてくれたものだと本気で思える海外の人々とは、日本人は根本の価値観が違う
    ▼多くの日本人の中ではmind(理性的意識)とheart(情緒的意識)は「心」という言葉で一体されている。その特徴は文脈(環境)次第で強みにも弱みにも変わる。情緒的に戦えることで戦術は強いが、情緒が入り込むことで逆に戦略が弱いのが日本人の特徴
    ・日本の組織のおおくは、戦略を間違えるというよりもむしろ「戦略がない」ことが多い
    ▼豊かな日本を遺していくカギは「マーケティング」。マーケティングは日本人に最も馴染みやすい「合理主義」

    <この本から得られた気づきとアクション>
    ・これまで意識してこなかったマーケティングということを意識するようにしたい。そこからビジネスセンスが生まれる
    ・目的から戦略、戦術にカスケードダウンする意識は重要
    ・経営資源の中でヒトが一番重要。それを常に意識できるか
    ・日本に強みは常に探していきたい


    <目次>
    プロローグ USJがTDLを超えた日
    第1章 USJの成功の秘密はマーケティングにあり
    第2章 日本のほとんどの企業はマーケティングができていない
    第3章 マーケティングの本質とは何か?
    第4章 「戦略」を学ぼう
    第5章 マーケティング・フレームワークを学ぼう
    第6章 マーケティングが日本を救う!
    第7章 私はどうやってマーケターになったのか?
    第8章 マーケターに向いている人、いない人
    第9章 キャリアはどうやって作るのか?
    エピローグ 未来のマーケターの皆さんへ

  • 著者はユニバーサル・スタジオ・ジャパンのCMO(マーケティング最高責任者)である。
    著者が司令塔となってUSJは5年前から「映画だけのテーマパーク」をやめて、「世界最高のエンターテイメントを集めたセレクトショップ」にブランド戦略を切り替えた。最近では、ハリー・ポッターなどの大型投資で映画を大切にしつつも、それ以外でも「ワンピース」や「進撃の巨人」などのアニメ、「妖怪ウォッチ」などのゲームをはじめ様々なジャンルからエンターテイメント・ブランドをパークに集めて大成功を収めている。
    いま我々の目の前で展開されている成功がどのようにもたらされたのか、当事者の語る内容はリアルで臨場感に溢れる。またこの本は著者の狙い通り「マーケティングを知らない人に向けて書かれた、マーケティングの根本を理解してもらうためのわかりやすい本」となっている。マーケティングとは「売るというよりも売れるようにする仕事」。エキサイティングな仕事だ。

  • マーケティングの重要性を説いた本

  • 今年読んだビジネス書で一番良かった。ともすれば人の仕事の話ばかりになりがちな実例も、当然ながらUSJという場で実際に行われてきたことが中心なのでものすごく具体的。マーケティングの方法論は、仕事のスケールがあまり関係なくて、結局対象になるのがひとりひとりの人間をどう捉えていくか、だと思うので、どんな仕事においても参考になる優れた良書だと思った。

  • マーケティングを論理的、実践的、且つ高いレベルでわかりやすく説明してます。

  • とても勉強になったのだが、使わない知識はすぐ忘れてしまう。
    頭が悪いだけかもしれないが。

    もしマーケティングに異動になったら、すぐ読み直すと思う。
    その時の自分に言いたい。
    まずは182ページを開くべしと。

    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ○実際のビジネスにおいては、この勝ち負けラインが明確にわかっていない場合が多いのです。勝ち負けラインがよくわかっていないならば、なおさら絶対に負けられない戦局には経営資源を集めておくべきです。よくわからないなら、より一層明確な選択と集中が求められるということです。(P.104)
    ●Selective(選択的かどうか):やることとやらないことを明確に区別できているか(中略)Sufficient(十分かどうか)戦略によって投入されることが決まった経営資源がその戦局での勝利に充分であるかどうか(中略)Sustainable(継続可能かどうか)立てた戦略が、短期ではなく中長期で継続できるか(中略)Synchronized(自社の特徴との整合性は)自社の特徴(強みと弱みあるいは経営資源の特徴)を有利に活用できているか(中略)3つほど当てはまった上に、どこかに突出した強みを持つものがホームランになることが多かったです。(P.122-123)
    ○5C分析
    もっとも一般的な戦況分析の視点である(P.141)
    ○最も注意すべきは、この戦略ターゲットのくくりが目的達成に照らして小さすぎないようにすること(P.152)
    ○消費者の認識を大きく変えるインサイトをマインド・オープニング・インサイトと呼び、消費者の感情を大きく動かすインサイトをハート・オープニング・インサイトと呼びます。(P.156-157)
    ●マーケティング・フレームワークを学ぼう(P.182)
    (重要なとこだけ抜粋)
    1.戦況分析→目的→WHO→WHAT→HOW
    2.5C分析
    5.ターゲットの設定は、目的に対して小さすぎないようにする。
    6.「消費者インサイト」をつく
    9.4P分析
    ○積極的に「克服すべき」弱点があります。弱点には2種類あります。自身の強みとは関係がない弱点。もう一つは克服すれば自身の強みを大きく活かせる弱点。(P.242)

  • 20171130

  • マーケティングの本

    ただマーケティングを語られてもわからないが
    これみんなが知ってるUSJ を実際にV字回復を果たした著者なので何となく身近に感じて考えやすい

    結構専門的なことまで細かく書かれている

    日本はこれまで技術志向や規制による競争阻害、終身雇用制度の事情などからマーケティングに遅れをとっていた

    最も重要な経営資源はヒトである

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USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門の作品紹介

2015年10月には過去最高の月間175万人を集客し、USJの3倍の商圏人口に陣取る東京ディズニーランドをも超えて、単月ではありますがついに集客数日本一のテーマパークになることもできました。<中略>USJはなぜ復活し、大成功をおさめることができたのか? なぜ次から次へと新しいアイデアが出てきて、なぜやることなすこと上手くいくようになったのか? その秘密は、たった1つのことに集約されます。USJは、「マーケティング」を重視する企業になって、劇的に変わったのです。(「プロローグ」より)

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門はこんな本です

USJを劇的に変えた、たった1つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門のKindle版

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