一華後宮料理帖 第二品 (角川ビーンズ文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041041871

感想・レビュー・書評

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  • 4人の姫妃が王の横に並ぶ式典が近づいてきた。誰が皇帝のすぐ横に並ぶかで争いが起きそうなのだ。和の国から来た料理が得意な理美と食学博士の朱西は、毎晩4人に料理を出すことになる。4人のことをよく知って、それに合った料理を出そうと奮闘する理美。しかし、式典に必要な蓮花散華宝玉が盗まれてしまい、理美に疑いがかかる。この後の解決のところが感動的だ。理美のおかげで、だれもが事情を抱えていることを知った4紀妃たちが、互いに手を取り合うのだ。若き皇帝の式典での序列の問題の解決法もいい。普通は醜い争いが常態の紀妃たちを、皇帝を支える臣下としてしまうのだ。これも、理美の働きがすべての根源だ。こういうのはいい。

  • 今回もきれいに収まった。
    前巻では料理帖と言いつつやや料理のインパクトが弱かったが、今回は理美の持ち味が生かされてとても良かった。
    新たに出てきた四夫人の面々も、個性や背景は様々だけど皆憎めない人たちでストレスなく読めた。

    ミステリ要素もあるがメインは人間の成長で、今回一番成長したのは皇帝かな。

著者プロフィール

広島県出身。第7回角川ビーンズ小説大賞審査員特別賞受賞。『シュガーアップル・フェアリーテイル 銀砂糖師と黒の妖精』にてデビュー。温かく優しい読後感が持ち味で、登場人物の繊細な心理描写も高く評価されている。他著に「封鬼花伝」シリーズ、「箱入り王女の災難」シリーズ、「一華後宮料理帖」シリーズ、『ここは神楽坂西洋館』『仙文閣の稀書目録』などがある。

「2021年 『転生佳人伝 寵姫は二度皇帝と出会う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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