無惨百物語 みちづれ (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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本棚登録 : 78
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041044643

作品紹介・あらすじ

エレベーターを待っている背後に、毎日通り過ぎる路地の片隅に、長らく空いたままのアパートの隣室に……日常の風景に潜んだ怪異は、ある日突然姿を現し襲いかかる。読めばもう日常には戻れない、百の体験談

感想・レビュー・書評

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  • 『たたりば』がヤバかった!!
    憤怒のかおをしたお爺さんの幽霊が坂の上に立っていてこっちを睨んでいる。最近同じ目をしたひとを見る。怒った人々。
    あちらの世界は『いきさき』によると「ゴメン、ジゴクダッタ。ゴメン、ジゴクダッタ」らしいのであちらからの干渉はヤバいことしかない。
    世界は祟り場になったんじゃないかって、作者が書いている。ほんまにそう思う。古い実話怪談も古くないと思うのはこんなときだ。現在進行形でどこかしら何かしら繋がっている。ヤバさしかない。

  • いやぁ怖い怖い。収められた100の話。そのどれも印象に残っていて実に怖い(恐ろしい、とは少し違う)。
    1ページだけのサクッと読める短い話から連作風のもの、ユーモア溢れるまでバラエティー豊かで楽しめる。

  • 耳袋的な短く怖い話がずらずらと。
    短いけど百もあると一気に読めないもので、無理して一気読みすると何か起こりそうでまず読む気もない。ので、時間をかけてじわじわと読ませていただいた。
    怖さはさほどないけれど不意にぞくっとくる話にビクッとなるのが楽しい。話が短いやつほど怖さを感じたな。

  • ちょうどいい感じの怖さ

  • 実話怪談ですので、誰かが実際に体験した恐い話が百話綴られています。黒木さんの作品は、読者を「恐がらせよう」としていない感じがとても好き。実際に恐い話なんだから、体験者がそれを「どのように」体験したのかを正確に書く。それだけという印象です。私は黒木さんの実話怪談を自分の部屋のベッドで寝ころんで読んでいたら、ベッドの下から明らかに『人間の足』で、ドンと蹴られたという経験があります。百物語は一気に読んじゃいけませんね。この世のものではないものを呼んでしまうみたいです。

  • 自衛隊関係の怪談がなかなか興味深い。まだまだ出てくるはずだし、集まっているはずです。当然、書けない語れないものも。

    「ころりさま」がとても哀しく、そしてとても怖い。時代と言ってしまえばそうだけど、個人の負担を考えると一概には、批判否定はできないなぁ。
    「揚羽」の乾燥した恨み。時間たって風化しているとはいえ、復讐心の怖さ。復讐のための熟年離婚っていうのは、こういう怖さだなと思います。

    怪異に気づかれるというのは、やはり怖いですね。代表的なのが「ゴンドラの獣」。コンタクトできないから、他人事と面白がっているのに、それが覆される驚愕。
    心霊スポットめぐりは、するもんじゃないです。
    したことないけど。

  • 初めて読む作家さんですけれども…うーん、自分はあんまり怪談とかいうのにピンと来ないタチでして、「へー…実際にそういうことが起きるんダァ…」みたいな、どこか他人事めいた感覚で読み終えてしまったのですけれども…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、でも割と良い暇つぶしにはなったのかな? 登場する怪談話にSNSやらLINEやらが出てきて大分最近の話なんだなぁ…みたいな感慨を覚えました。SNSなどが新聞などにまで躍り出てきて、世の中は電脳社会一色となりつつありますけれども(!)、昔から通じる怪談話の一つや二つ、こんな社会においても発見されるものなんですねぇ…そんなことを思ったのでした。おしまい…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • この本を読んでいた時たまに、電気がチカチカと点滅してたね

  • 怪談には癒されます。が、動物系のは悲しくなるから嫌だな。。

  • 安定のクオリティですが「無惨」と呼ぶに相応しい救いようのない怖さがもう少し欲しかった印象です。

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著者プロフィール

黒木あるじ(くろき・あるじ)
怪談作家・小説家。二〇一〇年に『怪談実話 震』でデビュー。著書に『黒木魔奇録』(竹書房怪談文庫)、『全国怪談オトリヨセ』(KADOKAWA)、『掃除屋 プロレス始末伝』『小説 ノイズ』(集英社文庫)など。近著に『山形怪談』(竹書房怪談文庫)。

「2023年 『呪物怪談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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