君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)
- KADOKAWA/角川書店 (2016年7月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041046593
作品紹介・あらすじ
田舎町の女子高校生・三葉と東京に暮らす男子高校生・瀧。出会うことのない二人が出逢うとき、少女と少年の物語が、いま動き出す。サブキャラクターたちを掘り下げる、スニーカー文庫だけの特別編。
感想・レビュー・書評
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映画と小説版があまりによかったから、当初は番外編なんて必要だろうかと思っていたのだが…深く作品世界を理解できると高評価が多かったので購入。小説版は新海氏本人によるが、番外編を手掛けた加納氏はシナリオ協力として映画製作に参加している方なので、本編の雰囲気そのままに、痒い所に手が届く作りでとてもよかった。映画→小説でも理解しきれなかった部分を丁寧に補ってくれた感じ。
三葉の体に入った瀧・テッシー・四葉・宮水の父の視点で語られているが、評判通り、父視点のストーリーは奥深く、これを読めただけで十分に満足。神道について詳しく知りたくなりました。
ただ、おっぱいネタが多すぎて、女性からすると若干食傷気味でした。そして、スニーカー文庫じゃなくてもよかったんじゃないかと思うのだが…これで手に取りづらい世代もいるかもしれない、ちょっと勿体ないな~。
糸守町サイドの登場人物ばかりだったので、是非、東京サイドの番外編も出してもらえたらな。
何より、もう一度映画を観たくなる。何度も何度も作品を味わいたくなるなんて、改めて、いいストーリーだと実感する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
映画のサイドストーリー。瀧くんからはじまるこの小説は、テッシー 四葉 おとうさんと続きます。お父さんの章は、知らなかったらこの映画が私のなかで終わらなかったじゃないかと訴えたくなるほど深かった。やばい。
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「君の名は。」の映画を見た人にはぜひ読んで欲しい一冊。三葉がどんな人生を歩んできたか、入れ替わりのとき、瀧くんはどんな気持ちで三葉を演じていたか、テッシーの志、お父さんとお母さんはなぜ出会い、結ばれたのか、そして彗星が二つに割れたとき、なせ父は村人を避難させようと思ったのか。映画では描かれていなかった部分が丁寧に描かれていて、「君の名は。」というストーリーがさらに深みを増していった。特に、三葉のお母さんについては映画の中でほとんど触れられてなかったから、こんな人から二人が生まれたんだなって再発見できた。一人一人のキャラクターに、色や動きや感情が足されていって、現実味を帯びていく感じ。これを見ないと、映画が本当の意味では完結しない気がする。
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この本を探すのに苦労しました。本編の方は角川文庫で、こちらは角川スニーカー文庫!そして作者が違う!
てっきりこちらの売れ行きが良すぎて品切れかと思ってました。
第1話:三葉の身体に入る滝くん視点の話。滝くんが三葉に興味を持っていく話。映画の中では映像だけでRADWIMPSの音楽と一緒に流れて行った話
第2話:テッシーの思いが語られる話!建設会社を継がなければ成らない自分と、東京に憧れる三葉やサヤチンとの関係に何らかの葛藤がある
第3話:四葉の視点から三葉の変容を何とか受け入れようとする話!姉妹の関係と祖母と自分、そして亡き母を思う気持ち等が語られる。
口噛み酒と宮水の巫女の能力も語られる。
第4話:三葉の父親の視点の話。所謂あの日の話が町長側から描かれる。亡き妻に思いを寄せる1日となる。
第4話が一番良い!堅物親父の二葉との出会いや三葉の誕生と成長、そして妻との別れ...
なんかこのお父さんの話だけは後ろに流れる音楽をRADWIMPSではなく中島みゆきにしてあげて欲しい。
それの方がおさまりが良いんやよ。と思うのは私たげでしょうか? -
2016年8月角川スニーカー文庫刊。ブラジャーに関する一考察、スクラップ・アンド・ビルド、アースバウンド、あなたが結んだもの、の4つの連作短編。瀧、三葉の友人、三葉の父、四葉、の4つの視点毎に書かれたサイドストーリー。物語世界をより緻密に構成する要素が語られるところが、興味深い。アニメのストーリーがよみがえります。
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映画 君の名は のサイドストーリー。
シナリオ協力として制作に参加している著者による
短編集なので、オフィシャルの物と考えていいだろう。
もう一度、映画を見たくなった。 -
「君の名は。」の映画を観て気に入った人には是非ともお勧めしたい本。映画では音楽をバックに流されてしまった2人の入れ替わっている間の日常などが楽しめるのでより作品世界を味わうことが出来る。 しかし、最後の三葉の父のエピソードは素晴らしいのだが本筋の根幹に関わる話なので映画に組み込んでもらいたかったところ。 この小説には特に文句なし
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映画を観て物足りなく感じた部分を補ってくれる小説でした。
どのお話も、温かく優しく、少し苦い物語になっています。
読み終わった後には、きっと映画をもう一度観たくなると思います。 -
君の名はの瀧、テッシー、四葉、父目線の話。映画自体好きだったんやけど、これ読んで更に掘り下げられた。特に父のバックボーンが知れたのが良かった。ただの偏屈なおじさんとばかり思ってたから……映画のあのシーンの裏でこういうことあったんや、って思うからまた映画見たい。