危機の大学論 日本の大学に未来はあるか? (角川oneテーマ21 A 146)

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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041100868

作品紹介・あらすじ

現場の赤裸々な実態を踏まえ、大学の"教育力"を徹底検証。入試から就職まで、日本の未来を切り開く教育論。

感想・レビュー・書評

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  • 尾木ママこと尾木直樹さんと、諸星裕さんの対談。

    尾木ママさんはテレビのバラエティ番組でしか知らなかったのですが、真っ当なことを主張される方なのですね。
    共感できる発言が多数ありました。

    諸星さんの大学を3つの類型にわけるという発想、分かりやすくて好きです。
    1.世界レベル野研究を支える大学
    2.リベラルアーツを中心とした教育の中で豊かな教養と人間力を磨いたオールラウンダーを輩出する大学
    3.国民としてのきちんとした常識と勤労者としての健全な労働倫理を身につけた善良な社会人を育成する大学

  • 刊行されたのは今から9年前になるから、もう古い内容なのかなと思いつつ手に取った。でも全然そんなことないと思う。少なくともおととし1年間大学に通ってた身としては、いくつか共感できるところがあった。結局人間関係が何より大事で授業は二の次、雰囲気的にも高校の続きみたいだなと思ってたし。

    個人的な話だけど、もう1度別の大学に行くことを許してもらえた。
    大学は受かるのがゴールじゃなくて、受かってからどんな自分になるのかが大切なんだと痛いほど実感している。やりたいことを貫いて精神的に自立した人間になるために、これからの生き方をしっかり考えていきたいと改めて思った。

  • L型大学とG型大学論争があったが、尾木氏の考える大学の3タイプもこれに近いのではないか。現行の大学制度にメスを入れていく本書だが、刊行が2011年ということもあり目新しくはない点や首肯できない点も多く見られた。(もちろん就活新卒主義反対など、頷ける点もあったが。)
    ただ、彼らの語る「大学」はきっと私の想像するレベルの大学ではないのだろう。自分の立場からしか教育を語れないのは危ない。

  • 大学三年制度。現在大学生のわたしはこれを考えた時に、正直悪くはないなと思いました。というもの、大学四年生は殆ど就職活動、それが終われば卒業旅行というお決まりになっている。これならば単位を3年の後期に就職を終えて、現行の四年生の時点から働き始めるという制度の方が授業料も一年分浮かせることができるので良いと考えました。
    また、若さというものも何を始める時も大事になってくるとわたしはおもうので、いたずらに大学で一年を多く過ごすよりかは早めに社会に出て一年でも多く働ける方がよいと思いました。

  • 三葛館新書 377.2||OG

    タイトルは「大学論」ですが、現在の大学の状況から、引いてはその前段階の教育、小中高に及ぶ「日本の教育」について、私立大学で教員をしている尾木氏、諸星氏の対談をまとめたものです。中高教員経験のある尾木氏と、海外の大学での教員経験のある諸星氏。日本の教育について、ずばずばとメスを入れていきます。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=62208

  • 大学でいじめが起きるとか信じられない。
    あと、友達がいなくてトイレで食事をするとか信じられない。
    私なんて、どうやって誰ともランチに行かずに一人で有意義な時間を過ごせるかを苦心しているというのに、、
    そういう大学生は勉強すればいいんだよ。そもそも大学なんてのは学問するところであり、友達作るところではない。大学に行けるだけ幸せだと思え。大学に行きたくても行けない人もたくさんいるのに、友達が出来ないとかつまらないことで悩むな、大学もそんな学生の指導をする必要ない。教育機関であり、研究機関なんだから。最高学府だよ、大学は。

  • 便所飯、クラス制、AO、初年度教育など、近年の大学の実情と問題点を明らかにしたうえで、これからの大学はどうあるべきかを、テレビで活躍中の尾木直樹氏と諸星裕氏が対談形式で語っている。
    諸星氏の提唱する高校四年制と入試システムが興味深かった。

  • 尾木氏は日本の学校に教師として勤務していた実体験をもとに、諸星氏はアメリカの大学で教鞭をとっていた経験をもとに大学の現状、解決策を具体的に出し合う記述。
    日本と諸外国の文化・教育政策の違いや、「今」の大学生の傾向をもとに話している為、理解しやすい。
    また意識すべきことや批判だけでなく著者の具体的施策案もあるため好印象をもった。
    教育関係者としては読む方が有益であろう。

  • アメリカで大学の経営などに従事してきた諸星さんと中高教員として長く活躍して、現在大学で教えている尾木さんとの対談集。日本の大学に起きている問題を挙げながら様々な提案を行っている。大学の実状を知りたいのなら読むべき。

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著者プロフィール

教育評論家、法政大学教職課程センター長・教授、臨床教育研究所「虹」所長。
1947年滋賀県生まれ。早稲田大学卒業後、海城高校や公立中学校などで教師として22年間、ユニークな教育実践を展開。現在、「尾木ママ」の愛称で親しまれる。
著書『いじめ問題とどう向き合うか』『子どもの危機をどう見るか』(以上、岩波書店)『新・学歴社会がはじまる』『日本人はどこまでバカになるのか』『子どもが自立する学校』(編著、以上、青灯社)『尾木ママの「叱らない」子育て論』(主婦と生活社)『尾木ママの子どもの気持ちが「わかる」すごいコツ』(日本図書センター)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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