消えてなくなっても (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.18
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本棚登録 : 183
感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041056028

作品紹介・あらすじ

物語の主人公「あおの」はタウン誌の編集者になったばかりの新人社会人で、高千穂を思わせる神話の国のような山中にある鍼灸治療の「キシダ治療院」を取材で訪れる。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で育ったあおのは、血の繋がった家族というものを知らずに育ち、ストレス性の病を患っていた。難病患者のどんな病も治してしまうという、どこか妖しげな治療院には、不思議な力を持つと言われている節子先生が暮らしていた。そこには、あおのと年齢の近い「つきの」という女の子が、手伝いとして住み込みながら治療を続けていた。ひょんなことからあおのも住み込んで治療に専念することになり、二人は規則正しい暮らしの中で、少しずつ距離を縮め、いつしか二人の病気は回復に向かっていくはずだったのだが……。ある日、庭に河童があらわれていることを発見したときから、二人の運命は大きな展開を迎える。二人を呼び寄せたものは何だったのか。物語のラストで驚きと共に感動に包まれることでしょう。
節子さんの秘密に迫る、幼少期の出来事を描いた短編作「春の記憶」を収録。 

感想・レビュー・書評

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  • 哀しく切ないラストながらも、そこに至るまでの日常やちょっとした不思議を丹念に描いた作品でした。読後、タイトルの意味が胸に迫る。科学的に証明されているものにしか理解を示せない傲慢さをぶった切られた感じ...。訪ねてみたいぞ! キシダ治療院!

  • プロットに寄り掛かっていて内容に深みがない。

  • 椰月美智子さんこんなのも書ける。
    あれ、じゃぁあの二人の掛け合いは幽霊同士でやってたってこと。誰にも見られないところでも。
    んーまあでも人が見てないところで何があっても不思議じゃないか?そうか?
    節子どんおばさんだろう。少しふくよかな感じ?それとも痩せた感じか?跡継ぎいないのさびしいね

  • 想像していたのと違った。
    シックス・センスですね。

  • 荒唐無稽と捉え書評されている方が多いようだが、わたしは純粋な心の持ち主なので、泣いたぞ。泣かされるなんて思わなかったのにちゃんと泣いた。
    未読な方にはタイトルに縛られず、読んでほしい。

  • このタイトルの意味は最後に。キヨシはいいやつ。全体としてはふわっとした印象。「死生観を問う」という煽りは言い過ぎだ。

  •  人には定められた運命がある。それがどのようなものであっても全て受け入れるしかない。本書はそうしたものとどう向き合っていくかを問うた作品と言えるかもしれない。
     少しファンタジー的な要素も入りつつ、自らの置かれた立場を徐々に認識していく魂の救済の物語。

  • 疲れてしまった心の再生物語かと思ったら、見える見えないあたりからちょっと違った方向へ。こういうお話嫌いじゃないけど、切ないなあ。そしてキヨシくん好きだ。

  • これもまたアラサー女が読むにはしんどかった……。ていうか本屋で衝動買いだったけど、初出は幽booksだったのか。そっち系って知ってたら買わなかった。

  • まったく予期してなかった展開で、ちょっとポカンとしてしまった。河童のキヨシは楽しかったのでそっちの方向の話ならよかったなーと、残念。最後の真相は悲しい。

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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