犯罪小説集

著者 :
  • KADOKAWA
3.25
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本棚登録 : 874
感想 : 125
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041047385

感想・レビュー・書評

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  • 痴情のもつれで殺人まで行き着いたスナックママ、閉鎖的な過疎の村で壊れていく老人…。犯罪によって炙り出される人間の真実。凄絶で哀しい5つの物語を収録。

    これまで私が読んできた吉田修一の作品は、出来不出来があると言ったら失礼だけど、どうしても玉石混淆と言った感じが否めなかった。本作は…最終篇を除いてはどうもネガティブな評価の方に属する。
    (C)

  • ありふれた日常、そして人生の選択。
    それを一歩間違え、犯してはならない
    人生の選択をした人々の哀れな末路。
    結末がモヤッとした物もあるが
    物語のその後がない分闇も深い。

  • 2017-16,03.01 短編より長編の方がいいね。

  • タイトルの通り、犯罪をテーマにした短編集だ。
    といっても、犯罪そのものを扱うというよりは、犯罪の裏側にある影、その事件が起きるまでの経緯などを淡々と描いている作品が多い。
    よく事件が起きると「あの人がなぜ」と言われるけれど、その「なぜ」を少し距離をおいた視点から語っている。

    罪を犯す人間の心が歪みたわみ折れる瞬間や、鬱屈がたまりたまって決壊する瞬間などが、ドラマティックなきっかけではなく、日々の積み重ねで起きる、その「ありそうな感じ」が怖い。

    ひどい絶望もなければ大いなる救いもない、そのさらりと渇いた後味が「こんなことは、よくあること」と告げているようでぞっとした。

  • 5編の短編犯罪小説
    犯人の側からの心理も描かれており、実際の事件を彷彿とさせる事件の裏側にも、こんな事情があったんだろうなと想像させる。

  • 実話を元に作られた短編集。いつもながら、何げない日常からの殺人犯までの道程が自然である怖さ、流石だなぁと感心。でもやっぱりずっしりとした長編が読みたいな。オリジナリティーないし、
    やっつけ仕事みたい。

  • いろいろあります。

  • それぞれが過去の実事件をモチーフに構成された短編集。
    うーん期待が強かったかな。
    最初の話以外は、各事件の記憶が思い浮かぶが、犯人が犯行に至った心理や背景を、それほどには入り込めていないと感じる。
    短編だから限界があろうが、何となく自分でも想像できる範囲内であったことが残念。
    その中でも、山奥の限界集落における村の大量殺人事件は、興味深く読めたが、それでもそういう村人達のある種特殊な感情なりをもう少し判らせて欲しかった。
    横溝正史と比べるのは酷かもしれないが、横溝氏の描く集落の姿は凄いなと改めて感じた。

  • メディア予約
    途中挫折

  • どの犯人も、生まれながらの狂人・悪人ではなくて。
    どこからおかしくなったのか、決定的な瞬間が見えないのが恐ろしい。
    少しずつチューニングがずれていって、だんだんだんだんグレーが濃くなっていく感じ…。
    後味わる面白かった。

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著者プロフィール

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。1997年『最後の息子』で「文學界新人賞」を受賞し、デビュー。2002年『パーク・ライフ』で「芥川賞」を受賞。07年『悪人』で「毎日出版文化賞」、10年『横道世之介』で「柴田錬三郎」、19年『国宝』で「芸術選奨文部科学大臣賞」「中央公論文芸賞」を受賞する。その他著書に、『パレード』『悪人』『さよなら渓谷』『路』『怒り』『森は知っている』『太陽は動かない』『湖の女たち』等がある。

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