ミサキア記のタダシガ記

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著者 : 三崎亜記
制作 : べつやく れい 
  • 角川書店 (2013年6月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041104712

ミサキア記のタダシガ記の感想・レビュー・書評

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  • タイトルから、また、三崎さんが異界の話を書いた??(#^.^#)と思って手に取ったら、そっか、 「三崎亜記の但し書き」というエッセイだったんですね。.


    現実の中にふっと入り込んでしまう異界のお話が好きで、三崎さんファンの私なのですが、エッセイは初めて。そもそも、ずっと三崎さんは女性だと思い込んでいて、男性だと気付いたのは少し前のような気がするくらいだし。

    小説は、

    冒頭から

    赤道上に、戦後最大規模の鼓笛隊が発生した。

    というストレートパンチで始まる「鼓笛隊の襲来」(大好きです!(#^.^#))とか、
    ひとつの町の消滅をひっそりと描く連作とか、

    三崎さんの発想ってどうなっているんだろう、と思わせる流れがいいんですよね。

    ただ・・・
    このエッセイは正直、小説に比べると物足りないかなぁ。

    たとえば小川洋子さんも、小説はあんなに!!!面白いのに、エッセイは謙遜が過ぎて(というか、本当にそんなお人柄なんでしょうね。)今ひとつピンとこない、なんてことがあるように、活躍できる場を選んでしまう、ということがあるのかなぁ、と生意気ながら感じてたことを思い出したり。(汗)

    とは言え、ちょっとずらした視点、というところでは確かにうんうん、と頷ける話も。(#^.^#)

    随分前のことに思えるけれど、あの新型インフルエンザ騒ぎの時に、

    冷静な対応を、という発言が政治・マスコミ・行政の立場から繰り返し出されたけれど、

    「冷静な対応」というのは「この事態が起こったら、こう対処しなさい」という「基準」が示されて初めて、何が冷静じゃない対応なのかが明確になるものだ。


    と言われると、そっか、そうだよねぇ~~!と。
    基準も何も与えられず、落ち着けと言われてもそれは無理、それにこの姿勢って脈々と今現在の日本にも続いているよね、なんて思ってたら、

    後の方のページで出てきた原発事故の放射性物質への「風評被害」について、

    「実はあの時にはすでに〇〇でした」という後だしジャンケンを何度もしてしまった後では、

    とか、

    「風評」という言葉で、責任を国民の側に押し付け続ける限り、どれほど情報を流そうが「風評」と同程度にしか受け止められない。

    と、政府を「信頼できないガイド」と位置づけてしまうあたりには、うんうん、ホントだぁ~~!と。(#^.^#)

    心配しなくてもいいことを心配する愚かさで、被災地の人々を余計に苦しめている、という見方が少々思い当ることもあり、心苦しかったのだけど、そうだよ、これは私だけの責任じゃないよ!とすっきりしたり、余計に腹立たしかったり。

    べつやくれいさんのイラストがとても面白いです。(#^.^#)

  • 「ダ・ヴィンチ」「本の旅人」連載エッセイ+Twitterの「ツブヤ記」+書下ろし企画「ケンブツ記」収録のエッセイ集。
    べつやくれいさんのイラストも面白い。
    時事ネタの中に元ネタがもうわからないのがあって愕然とした。
    小説同様の発想の飛躍が楽しい。普通がおかしい感じ。

    絵 / べつやくれい
    装丁 / 鈴木 久美(next door design)
    初出 / 「ダ・ヴィンチ」2009年5月号~2012年4月号、「本の旅人」2012年4月号~2013年3月号。

  • 初読。図書館。小説はすべて読んでるはずのお気に入り作家さんだが、エッセイは初めて読んだ。小説以上にその作家さんの「素」のようなものが見える。共感できることがほとんどだったが、領土問題や政治問題のネタには少し違和感も。べつやくれいさんのイラストは三崎さんの毒を和らげる効果満点。

  • 普段、気にしてない、普通だと思っている事を「そもそもは、こうのハズだったでしょ?」と言われて、あらー、よく気がつくなぁ(笑)

    読んでいる間、なんとなく口角が上がり続けている感じです。大笑いではなく、モナリザの微笑み?ww
    本気で笑っていなくても、口角が上がると、脳は笑っていると勘違いして、セロトニンの分泌量を増やすそうですね。 一瞬の爆発的笑いではなく、読書中ずっとニヤッと笑いをしているので、湿布のようにジワジワとセロトニン効果があることでしょう。

  • エッセイの中身はとてもシニカルだけど、震災のボツ原稿とその書き直し版の違いはちょっと面白い。

  • 摩訶不思議なあり得ない世界を、とてもリアルに表現する三崎亜記のエッセイ集。あの世界を書く三崎さんはどんなことを考える人なのだろうか。極めて冷静で、常識と呼ばれるものの目につかないおかしさにキチンと気が付く人だった。
    三崎さんのエッセイ、ストンと腑に落ちるのだ。
    べつやくれいさんのイラストもニヤっと笑えて私は好きでした。

  • エッセイは初めて読んだ。
    何故自分が三崎ワールドが好きなのか分かった。
    価値観がかなり共感できるんだよな〜。

  • べつやくさんの挿絵に惹かれて
    図書館で借りた。
    傾き加減が心地よい。
    ツブヤ記、ピリッと面白い。

  • 『ダヴィンチ』連載当時から読んでいたのがやっと本になった。
    あまりに小さなスペースだったので、あのコラムの読みにくかったこと。この本では、べつやくれいさんのイラストも大きくなって、とても楽しかった。
    エッセイとはいえ、ひとつひとつのネタの濃さは、半端ではない。ぎっしり詰め込まれた内容。この作家ならここから小説が出来上がってもおかしくない・・・と思ったが、よく考えたらそこまで不条理ではない。むしろ正論に思えてくるほど説得力がある。
    このくらいの説得力と構築がないと、三崎亜記の小説はその世界を保てないだろう。そのことがよくわかった。ツイッターまでもが、どれほど考えてからUPしているんだろうと思わせるほどの充実さ。「不条理」と「境目」好きな作家さんだということも、よくわかった。
    小説の世界についていけなかった、というひとも、こちらは大丈夫だと思います。

  • 三崎亜記による一風変わった尖った視点から切り込むエッセイ集。べつやくれいによる独創的なイラストコラムも合わさって、笑いが止まらなくなる。間違ってないし、新しいんだけど、そうくるか…!
    連載コラムもTwitterも書き下ろしも繋がっていて、全てが絡んで三崎亜記という物語が形成されている、ということを再確認出来た一冊。
    是非、連載再開を。

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