人間椅子 江戸川乱歩ベストセレクション(1) (角川ホラー文庫 え 1-1 江戸川乱歩ベストセレクション 1)

著者 :
  • 角川グループパブリッシング
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053287

作品紹介・あらすじ

貧しい椅子職人は、世にも醜い容貌のせいで、常に孤独だった。惨めな日々の中で思いつめた男は、納品前の大きな肘掛椅子の中に身を潜める。その椅子は、若く美しい夫人の住む立派な屋敷に運び込まれ…。椅子の皮一枚を隔てた、女体の感触に溺れる男の偏執的な愛を描く表題作ほか、乱歩自身が代表作と認める怪奇浪漫文学の作品「押絵と旅する男」など、傑作中の傑作を収録するベストセレクション第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • 初江戸川乱歩でございます。
    ベストセレクション!
    素敵な装丁のこちらを選びました♪

    短編八つ
    「人間椅子」
    「目羅博士の不思議な犯罪」
    「断崖」
    「妻に失恋した男」
    「お勢登場」
    「ニ癈人」
    「鏡地獄」
    「押絵と旅する男」


    「人間椅子」いいですね〜♪
    不気味さが際立ってます。
    ある男が椅子の中に入って女性を感じる…くらいの知識で読み始めましたけど…このエスカレートしていく欲情…大好きです…わからんでもない(〃ω〃)笑
    ラストが秀逸。不気味な笑いが思い浮かびます。

    どの話も人間の狂気的な欲望…読みやすくて気味悪くて淫靡だ(●︎´艸`)ムフフ

    • みんみんさん
      釣り堀イサマ…
      今川⁇マチコ!
      絡新婦の川島が魍魎に出てるみたいだけど…
      わからない(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      釣り堀イサマ…
      今川⁇マチコ!
      絡新婦の川島が魍魎に出てるみたいだけど…
      わからない(꒦ິ⌑︎꒦ີ)
      2023/10/26
    • 土瓶さん
      川島新造かな。
      「魍魎の匣」には映画つながりで木場と会ってたかな?
      うろおぼえだわ。
      川島新造かな。
      「魍魎の匣」には映画つながりで木場と会ってたかな?
      うろおぼえだわ。
      2023/10/26
    • 1Q84O1さん
      京極さん、まず分厚過ぎます!w
      で、何やら読めない字が多そう〜w
      京極さん、まず分厚過ぎます!w
      で、何やら読めない字が多そう〜w
      2023/10/26
  • 小川洋子さんが愛読書を紹介する本で、押し絵と旅する男を読んで気に入り、他の作品も読んでみようと思って買った本です。

    押し絵ってどんなものだろうと調べたり、12階のタワーの想像をしたりして楽しみました。

    乳色のフィルムの表面に墨汁をたらして、という所の蜃気楼の描写がすごいと思いました。何度読んでも良いなぁと思います。

    私はテレビドラマの古畑任三郎が好きですが、面白い語り口や謎解きのような雰囲気が少し似ていると感じ、コーヒーを飲みながらゆっくり読みたいと思いきや、結構怖い雰囲気もあり、夜より昼に読みたいと思っています。

    昔の東京のレトロな雰囲気が感じられるのも好きなポイントです。
    他のシリーズも読んでみたいと思いました。

  • 念願の「押絵と旅する男」を読めた。
    ビブリア古書堂の事件手帖で紹介されているのを読んでから、ずった気になっていた乱歩の一作。
    気味の悪さはないが、奇妙で独特の雰囲気の漂う恋物語。
    最後に、恋人二人が恥じらいながら挨拶をしたシーンがなんとも可愛らしい。二人の感情表現は、この一文しかないが、それだけで二人が幸せだと十分伝わってくる。

  • 人間椅子

    昔の作品でありながら現代でも読みやすく、面白い作品だと思う。

    タネは割とすぐ分かるように物語が構成されていたが、そうするに至った背景や最後の不穏な空気感に引き込まれた。

  • 叙情的ホラーの短編集。
    端的に言えば“狂ってる”人がたくさん出てくるし、よくよく考えてみれば有り得ない話ばかりなのに、どうしてか納得してしまうのは、その心情がなんとなく理解できてしまうせいなのか。
    実際…自分のことは“まとも”だと思い込んでいるけれど、他人から見たらそうじゃないのかもしれないし、私自身この人ぶっ飛んでるなー何か境目にいるような人だな、と思うような人と知り合ったこともあるから、人間はどんなきっかけで一線を超えるかなんてわからないと思う。

    想いが哀しい。そういう物語が多い。
    奇妙な悲恋だったり、現実的に交わらない想いだったり。
    最初は唯の恋、であったものが、偏って偏って哀しい結末を迎える様は、私も目にしたことがある。

    表題作のほか、「断崖」「鏡地獄」「押絵と旅する男」が好き。でも全部おもしろかったです。

  • 記憶を消してからもう一度読みたい本です。

  • 青空文庫にて読破。
    最後まで読み終えると、手紙を受け取った夫人のように怖いを通り越して嫌な鳥肌が…

  • 初めての江戸川乱歩。
    人間椅子、気持ち悪いというのが素直な感想。
    他はサクサク読めた。

  • 江戸川乱歩の怪奇短編小説集。『人間椅子』『二廃人』『鏡地獄』は再読だが、新鮮な感覚で読むことができた。江戸川乱歩作品は何度読んでも面白い。初めて読む作品では『目羅博士の不思議な犯罪』『押絵と旅する男』の二作品が面白かった。両作品ともに怪奇描写に満ちていた。

  • 約200頁の中に8話という短編集でした。短い話だと10頁ぐらいという超短編。その中でも表題になっている「人間椅子」、映画にもTVドラマにもなった有名作品らしいが、私はいちども視たことも読んだこともなく初読みの作品でした。江戸川作品はエログロ的・猟奇的な作品が多いと聞いていたので敬遠していたが、この作品を読む前に、「D坂の殺人」を筆頭に明智小五郎が出てくる作品を2~3冊を読んで普通の娯楽小説の感が否めなかったが、この作品を読んで認識を改めました。猟奇的というか、それさえも超える、薄ら寒い感を覚えるような作品でした。横溝正史とは、また違う怖さのある作品かつ娯楽的な作品、本格的推理作品もあるそうなので、時間があるときに、もう少し江戸川作品を追ってみようと思います。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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