山の霊異記 赤いヤッケの男 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041057339

感想・レビュー・書評

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  • 背筋がひんやりとする怪談はもちろん、山の情景の表現が美しい!!山登りを擬似体験できます(笑)
    それと同様に怪談もしっかりしてるので普通にこっわ!!!となるし、たまに感動系のお話もあって強弱の付け方が◎
    一つ一つの話の書き方も工夫がしてあるので飽きずに読めた。
    シリーズ化しているようなので引き続き読もうと思います。

  • 山好きな作者が自分の足で各地を回って取材した、山に関する実話怪談集。
    怪談自体も背筋がゾクッとするものが多く、夏には最適かもしれない。

    しかし、登山をしてる身からすると、この小説の凄さは山の描写が繊細で自分が歩いているかのように景色が想像されること。春夏秋冬それぞれの日本の山の持つ雄大さと、繊細さ。そこにほんの少し怪談が合わさると、なんだか異世界にでも迷い込んだ様な感覚に陥ることができる。

    その意味では、他の現代怪談集とは一味違う作品。

  • 前作を読み終えた途端、2冊目を渡された。

    山登りをする人はほとんど怪異に合っているのかってくらい、怖い話がわんさか出てくる。著者は、この本を読んだあとに、山をもっと好きになってくれればってあるけど、好きになるかな…怖いが先にたつかな…。

    山の怪異って、ずいぶんはっきり知覚できる話が多い印象だった。日本の怪談は、音は聞こえるけど姿ははっきり見えない、確認できないけど感じられるみたいな、霞がかったような話が多い(ように感じる)けど、この本には、前を歩いている親子が、すれ違った登山者が、実は!ってパターンもあって、会話したり一緒に山登りしたりしてんだよねえ。

    怪談って、ある程度パターン化していて、途中まで読むとだいたい話の展開がわかってしまうんだけど、わかっててもやっぱり怖いし、最後まで読んでしまうよね。

著者プロフィール

1958年、東京都生まれ。ウェブサイト「北アルプスの風」を主宰。山登りと酒と煙草を愛する。99年、くも膜下出血を発症するも奇跡的に回復する。その後、サイト内にて怪談作品を発表。2004年、『幽』第二号から連載の「山の霊異記」でデビューする。08年に怪談集『山の霊異記 赤いヤッケの男』を刊行。怪談語りにも長けており、さまざまなメディア(怪談TV番組、『R25』、『ほんとにあった怖い話』など)で山の怪談の第一人者として取り上げられるなど活動の場を広げている。

「2020年 『山の霊異記 ケルンは語らず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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