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この作品からのみんなの引用
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人が聞いたら、吹き出して笑ってしまうようなことでも、その中に、ひとかけらの幸福でも含まれているとしたら、そのひとかけらの幸福を自分の体のぐるりに張りめぐらして、私は生きて行く。
― 285ページ -
私はいつでも、こんな風に、物事を気楽に考える癖がある。そして、病院ではなく、どこへ出掛けて行くときでも、いろいろと前もって支度をするのが習慣であるが、支度をしている間に、もう、そのことの方に一歩、踏み出したような気になる。ちょっと厄介なようなことでも、それほど厄介ではなくなる。これも、自分の考え出した生活の知恵、というほどのことではなく、単なる癖である。
― 277ページ -
私は、辛いと思うことがあると、その辛いと思うことの中に、体ごと飛び込んでいく。まず、飛び込んでいくと、その、辛い、と思う気持ちの中に、自分の体が馴れてくる。不思議なことであるが、その、体が馴れてくることで、それほどには、辛いとは思わなくなる。
― 224ページ
みんなの感想・レビュー・書評
明治、大正、昭和、平成と生き抜いた作家、宇野千代の自伝です。宇野千代って、おばさまのアイドル? 桜の着物の人?というイメージが先行していましたが、その人生は相当面白い!名だたる作家、芸術家との恋愛遍歴もドラマチックですが、小説を書き、雑誌を作り、会社を興し倒産させ借金を抱え、着物のデザインをして、夫や家族を養い、生涯に13軒の家を建て、そして長生きって、素敵。かなり破天荒な行動、文体も注目です。彼女が住んでいたマンションは今、『東京コマドリ 南青山3丁目恋の家』という洒落たシェアハウスになっているそうです。
宇野千代さんって、小説を読んだことは無いのだけれど、この自伝を読むと、あまりにもすごい男性遍歴に、イメージがガラリと変わりました。相手の男性が、みな著名な文化人なのもすごい。
何度も読んだしこれからも繰り返して読む本ですね。
とにかくパワーが出ます。
フィクションかと思うほどの波乱万丈な人生。(その頃はまだご存命でした)
尾崎士郎、梶井基次郎、東郷青児、北原武夫らと各々同棲・結婚・離婚のオンパレード。
98歳の天寿をまっとうするまで仕事と恋に生きた強い女性です。
彼女の凄いところは相手の心が自分から離れたら潔く身を引いて、またずんずん歩いて行くところ。
ギリギリ寸前までは後悔しないように相手に尽くしてるのは涙モノ。
絶対恨み言は言わない。「明日は明日の風は吹く」なんだよね。
こういう女はカッコイイぜ、と私は思うわけよ。
スーパーおばあちゃんの大河ドラマ("大河"ってどういうときに使うの…?)。
宇野千代って、食器とかに名前あったりするけど、何した人かわからなかった。
この本を読んで、「これをやった人」ってものはなくて、「この人として生きた人」。けっこうハードに波乱万丈に…との認識になりました。
生きて行った人。力強く。
人間って、女って強いわよねとあらためて思う。
子ども産んでたら、またそういう視点があっておもしろかったけれども、子どもいたらこういう人生にはならなかったのかもね。
書いてないだけで、実は1人くらい産んでるかも!?
バイタリティのかたまりみたいな人だし、ありえーる。
相当、自分勝手で我田引水な人生。よくも、ここまで自分に都合良く解釈できるものだ。情熱ありあまる非常識な人だったことだろう。
恥ずかしげもなくさらせたことに感服する。
宇野千代さんの自伝。恐ろしいほどの行動力と自然体の生き方に感服。自由奔放といえばそうだけれども、その自由さには強さと責任が感じられ、天心爛漫さと強さを持つ女性だった事を強く感じた。もし、「女性としてのおすすめの本は?」と聞かれたら、この本をすすめるかも。本の中に登場する人物大物文化人(川端康成、梶井基次郎、谷崎潤一郎、東郷青児などなど)とのエピソードもおもしろい。
気持ちの切り替えの早さ、行動力!感服、敬服、恐れ入りました!
読み終わった後、私には怖いものなんてなにもない。
なんだってやったるぜ~!ってダッシュしたくなりました。
生い立ちから少女時代、数々の男性遍歴、スタイル社の誕生と倒産、今現在の事を綴った宇野千代85歳の時に書かれた生涯の生活史。人がどう思うか、世間が何というかという事をまるで考えずに突っ走る人生。人から見ればおかしい、とか、破天荒、な事も「虫が地面を這う様に」、「鴉が空を翔ぶ様に」自然であったと語る明治女の心意気。
毎日新聞に連載されていたという自伝的エッセイ。特に半生を語った前半部分はほとんど小説を読んでいるかのよう。時代は大正末期から昭和中期。複雑な家庭環境、地元での教員生活、上京後の文士たちとの交流、焼け野原からの雑誌発行、その成功と没落等々、どれも当時の風俗が垣間見えて興味深い。後半は時代も現代に近づき、エッセイ色が強くなる(それでも30年ほど前だけど)。
まず文章が読みやすい。新聞連載なので一話が短く、テンポよく読める。まとまった読書時間がなかなか取れない人(私です)に特におすすめ。恋愛遍歴が有名だけれど「恋愛」部分の描写は多くはない。恋愛好きというよりはただひたすら、自分に正直な人だったのだろうなあと思う。その正直さ、そして「鴉が空を翔ぶように」の一文は、やっぱり素敵。
【注】私は中公文庫版(476p)を読みました。角川版は100pほど少ないようなので内容に違いがあるかも?
自分の人生とあまりにもかけ離れていて、びっくりの連続だった。ドラマみたい。宇野さんの行動力は本当にすごい。友達も著名人の名が次々と出てきて驚かされた。
辛い事に体ごと飛び込んで慣らす。という淡々と言ってのけるすごいおばーちゃんだと思う。一日一日大切にしたい。
何と人間性豊かな人なことか。
こんな老人になりたいと切に願う。
波乱万丈な人生も独自の哲学で乗り越えていく。
最初から最後まで引き込まれる内容であった。
地元出身作家の自叙伝(?)大物作家などが数多く登場してくる感慨深い作品です。幸福を伝染、という件が好きになりました。
素敵なおばあさんのイメージだった千代さんですが、寂聴さん同様激しい女性だったようです。
若い頃の苦労も思い出に変わるのね。
とっても素敵だった!!
読んでいて一体彼女がいくつなのかわからなくなった。
友達が有名な人過ぎて驚いた。
出てくる舞台がご近所だったりして驚いた。
彼女の考え方はすきだ。
是非是非全部の作品を読みたい。







