完全版 1★9★3★7 イクミナ (下) (角川文庫)

  • 26人登録
  • 4.20評価
    • (3)
    • (1)
    • (0)
    • (1)
    • (0)
  • 1レビュー
著者 : 辺見庸
  • KADOKAWA (2016年11月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041049778

完全版 1★9★3★7 イクミナ (下) (角川文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • いわゆる「南京事件」などをが起こった「1937年」という時代について、堀田善衞『時間』に対する考察などを中心に、言及した作品。安倍内閣が進める安保法制や「共謀罪」に対して危機感を覚えている点など、おそらく著者とわたしは軌を一にしているとは思うが、しかしどうにも共感できない面も多い。それは著者が天皇とくに昭和天皇に対してかなりの嫌悪感を示しているということに同意できないということもあるが、しかしそれだけではないだろう。文章の全体を覆っている雰囲気のようなものに、あまり共感できないのである。「南京事件」に対する同時代評のようなものを知れたことはよかったが、しかしもとよりこの事件が一部の右派が主張するような虚構でないということはわかっていたので、あらたに発見があったというわけではない。とくに得るものもなく、「1937年」を「肴」としてひたすら愚痴を聞かされているような感覚になる。第3回城山三郎賞を受賞しているようだが、評価された理由もわからない。戦争について読書を通して学ぶということはきわめて大切だと思うが、類書の多いジャンルでありわざわざ本作を読む必要はないと思われる。

全1件中 1 - 1件を表示

辺見庸の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村田 沙耶香
有効な右矢印 無効な右矢印

完全版 1★9★3★7 イクミナ (下) (角川文庫)の作品紹介

現在の謎を解くカギは過去にある――南京大虐殺はじめ、ニッポンの出自と深層心理を考える上で不可欠な出来事が相次いだ1937年。いままた新たなよそおいで息を吹き返しつつあるファシズムの指標に1★9★3★7を据え、古来よりはびこるなりゆきまかせと没主体性の心髄を鋭く射ぬく。希望絶無の現在と、来たるべき大いなる崩壊と暴力のイメージを提示する、著者集大成の現代日本黙示録!
城山三郎賞受賞作。

完全版 1★9★3★7 イクミナ (下) (角川文庫)のKindle版

ツイートする