孤篷のひと

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041046357

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  • 孤掌、鳴らし難しと言うではないか。女人に思いが宿る時、男にも思いはあるものだ。大事にいたすがよい
    公家衆に比べれば、俺ら武家は虎狼にござる。生きるか死ぬか、殺すか殺されるかで世を渡たって参りました。それ故、戦は飯の種でござった
    この世の見栄や体裁、利欲の念を離れて、生きていることをただありがたしと思うのが茶だ。それ故、私はいささかも血が滲まぬ白の茶碗を使ってきた

  • 歴史上のそうそうたる有名人
    が登場してくる
    千利休、古田織部、藤堂高虎
    徳川家康、豊臣秀吉、伊達政宗
    ただ、それらは
    あくまでも脇役として描かれる
    むろん
    ここでの主は小堀遠州である
    なんとなく 造園の祖ぐらいの認識しかなかった…
    ところが
    葉室さんの筆にかかると
    それはそれは魅力的な「大茶人」として
    描かれていく

    お茶を喫するとき
    ちょっと 思い浮かべる
    一冊になりそうです

著者プロフィール

1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花や散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で直木賞を受賞。著書は他に『実朝の首』『橘花抄』『川あかり』『散り椿』『さわらびの譜』『風花帖』『峠しぐれ』『春雷』『蒼天見ゆ』『天翔ける』『青嵐の坂』など。2017年12月、惜しまれつつ逝去。

「2023年 『神剣 人斬り彦斎』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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