失われた地図

  • 534人登録
  • 3.01評価
    • (12)
    • (26)
    • (91)
    • (35)
    • (7)
  • 81レビュー
著者 : 恩田陸
  • KADOKAWA (2017年2月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041053669

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

失われた地図の感想・レビュー・書評

  • これぞ恩田ワールド。月の裏側から入った私にはこちらがA面。この放り込み感も、投げっぱなし感も久々でワクワクした。蜜蜂と遠雷から入った方には目が点でしょうが、、、(笑)
    雰囲気的にはエンドゲームに近いかな?に、してもこれは続編書いてもらいたい。単純に好きだ。
    「りょうほう」から生まれた「めんどう」。多分これは序章に過ぎない。ゼロエピソードの家族の話。

  •  直木賞受賞第一作!という帯がついているが、『蜜蜂と遠雷』で初めて恩田作品を読んだ人が、本作を読んだらどう感じるだろうか。

     ファンには言うまでもないが、恩田陸さんの作品には、本屋大賞受賞作『夜のピクニック』など、現実世界の青春小説も多いのだが、本作のように、何だかよくわからないけどスケールが大きいファンタジーも多い。どちらも恩田陸なのである。

     失礼ながら、青春小説が万人受けしやすい一方、ファンタジー系は大風呂敷を広げた末にフィニッシュで尻すぼみという作品が多い。本作もまた、ご多分に漏れず…というのが、正直な感想である。「らしい」なあと思うのは、ファンだけだろう。

     日本各地の旧軍都に生じる、時空の裂け目。人知れず「グンカ」と戦い、裂け目を縫い合わせてきた一族がいた。手頃な長さの本作は、彼ら一族にスポットを当てた連作短編集である。映像的スケールの大きさは、誰もが認めるだろう。

     謎の一族を描いた恩田作品といえば、「常野」シリーズが真っ先に思い浮かぶ。新刊が10年以上途絶え、全貌がさっぱり見えない常野シリーズと比べれば、情報量は多い印象を受けるが、大風呂敷が広がったままなのに変わりはない。

     一つ注目されるのは、近年のきな臭い世界情勢を意識させる点だろうか。日本もまた、きな臭さと無縁ではない。今後、一族の力が及ばない事態が、起きるかもしれない。現代に警鐘を鳴らしていると、解釈できないこともない。

     ある意味、作家恩田陸の本質を表している本作だが、続編は出るのだろうか。続編が出るなら、プロローグとしては悪くないが、これで終わりだったら、あまりにも薄味と言わざるを得まい。『夜の底は柔らかな幻』くらい弾けてもらわないと。これからもやっぱり、気になる作家には違いない。

  • 説明無しに放り込まれ、そのまま投げっぱなしで終わる(続く?)恩田ワールド開幕です。
    蜜蜂と遠雷を期待して読んだ方々は気に入らなかったようですが、これが恩田ワールドです。デビューからリアルタイムで追っていると蜜蜂と遠雷の方が異様で、もちろん素晴らしい作品ですが、あの投げっぱなしが無くなるのではないかと寂しくもありました。
    でもこれで安心しました。迎合してもしなくても受け入れます。これからも新作期待してます。

  • 内容についてはさておき、恩田さんの表現とか描写って、本当に素晴らしいよねぃ。
    この作品は5つの地域を舞台に描かれているのだけど、単に情景だけじゃなくてその土地の空気感まで伝わってくる。
    例えば舞台が関東から大阪に移動した時、直接的な言葉で表現してるわけじゃないんだけど、何だろ、文章のテンポかな、大阪の忙しくて雑多な雰囲気が感じられるんだよねぃ。
    やっぱりすごいなー。

  • この終わりかたもご褒美です。

  • 面白いんだけど、ちょっともの足りない感じ。
    上下巻くらいにして、もっと内容にボリュームがほしかった。
    登場人物も詳しく語られていない人がいて、
    ものすごく気になったまま終わってしまったので残念。
    それとも続けるのかな…?

  • 恩田陸のもう一つの顔だそうですが、なんだかわからないうちに話が進み、なんだか分からないうちに終わっていました。率直に言って夜のピクニックとか、蜜蜂と遠雷の方が好きです。

  • 世界の裂け目から現れる「グンカ」を始めとする異形の者たち。目には見えぬそれらを視ることの出来る一族がいる。彼らは、ナショナリズムを好物として増え続けていくグンカたちを、彼岸の向こうに追いやり留めるべく闘う宿命を負っているのだ。

    キャラクターは面白いし、引き続きシリーズ化するフラグが立っているなー。
    グンカはジムグリを思い出させる。
    話がもっとでかくなったときにどう風呂敷を畳みこむのか興味あり。
    ヤマト発進、波動砲発射!は楽しかったw

  • 軽く読めてしまうけど
    よくよく考えると
    日本の今の情勢を表してて
    うすら寒い怖さを感じた。

  • 「らしい」の好き。
    あれ?なんか前作あったっけ?説明なしで唐突に始まり、え?あと2ページしかないけど・・・スパッと唐突に終わる。
    気になってしゃあない。

  • 初読。図書館。レビューをざっと眺めると、こういうところ嫌いっていわれるだろうなあと想定内のが多かった。ああ…、そこがいいところなんだけど。特に『蜂蜜と遠雷』から恩田さんに入った人にはある意味お気の毒かも。イマジネーションを折り重ねて多層的で、いろんな想像を内包して自由で、不安定で不穏で、なのにファンタジーから突然鋭い刃先を突き付けて現実の危機感をあおる。もちろん続編への期待はあるが、これはこれできちんと完結している。特にこのラスト、ちょっと震えた。『蜂蜜と遠雷』の後にこれを書いちゃう恩田さんが大好き。

  • 著者らしいといえば著者らしい。深刻な危機らしいのだが、戦い方を想像するとなんとも複雑な気分になる。かっこ・・・・いいか? 表紙とカバーが面白い。

  • 恩田さんだーーーって嬉しくなる、こういう作品。
    不思議な力で、人知れず「グンカ」と戦っている鮎観と遼平。
    ちょっと「遠野」っぽいのもいい。
    一緒に闘う浩平やカオルのキャラもユニークで好き。
    2人の子供が、終盤、どんどん大きな意味を持つようになっていく展開にぐんぐんひきつけられる。
    謎の蛇や戦艦のことも明らかになっていないし、新シリーズと期待していいのかな。

  • 今回も面白くてアッという間で一気読み。恩田さんワールド炸裂ですね。何か能力を持って生まれてくる人たちの異世界の物語で度々登場するオカマちゃんキャラの登場人物達がいつも憎めなく今回もそんなキャラの人が登場でした♪

  • 直木賞受賞後に購入した最初の本です。異次元世界との戦いとも言えるので、とてもワクワクしながら読まさせて頂きました。件(くだん)という言葉は、小松左京の「くだんのはは」以来久々に見たので、とても懐かしかった。ある集団に生まれた者の悲しい定めから脱却しようと試みても結局は血には逆らえないのですね。こういった設定、結構嫌いではありません。運命というのはそういうものです。新しくて古いテーマも本当に懐かしいです。20代の頃に夢中で読んだ日本SF作品集が次々に蘇ってきました。ありがとうございます!

  • 序章のようなお話。どれかというと常野のある一族というような。エンドゲームっぽい。続くのかな?どうだろう?息子きになるよ息子。

  • 直木賞受賞後第1作目ですが、
    また『蜜蜂と遠雷』とは随分雰囲気を変えてきましたね(笑)
    でも、これぞ恩田ワールド!「裂け目」を「縫う」とか、常野シリーズを思い出しました。

    文体はいつもに比べると軽妙なタッチでサクサク読める。
    「件」(くだん)が登場したり、怪しげな「グンカ」との戦いが面白く、是非シリーズ化して欲しい。

    いつもながら装丁も綺麗で手元に置いておきたい一冊。

  • 現代怪奇譚。

    切れ目、裂け目、なんだっけ…、ほころび?
    そこを縫い合わせるというのが私の想像力や読解力では描けず。
    ふたりが別れた理由はわかるのだけれども、元夫に抱く感情が私には理解しずらかった。

  • 11/12/2017 読了。

    図書館から。

  • すらすらと。イラストや映像で世界をみてみたい。字の大きさもみやすい。

  • 異形のモノと戦う主人公たち。
    別れた夫婦の旦那さん目線と奥さん目線の話が交互に。
    何故別れたのかも後半判明するのだが
    ラスト、「続きは出ますか??!!!」と悲鳴じみた声を発しそうに。。。

    読みやすいし
    何よりかつてその場所がどのような場所だったかも知れるし、一粒で二度おいしい。
    実際、どの場所も身近で有名であったが、そんな歴史があったとは知らなかった。。

    是非とも『化物語』シリーズのように続いて欲しい。。

    また恩田氏の「そうそうそう!!」と共感する的確な表現も楽しい。

    「見ればわかるのだが、人は海が目の前に現れると「海だ」と言わずにはいられない動物なのである」
    「いつ咲くか、まだ咲かないか、咲き始めたか、いつ満開か、もう散り始めたか、まだ散らないか、ああ散っちゃった、と視界の隅にあの薄ピンク色の花が眼に入ったとたん、誰もが浮足立ってさまざまな強迫観念に駆られる。」

    短いので、登場人物達の説明されていない部分もまだまだありそうなので
    続きを。。。

  • 社会の不穏な空気が増してくるほど、活動をますこの世ならざる存在の「グンカ」たち。「グンカ」が湧き出てくる「裂け目」封じる役目の風雅一族。日本全国の「裂け目」を封じる彼らの目の前に、最大級の「裂け目」が生まれます。
    そのとき現れた存在が口にした「ダイジョウブ」の意味は。

    なんだか、プロローグなのかなぁと思います。日常を守る役目の風雅一族と、非日常が浸食してくる「グンカ」たち。その最大級の戦いのキーマンの目覚めまでを書いたかな、と。
    「裂け目」が現れる場所が、階段だったり高架だったりするのが見栄えよくてイメージしやすくてよいです。景色を走る線。何かの区切りになってるのか。
    そう考えると、普段の景色も油断できない。

  • 図書館にて。
    恩田さんがよく描く超能力物だけれど、なんだかこの作品はピンと来なかった。
    コメディっぽくいこうとして失敗したというか、世界観がどうもうまく伝わってこない感じ。
    再婚のくだりといい、仕事の内容(結局裂け目って何?)といい、どうして戦っているか、戦う先には何があるのか、いつもながら全編次回に続く予告編みたいな終わり方が今回はどうも納得いかなかった。

  • 【図書館本】
    他の人もレビューにもあるように、既刊されている「常野物語」に似たような話らしい。
    恩田陸が好きで全作品を読んでる、という人には受け入れられるであろう内容。ただ自分のように厳選して作品を読んでると中々話に入り込めないかも。
    恩田陸作品で全く入り込めなかったのは初めて。
    好き嫌いが分かれるかもしれない。

  • 現代版、陰陽師みたいな  戦艦大和はヤバい波動砲が原子力艦なら、アメリカにぶっ飛ばさなくて良かった。

全81件中 1 - 25件を表示

失われた地図を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

失われた地図を本棚に「積読」で登録しているひと

失われた地図の作品紹介

錦糸町、川崎、上野、大阪、呉、六本木・・・・・・。
日本各地の旧軍都に発生すると言われる「裂け目」。
かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇る。
鮎観の一族は代々、この「裂け目」を封じ、記憶の化身たちと戦う“力”を持っていた。
彼女と同じ一族の遼平もまた、同じ力を有した存在だった。
愛し合い結婚した二人だが、息子、俊平を産んだことから運命の歯車は狂いはじめ・・・・・・。

――新時代の到来は、闇か、光か。

ツイートする