雪月花黙示録 (単行本)

著者 : 恩田陸

• KADOKAWA/角川書店 (2013年12月25日発売)

作品紹介・あらすじ

大和文化を信奉する「ミヤコ民」と物質文明に傾倒する「帝国主義者」に二分された近未来の日本。美青年剣士の紫風が生徒会長を務めるミヤコに謎の飛行物体が飛来した。それは第三の勢力「伝道者」の宣戦布告だった！

感想・レビュー・書評

[towaさんの感想 · 2021年12月31日]

古風な日本を再現したミヤコと帝国主義のイデオロギーの対立？と、思いきやそうでもなかった。
「精神感応」的な文章と、ライトノベルっぽい世界観とを併せたエンタメ小説です。

[あすなろTさんの感想 · 2020年2月24日]

うーんこういうオチは正直好きじゃないな！主人公たち三人の活躍がイマイチなまま終わってしまうのも残念だ。題材とか世界観はいい感じだったんだけど……途中までは……。

[ゆづるはさんの感想 · 2019年10月2日]

登場人物については実在する人物を想起させるものがちらほらあって、それはそれで面白いのだが、登場人物も世界観も非常にアニメ的。書名や章タイトルも、良くも悪くも中二病くさく、作品にあっているのがまた苦笑を誘う。読みやすく、イメージがわきやすい点はいいが、正直、この内容で知らない作家だったら手に取らなかったと思う。

[slyboots010398さんの感想 · 2019年5月29日]

恩田陸っぽいなー
ロミオとロミオは永遠に
にテンションが似てると思う

道博ええな〜
話が面白いというより、キャラが魅力的だと思う

少女漫画のお約束をつめこんだって恩田陸本人が言っているように
場面が絵で想像できたり、アニメで想像できる感じだったな

終わり方も何か続編がありそうな終わり方だった
続編でるなら読んでもいいかなという感じ

[つぐみさんの感想 · 2019年3月15日]

恩田陸が風呂敷を畳めないのはいつものことなので覚悟していました。が。
その斜め下をいく終わり方。

けれどもやはり舞台や設定や雑談が好きだから地雷が見えてても読んでしまう。

しかしこの話はあまり好みな雑談もなく、装丁の美しさのみでしたね。寂しい(´・ω・`)

[ayumixさんの感想 · 2019年2月24日]

恩田陸さんの小説を読んで育ってきたので、志向がバチバチに自分に合う。
ただ導入が入り込むのが難しいなあというのと、さ、最後の終わり方よ、、、という気持ちがあるのでちょっと悲しい。
入り込みさえすればめちゃくちゃ面白いし、楽しい！アニメにしやすそうな雰囲気。

[kanon6011さんの感想 · 2019年2月15日]

お話の舞台が、ファンタジーっぽくもあり、SFっぽくもあり、入り込めるかな、と少し不安になったが、蘇芳や萌黄、紫風といった登場人物がすごく魅力的で、作者の遊び心も感じ、楽しめた。及川はあのミッチーそのまんま。双子の姉妹はあの姉妹がモデルだろうか？ミヤコの世界観も素敵。

[haruyatoさんの感想 · 2018年1月8日]

ロミオとロミオみたいな舞台だけど、こちらはちょっとオチが甘い。

[akiyumiさんの感想 · 2017年11月24日]

資本主義と王朝回帰の都とに、分断された日本の物語。面白かったけど、ライトノベルの感じで、どうしても主人公たちがアニメキャラに見えてきてしまって、いまいちのめり込めない感じでした。

[宵子さんの感想 · 2017年9月25日]

美少女＆美少年剣士と理想化された和風の舞台設定が気持ちよくて、楽しく読める。
ラストは、明るいようでいて、そんな単純に懐古主義に走っていいのか？と不穏に思わせるのがまた良い。恩田陸SF作品は、ラストで革新が起こり、登場人物達が希望を持ってそれを享受していくパターンが多い気がするんだけど（「ロミオとロミオ」とか、空港のやつとか）、作者本人もSF読みだし、作者にとっての理想を安直に提示しているわけではなく、「本当にこれで大丈夫なのかな？」と思わせるのを確信犯的にやっているんじゃないかなあ、と思う。
ラストで主人公が読者に語りかけるのは、「マトリックス」に似てたな。

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。