神様の裏の顔 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041046067

作品紹介・あらすじ

神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。

感想・レビュー・書評

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  • aoi-soraさん、アールグレイさんに「これも面白いよ」と教えていただいた『逆転美人』で一躍有名になった藤崎翔さんの傑作。ありがとうございます!面白かったです。


    神様のような清廉潔白な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみに包まれ、誰もが涙した。…のだが、参列者たちが「神様」を偲ぶ中、とんでもない疑惑が。実は坪井は、凶悪な犯罪者だったのではないか…。
    坪井の美しい娘、後輩教師、教え子のアラフォー男性と今時ギャル、ご近所の主婦とお笑い芸人。二転三転する彼らの推理は!?どんでん返しの結末に話題騒然!!
    第34回横溝正史ミステリ大賞(大賞)受賞の衝撃ミステリ!
    ー文庫うらすじより


    本編の中程で坪井清造の正体「神様の裏の顔」がバラされてしまいそうになります。
    「ええっ、まだ半分だよ!もう犯人わかっちゃったってことはないよね。もうひとつ何かあるよね」と思ったらやっぱり理由が。理由はわかったけれど、でもまだページがあるんだけど一体何が…?!
    そこまでは全く気づけなかった凄い理由です。
    次はそっちの世界か…!!


    解説に「『正体は実は○○でした!』を取り入れた物語作りは藤崎翔の代名詞と言っていいだろう」と書かれていますが、全くその通り。
    元お笑い芸人という経歴も一因でしょうか。

    そして凄い殺人事件ばかりなんだけど、なんか笑えちゃいます。
    コミカルな笑えるミステリーでした。

    • まことさん
      aoi-soraさん♪

      教えていただきありがとうございました!
      とっても楽しい笑えるミステリーでした。
      娘さんも読書好きなのですね...
      aoi-soraさん♪

      教えていただきありがとうございました!
      とっても楽しい笑えるミステリーでした。
      娘さんも読書好きなのですね。
      親子で同じ本を楽しめるって素敵ですね!
      2023/03/10
    • aoi-soraさん
      おはようございます
      学校の朝読書で読んでたらしいのですが、先が気になって家でも読んだって言ってました^⁠_⁠^
      ですよね~(笑)
      おはようございます
      学校の朝読書で読んでたらしいのですが、先が気になって家でも読んだって言ってました^⁠_⁠^
      ですよね~(笑)
      2023/03/10
    • まことさん
      aoi-soraさん♪

      朝読書はよい習慣ですね。
      ミステリーは先が気になりますよね!
      でも、最近は皆さん中学生でも横溝正史賞作品と...
      aoi-soraさん♪

      朝読書はよい習慣ですね。
      ミステリーは先が気になりますよね!
      でも、最近は皆さん中学生でも横溝正史賞作品とか読むのですね。
      凄い!
      2023/03/10
  • お葬式という故人を決して貶さない状況下でのドタバタ劇
    早々にひっくり返るが…

    各事件にツッコミどころが多いけど
    深く考えては楽しめない
    不謹慎下で葛藤する面白コント
    流石 笑いの神様を崇拝する元芸人さんだなと感じた 

  • 主人公は校長先生まで勤め上げ、定年後はNPOで活躍したという故人。
    皆から慕われ、神さまだ、とまでいう人もいた。
    主人公には娘がいた。

    娘は弔辞に、父親が気に入っていた言葉を述べた。
    「人間は、二度死を迎える。一度目は、肉体が死んだ時。二度目は、生きている人の心の中から、消えてしまった時、
    どうか、父を皆様の心の中で、長生きさせてあげて下さい。」
    ー本文より―

    盛大に行われた通夜の席で、久しぶりに元教師と元生徒が鉢合わせる。
    そして通夜振る舞いの席で、過去に起きた事件を話しているうちに、何ということか、故人、坪井先生の裏の顔が・・・・・

    いくつかの事件がでてくるわけだが、
    それは・・・・・
    いったい、良い人なのか悪い人だったのか?どちらだったのだろうと思ってしまった。

    私はこの本に★を3つ、と考えていた。
    でも、4つになった。何故なら、娘の
    話が放っちゃあおけない。
    終盤でえ~っ、と。
    そして、しばらく読むと、ええ~っ!と、考えてもみない展開になってしまった!最後は怖い・・・・・


    2022、1、29 読了

    • アールグレイさん
      こんにちは♪

      ポプラさん、コメントありがとうございます。
      他の方がレビューに書いているので教えてしまいますが、故人には姉妹がいる様に書いて...
      こんにちは♪

      ポプラさん、コメントありがとうございます。
      他の方がレビューに書いているので教えてしまいますが、故人には姉妹がいる様に書いてありますが、実は一人娘。二重人格でした。
      従って殺人事件を起こしたのは・・・・
      最後には、もっと怖い殺人を起こしていたことが判ります。
      その故人は・・・・
      (∋∈;,゙
      2022/01/31
    • アールグレイさん
      故人は、娘が二重人格だったと気付いていたのでしょうか?
      故人は、娘が二重人格だったと気付いていたのでしょうか?
      2022/01/31
    • ポプラ並木さん
      ゆうママさん、自分の的外れのコメントすみません。。。核心的なコメント返しがちょっと心配になりますがサイコミステリーでしたね(笑)
      ゆうママさん、自分の的外れのコメントすみません。。。核心的なコメント返しがちょっと心配になりますがサイコミステリーでしたね(笑)
      2022/01/31
  • 読む前にパラパラめくると字がびっしりあったので内心「うへぇ〜読む自信ないなぁ〜」って思って読んだけど、話に引き込まれていつのまにか読み終えました笑 

    良い人と思っていた人が、殺人を犯したりストーカーしたりとお話しが二転三転して面白かったです(^-^) ラストらへんを読んでなるほど裏の顔ってそういうことか( ̄ー ̄)!って思いました。

  • ゆうママさんの本棚で見つけ図書館予約
    ずいぶんたくさんの方に読まれたような本でした

    うん、確かに面白かった

    神様→犯罪者(殺人、エロじいさん)→
    どんどん変わっていく面白さ
    誰かに考えを引きずられる怖さ

    はあヤレヤレと思ったら、またしてもラストに!
    ちょっと無理があるけれど、面白かったことには変わらない

    心配だよね、長女(次女)

    ≪ 神様を 偲ぶお通夜に 集う人 ≫

    • アールグレイさん
      こんにちは(^_^)/
      かよこさん!

      この本を読んだのですね!そう、姉妹?・・・・このことに父親は気付いていたのでしょうか?
      (・o・)こ...
      こんにちは(^_^)/
      かよこさん!

      この本を読んだのですね!そう、姉妹?・・・・このことに父親は気付いていたのでしょうか?
      (・o・)こわ~~(x_x)
      2022/03/06
    • はまだかよこさん
      こんにちはー
      コメントありがとうございます
      気づいていたと匂わせるように書かれてましたよねえ
      ラスト、こわかったですよね
      ホント、心...
      こんにちはー
      コメントありがとうございます
      気づいていたと匂わせるように書かれてましたよねえ
      ラスト、こわかったですよね
      ホント、心配です、彼女(たち)
      2022/03/06
  • 面白い!

  • ▪️本書のサマリー
    ・人は誰しも秘密を抱えて生きているもの。
    ・世にも奇妙な物語で取り上げられそうな作品。
    ・喜劇+ミステリー

    ▪️ざっくりなあらすじ
    誰からも慕われていた神様のような元中学校教諭の坪井誠造さん。
    その方のお通夜に生前親しかった人々が参列。
    そんな中、参列者同士が奇妙な繋がりを持ち、坪井誠造なる方、実は神とは似つかぬ所業を生前していたのではと疑惑が上がる。
    故人の教え子、元同僚、故人が中学校退職後に経営していたアパートの店子、近所のおばさん、そして故人の娘が通夜に繰り広げる喜劇を加えたミステリー。
    神らしからぬ所業を行なっていたのは、本当に故人なのか。
    最後の最後に騙されました。
    最初は、笑います。公衆の場で読むのが憚かれますが、後半はテイストが異なり、一気に恐ろしい話に。

  • 誰からも慕われ、神様のような教師・坪井が亡くなった。彼の葬儀で暴かれていく坪井先生の裏の顔…
    神様には一体どんな顔が隠されていたのか!

    お話の核となるのは、タイトルにもあるように「裏の顔」であり「もう一つの顔」

    「逆転美人」を書いた作家さんなんだから、このまま終わるはずはないと思いながら読み進め…
    やはり最後は予想もしないどんでん返しでした
    裏の顔・もう一つの顔の設定通りに

    裏の顔まで大袈裟でなくても、親しい人でも知らない一面はきっとあって、誤解や思い違いで人間関係って成り立ってるのかな
    そう思うと、やっぱり人って怖いですよね

  • 坪井誠造氏のお通夜には、大勢の弔問客が詰めかけて、そのほとんどが泣いている。元中学教師の彼は誰からも慕われる素晴らしい人格者だったらしい。
    娘で喪主の晴美をはじめ、弔問客それぞれの視点で故人との思い出を回想するのですが…。人格者と思ってた坪井先生に裏の顔があった?
    タイトル「神様の裏の顔」に引っ張られて、もしかしたらこの人ヤバいやつ?と思いながら、どんどん繋がってくる状況証拠にワクワクしました。しかもそれがまたどんどん覆されていく。
    最後はそっち??騙された〜。
    おもしろかったです。

  • これは面白かった!!
    第34回 横溝正史ミステリ大賞<大賞>受賞作

    神様のような清廉潔白な元教師が亡くなり、そのお通夜の参列者から繰り広げられる物語。
    参列者のそれぞれの視点から、故人について語られます。それぞれが故人を偲びながらも、ちょっとだけもつ小さな疑惑や違和感が、我々読者に、この人物は神様ではなく、犯罪者なのではと思わせます。

    そして、物語はその参列者たちが、ひょんなことから、お互いの疑惑や違和感を照らし合わせていくことで、ますます、故人が凶悪な犯罪者のように推理が進みます。
    そのいきつく先は?故人は、神様だったのか?それとも凶悪犯だったのか?

    さまざまな伏線が結びついていくところが秀逸。さらに、登場人物のキャラが立ってて面白い!
    ユーモアもあって笑ってしまう。
    さらにさらに、最後の最後に、もうひとひねり。

    これは、文句なく面白い。
    ミステリー&エンターテイメント

    是非、皆さんにも読んでもらいたいので、詳細はコメントしません。
    とってもお勧め!!

  • ストーリー展開はとても面白いし、どうなるのかドキドキハラハラさせられたけど、文章が平坦な感じで読書としてはちょっと物足りなく感じた。
    この筋書きで他の作家さんだったら、どんな風になるのかな?って、考えてしまった。

  • とにかく面白かった。
    神様のような人格者で、誰からも慕われていた先生の通夜。
    そこに参列した人達、それぞれの視点から語られる。
    登場人物みんなのキャラが、しっかり描かれていてかなり面白い。
    それぞれの人物が先生とのエピソードを回想していくと、小さな疑惑が浮かんでくる。
    そうなると当然、タイトルどおり裏の顔が浮かび上がる。
    ところがそれだけでは終わらない!
    まさかの結末。
    まるで映画を観ているかのように、文章を読んでいるのに頭の中は映像が映し出されている感覚。
    舞台は通夜なのに、なぜか笑える。
    藤崎さんの他の作品も読んでみたい。

  • きっかけは、ツイッターで本書を見かけ、面白そう・・と思い、角川のHPで、試し読み。読みやすいし、続きが気になるしで、結局お昼休憩の時に、仕事場近くの書店でいそいそと購入しました。基本、通勤電車でしか本は読まないのだけど、結局帰宅後も読み続け、夜中に読了。

    文句無く面白かったのだけど、あらすじは、あそこまで書かなくて良いんじゃ・・と思いました。
    むしろ、あらすじを知らずに読んだ方が、もっと面白かった気がします。とはいえ、あらすじ知った上でも面白く読めたのも事実。だけども、これから読む人のために言うならば、「あらすじ読まずに読め」とおススメします。

    ネタバレを伏せて感想を言うと、「人の○○○○って怖い・・!」

  • まさに死人に口無しって話。

    テンポ良く話が進んで面白かった。
    でも、死んでからこんな疑いをかけられるくらいなら、すぐに忘れてくれて全然良いですよって私なら思っちゃう。

  • ノンストップで読んだ作品。
    作者が元芸人ということもありユーモアがありエンターテイメント性が高い!
    最後がどうなるのか気になりすぎてページを捲る手が止まりませんでした。
    神様のような教師の本当の顔は?
    最後の最後まで目が離せない内容に大満足。
    サスペンスやミステリーが好きだけどシリアスすぎるのはちょっと…という方に読んでほしい作品です。


  • 神様の裏の顔/藤崎翔

    藤崎翔さんの小説を初めて読みました。
    元お笑い芸人という経歴を知って驚きました。


    第34回横溝正史ミステリー大賞受賞作。

    話の進行と会話のテンポがとても良くて、
    するすると読み進めました。
    一気読みです。

    作者は人間ウォッチングを得意としてる人?
    なのでしょうか、人の心の機微が軽快なタッチと
    絶妙な言葉で書かれているので、当時人物の会話が
    まるで目の前で進んでいるように感じましたし、
    ドラマを観てるようでした。

    あっと驚くラストも面白かったです。


    以下、若干ネタバレを含みますので、
    ご容赦ください。

    教師の神様と呼ばれ、
    常に正で善の人だった父が突然死し、
    その通夜のシーンから始まります。
    葬儀会社の職員が驚く程多い弔問客が、
    故人の思い出をそれぞれの胸の内で思い出し
    一人語りして話は進みます。

    心に残る恩師であり、先輩であり、隣人だった、
    本当に誰が見ても良い人だった筈なのに
    些細な疑問から故人の裏の顔が見え始め、
    死を悼む通夜は一変して暴露会場に。

    濡れ衣なのか、本当の仕業なのか、通夜の場で
    語り合う中で見える善人の裏の顔。
    裏の顔を持つのは、一体誰か。

    ラスト前、本を閉じて今日はこれまで!
    と手を止めることは出来ませんでした。

  • 何となく先が読めそうな展開。と思いきや
    思わぬオチがあって最後まで楽しめた。
    どんな人でもやっぱり「人間だもの」

  • ★3.5くらい
    普段読まないような文体だったけど最後まで一気に読みこんでしまった。
    あっと驚きというよりは「なるほど〜確かに作り方うめえ〜」となる感じ。

  • 「逆転美人」で著者を知り、読書。
    文章で笑わせたい、という著者からの読者サービスを感じる。
    お通夜というシチュエーションなのにも関わらず、腹を抱えて笑ってしまった。
    しかも何度も!
    それぞれが故人に思う疑惑が膨らみ、他者と共有した時、疑惑が加速し真実となる。
    故人は犯罪者だったのか!?
    二転三転する故人への想いが絡み合う。

    笑いって元気になりますね。
    元気ない時はリポDよりも藤崎翔!
    今回も参りました。

  • 神様のように模範的な教師・坪井誠造が逝去した。誰もが悲しむ中で、その涙の奥に浮かんできた疑惑。彼は清廉潔白ではなく、極悪非道な裏の顔を持っていたのではないか。参列者たちの推理劇が始まる!

    家族や参列者たちの視点切り替えをしながら、それぞれの述懐を重ねて進む物語構成。中盤までは同じ場面を別視点で見る繰り返しが続くので冗長かも。ただ、そこでまかれた疑惑の種が次々と芽を出していく推理劇パートは鮮やか!そこからラストまで駆け抜ける謎解きのワクワクと軽快さがすごい。

    登頂のくだりなど、笑えるポイントもあってエンタメ性が高い。キャラのかけ合いが中心になる推理劇は舞台のような臨場感。真相を追うほどに自分たちの予想外な秘密が暴露されていくのも楽しい。ラストはエンタメとしてもミステリとしても盛り過ぎた感。でも、サクッと読めるので良くも悪くも気にならない。

    エンタメにしてはオチが重すぎるし、ミステリにしてはうーん、そうはならんやろ!とツッコんでしまう。もう一捻りするか、あれをやらずに終えてスッキリ終わらせる方が気持ちよかったかもしれない。作中に登場した苦味が気になる野菜を本にしたらこうなるって感じの作品だった。

  • 【面白すぎて一気読み .ᐟ.ᐟ】

    神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。

    参列者の回想と会話でストーリーが進んでいくので、読みやすく一気に読んでしまった。
    作者は元お笑い芸人ということもあり、コントを読んでいるようなユーモアもある。
    読み始めは会話劇かと思いきや、しっかりと本格ミステリーだ。

    【神様の裏の顔】という題名から、読者は参列者の回想を疑いながら読むことになるのだが、“裏の顔”の意味を推理しながら是非読んでみてほしい。

    ストーリーのラストではどんでん返しもあり、有名なミステリー作家の面々が満場一致で大賞受賞作に選んだのも納得である。

    普段ミステリーを読まない方でも楽しめる1冊だ。


    こんな人におすすめ .ᐟ.ᐟ
    ・本格ミステリーが好きな人
    ・群青劇が好きな人
    ・お笑いが好きな人
    ・どんでん返しが好きな人

  • 生涯を教育に捧げた“神様のような”人格者、坪井誠造の通夜に集まった人たち。それぞれの視点で語られる素晴らしい坪井先生のエピソードに漂う不穏な影。さまざまな事件の裏にいたのは……。
    コミカルでライトな文体と展開の速さに一気読みでした。とにかく面白かった!!→

    横溝正史ミステリ大賞受賞作だけあって、どんでん返しもあるし、おお!ってなるトリックもありつつ、文章全体にまぶされている“お笑い感”(笑)作者さんは元芸人さんでネタを作ってはったらしく、納得!!うまいわ〜。笑いの入れ方がうまい。
    ラストにしっかり驚けるし(3/4ぐらいから驚く)オススメ。

  • 誰からも尊敬されていた坪井誠蔵の通夜に集まった参列者。それぞれの回想が重なり生まれる疑念。果たして本当に尊敬されるような人物だったのか?

    葬儀の場のみのワンシチュエーションの展開。
    昔観た映画「キサラギ」を思い出しました。

  • 神様のような坪井先生が亡くなり、通夜に参列した面々の会話ターンを通して、坪井先生の意外な面が見えてくるという展開。
    その場にいるような感覚で面白く読み進めることができた。
    最後はどうしてもオチをつけたかったんだろうか、という感じがした。
    219冊目読了。

  • 真相に徐々に近付いていくような群像劇ミステリー、構成が上手く、読み易い上に続きが気になり、すぐ読んでしまうしなかなか良かった。たまに粗い箇所もあり、ある仕掛けは少しありがち感もあったりするが、最終パートもなかなかの読み応え。

  • 第34回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
    デビュー作とは思えないレベル。
    葬儀社員もおどろくほど、弔問客に慕われていた故人。
    非の打ちどころがなかったはずの先生の思い出に、だんだんと不穏な情報が混じっていく。
    故人は本当に、良き先生だったのか?
    お通夜らしからぬ疑問をいだく展開がおもしろい。
    お通夜という場なのに、ぜんたいにユーモアがあってたのしい。
    くすりと笑えてしまう明るさ。

  • こ!れ!は!面白かった〜
    最後 のオチは無理がありすぎるとは思うけど、それを除いても面白かった
    悪意って伝染する上に、ちょっとよく考えれば違うってわかるのに、あれだけ人数が集まって話してても考えが偏っていればみんなそっちの方にミスリードされてしまう恐ろしさがあった
    わたしも坪井先生は、、って思ってしまったもんな〜ただのエロじじいやった笑
    根岸さんが一番かわいそうやった、、笑

    みんなの凝り固まった思考が、鶴の一声で方向転換していくところが特にすてき!
    たとえ迷推理でも、あの一言が発せられるのはでかいよ

    2017.12.07

  • 久々に読む手が止まらなかった。登場人物一人ひとりの心の中で進んでいくのが面白い。登場人物が何人かいるから、分からなくなるかなと思いきや、それぞれのまたキャラが濃いから覚えやすい。空気に流されちゃうってのは有りがちで、読者も一緒にその空気に取り込まれちゃうところが良かった。
    ラストは衝撃、、、と言いたいところだけど、もーちょいリアル感が欲しかったー。ので星4!

    • しずくさん
      いいねをありがとうございました!
      『神様の裏の顔 』は勧められ読みとても面白かったのに、タイトルを思い出せずに困っていました。
      わかって...
      いいねをありがとうございました!
      『神様の裏の顔 』は勧められ読みとても面白かったのに、タイトルを思い出せずに困っていました。
      わかって嬉しいです。
      2018/09/14
  • 第34回 横溝正史ミステリ大賞受賞作

    まるで神様の様に周りの人たちから慕われていた人物が亡くなり、そのお通夜に集った人たちで進められる話。
    登場人物それぞれの視点で物語が進み、
    それぞれの視点から様々な事実が語られていくことで物語は佳境へ向かう。
    故人の「本当の姿」は?真実は?

    凄く読みやすかった。
    群像劇の進行も、三谷幸喜の映画を一本見たような気持ちになりました。
    ミステリの進行としては、「まぁオチはこうだろうな」
    と思った人が殆どかなと思いますが、
    それをもうひとひねりする終わりが待っているのが素晴らしい。
    思わず「え?」と声が出ました。
    近代ミステリ(あるいはエンタメ)として、
    このオチは十二分にありかと思います。
    (昔ならミステリとしては無しだったかもしれませんね)

    ただ最後に持ってきた電話の掛け合いの話には「無理がある!」
    と叫ばざるを得ないので☆4

  • 人格者で神様のように皆から慕われている元教師のお通夜。
    参列者が彼との思い出に浸っていくうちに、実は彼が犯罪者ではないかという疑惑が持ち上がる──

    真相解明!と思いきや、最後にそのオチはちょっとずるいかなぁ……?
    映像化しても面白そうだと思う。

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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