MIX 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041052655

作品紹介・あらすじ

===
湖で発見された、上半身が少女、下半身が魚の謎の遺体。「人魚」事件の背後には未解決の児童行方不明事件が関わっているようだ。その後、また新たな謎の遺体が見つかる。保を狙う国際犯罪組織も暗躍し……。

===
湖で発見された、ビニールシートに包まれた謎の遺体。
その上半身は少女、下半身は水生生物のように変化しているように思われる。

比奈子が属する八王子西署にも新たな変化が訪れていた。ずっと捜査を共にしていたメンバーの異動があり、さらに新人が配属されてきたのだ。
先輩らしい振る舞いをすることにまだ慣れない比奈子。

少女の「人魚」の遺体は、“死神女史”こと石上博士のもとで検死された。そこで分かったのは、遺体の身体の変異に関する、驚くべき事実だった。

その「人魚」事件にひきつづき、子供の奇妙な部分遺体が発見される事件が起こり……。


現代社会の闇が猟奇的殺人と共鳴する、新しいタイプのヒロインが大活躍の警察小説、第8弾!

感想・レビュー・書評

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  • 猟奇犯罪ということで、ついに人魚まで出てきたか。狭山湖に投げ入れられたホルマリン漬けの人魚としか見えない死体!ここからとんでもない国際陰謀へとつながっていくのだが、えらく事が大きくなってきた。この捜査班だけで対応していけるか、今後心配ではあるが、そこは小説なので、きっと決着を着けるのだろう。特異な能力を持った犯罪者たちを収容して研究させているセンターのプロファイラー中島保や連続殺人犯の少年永久、自閉症の金子たちが重要な意味をもってくるのに違いない。

  • 第8弾!
    厚田班の原動力は、怒りと悲しみ。
    猟奇犯罪を起こした犯人に対しての怒りと、無残に殺された犠牲者への悲しみ。
    事情は、あるにせよ。何か人体実験のような…猟奇犯罪というか何というか…
    人魚とかテレビや恐怖もんで出て来るのは良いけど、実際に出て来たら怖くて…
    人を何と思ってるんや!って読んでても腹立つ!
    タイトルもMIXって…確かに混ぜてるけど…
    こんなん軍事目的とかで、実際にやってたら、悲しいな。
    こんなの非公式な猟奇犯罪班って組織だけで対応できんのか?というかするんか?って話しではあるけど。
    内藤さん(作者)がOK出してるので、頑張って下さい!
    更に背後に大きな陰謀みたいなのがありそうやけど。
    ちと非現実的になって来たけど、面白い!

  • 八作目!
    いやー、事件終盤は相当ハラハラした…めちゃくちゃ手汗かいた…
    夢中になりすぎて本と目の距離が気づいたら5センチくらいになってた…笑

    猟奇犯罪捜査班に衝撃の新メンバー登場…!
    そして、精神・神経研究センター内にも新たなキャラクター、鍵師と呼ばれる司書さんが登場しました。

    やっぱり内藤了さんの本はキャラクターが魅力的。
    新メンバーにはイラつきつつも、事件終盤は成長を垣間見て将来が楽しみになり、
    比奈子が先輩という新鮮さもまた面白かったです。
    そして新人以外にも衝撃の人事異動が!

    鍵師は寡黙な司書さんで、何やら今後の重要キャラになりそうな予感!
    ハリーポッターに出てきそうな燻銀の、実はメッチャ強いジジイを想像しました笑

    今回の事件は、ホルマリンで固定されたまるで人魚のような姿の少女が狭山湖に遺棄されるところから始まります。
    生命の始まりはどこからか、そんな重たい問題を孕む内容でした。
    そして、前作に登場した何やら規模の大きな謎の組織の尻尾が少しだけ見えてきました。

    この後どうなっちゃうんだろう…

    保がカウンセラーとして心の成長を見守っている永久君にも、徐々に良い変化が見られ始めました。

    いやー、注目すべき点いっぱい、覚えておかなきゃいけないこといっぱい!

    本筋はついにラスト3冊…!?
    絶対比奈子シリーズロスになるな…

    次巻も楽しみだっ!

  • シリーズ8作目。
    東海林が抜けて御子柴がハイリスク、また空気が変わった厚田班。
    どんどんスケールが大きく、強大な敵になってくる。
    センター内に鍵があるのでしょう。
    犯人には犯人なりの理由があり、犯人にとってはそれが理にかなっている行為。
    だからこちらの言葉も響かない。
    どんどん佳境に入っていく印象。
    あとどのくらい続くのでしょうか。

  • シリーズ8作目、もう少し楽しめそうだ。
    今回の猟奇犯罪の被害者は人魚らしき児童から始まった。新しいメンバーに御子柴を加えた厚田班が捜査していく。御子柴は警ら中にスマホをいじっていた警察官だ。成績は優秀だったらしい。

    人魚のようなご遺体の正体は?誰かが人体実験したのか?それとも遺伝子のなせる技なのか?ただの結合か?その目的は?次々と理由を知りたくなってくる。
    比奈子は、精神・神経研究センターを訪ね、保を頼りに鍵師の元へ。題名のMIXとの関連性も見え隠れする。

    保が鍵師に言った。「探しているものはあなたと同じ、塀の外に置いてきた命をかけて守りたいもの。」と。それが何かということよりも、その気持ちの表現から温かさ感じてしまう。
    永久は保やスサナ以外に一風変わった友人ができる。サバン症候群の金子である。金子のPCにある絵に、センターに運び込まれた検体情報と写真がある。佐藤都夜なども入っている。そして人魚も。金子はBackとカタコトで言う。これまでのシリーズが関係してくるのか?

    今回の読みどころは、比奈子の成長ぶり、精神・神経研究センターの役どころ、価値のあるものと判断されると大きな組織が狙ってくる。厚田班が対峙する敵は・・・
    ONから始まるこのシリーズは一つの長編として読むと面白い。決して途中から読まない事だと思う。

  • 藤堂比奈子シリーズ8作目。
    前作「BACK」では次の展開への序章という感じで消化不良気味でしたが、今作で背後に潜む黒幕の存在が徐々に明らかになってきて、面白くなってきました。強大すぎる敵にどう立ち向かっていくのか、今後の展開が楽しみ。
    東海林が捜査一課に異動になって寂しい…と思ったけど、結局ずっと厚田班に出入りしてる模様(笑)そして東海林の代わりに来たのがあの「AID」で比奈子に叱り飛ばされていた御子柴とは…。相変わらずのナメっぷりでしたが、最後はちょっと頑張りました。彼の成長も楽しみに、続きを読みます。

  • 人魚の遺体が見つかった。

    捜査一課へ昇進した東海林からそう聞かされた比奈子はその遺体を解剖した死神女史に呼び出され見に行くことに。
    この春から新しく配属された御子柴を連れて。
    彼は安土交番に研修に来ていたエリートで、自ら志願し厚田班にやってきたという。
    しかし彼の態度は刑事らしからぬもので、厚田班の活動にもガッカリしている様子。
    そんな新体制となった猟奇犯罪捜査班は、人魚の遺体---改め、幼い少女を人魚のように仕立てあげた犯人を一丸となって捜査していく。

    ドラマ化された話までは、一巻完結の話だったが、それからの話は何処か繋がりを見せていて、今回のMixでも前巻の殺人事件が関わってくる。
    今回の殺人事件の犯人が行っていた研究。それを支援していた謎の組織。暗殺者。センターにいる犯罪者達。
    これからどうなっていくのか先が気になる。

  • 本当にただ自分の研究に没頭して、出来上がった結果に酔いしれるタイプの研究者がいるとしたら、絶対にないとは言い切れない話なのかもしれないなと思った。
    実際、公には、もちろん倫理的な問題があるから知られてないけど、サイエンティストが聖人でなければなれないという職業ではないだろうから。
    被害者が、被害者として認知されない、つまりは生まれた事になってないことを考えると、小説として読んでても憤りを感じる。

  • MIXってそういう意味だったのかΣ(゜Д゜)
    ってなった。

  • しまった!!
    間違えて「ONE」も「BACK」も読まないうちにこっちを先に読んでしまった。

    猟奇犯罪ホイホイ・藤堂比奈子シリーズ
    さて今度の事件は…
    湖で見つかった人魚の遺体。
    周辺で起こっていた児童行方不明事件、野比先生を狙う犯罪組織。
    この事件の犯人は…
    で、To be continued~!


    なんかどんどん現実味がなくなってきてる気が…
    まあそれでもいいんだけど…

    でもって、御子柴~ったらイライラするわ~
    って、そんな感想…。

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著者プロフィール

2月20日生まれ。長野市出身、在住。長野県立長野西高等学校卒。デザイン事務所経営。2014年、日本ホラー小説大賞読者賞受賞作『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』でデビュー。ほかの著書に『ON』につづくシリーズの『CUT』『AID』『LEAK』『ZERO』『ONE』『BACK』『MIX』『COPY』『BURN上・下』、スピンオフ『パンドラ』『サークル』『OFF』、「東京駅おもてうら交番・堀北恵平」シリーズ『MASK』『COVER』『PUZZLE』『TURN』など著作多数。

「2023年 『LIVE 警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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