スターバックスのライバルは、リッツ・カールトンである。 本当のホスピタリティの話をしよう (ノンフィクション単行本)

  • KADOKAWA/角川書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041106952

作品紹介・あらすじ

コーヒーショップとホテル。一見まったく異業種のこの2つの企業には意外な共通点があった。成熟社会に突入した日本がめざすべき「ホスピタリティ」ビジネスの真髄を両社の元トップが語り尽くす

感想・レビュー・書評

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  • ・その空間の空気を作るのは、従業員だけでなく客も。
    ・誇りをもって仕事をせよ。
    ・人事が大事。

    ちょっと辟易とするところもありましたが、以下の部分は強く共感しました。

    ・プロとしてどうありたいかを考えれば自ずと行動が変わってくる。

  • スタバ関連の本を読むのにハマっていて、初めて日本人が著者の本

    自分がもやっと気になっていたこととか「気がつく」ことの大切さが文字にされていてよかった。

    私は昔、その状況や人や空気に、ある一定のところからは周りが「気がついていない」ことに気がついた時期があって、自分が疲れてしまうからいつからかそれらを見て見ぬふりをすることにして、私にとってそれが当たり前になってしまったけれど、そういう気づきって大切だったんだなと思えた一冊だった。

    またすぐにそれを感じ取るようにするのは難しいかもしれないけど、気がつくことは素敵なことだったなと思ったし、また気がつける人になれていけたらいいなと思った。

    称賛文化がモチベーションを育てるという話の中のリーマンショック直後のフロリダのリッツ・カールトンの話がすごくグッときた。

    ディスカウントという信頼喪失の章もすごくしっくりきてよかった。

    またいつか読み返したい一冊。

  • 素晴らしい。

  • ?面接と教育の重要性
    ・お客様を信じること、社員を信じること、採用には多くの時間を割く。
    ?神は細部に宿る
    ・社員の目→トップの言葉、トップの体の向き、言っていることと行動が1つになっているか
    ?向き合う
    ・ホテルが、お客様の話をいかに真剣に聞き、向きあえるか
     何でもやるというわけではない、スタバのジャスト・セイ・イエスも道徳、倫理、法律に反し ない限りすべてやりなさいの精神。
    ?良いことはするべきである。しかし良いことをすべてするべきではない。
     そのための判断基準
     ・自分たちの思念と信念に合致しているか
     ・それは誰よりも自分の強みを発揮できるか
     ・それは現場のリソースや財源の条件につりあっているか
    ?メッセージの一貫性
    ・自分の友人を自宅に招くような気持ちでお客様に接してほしい
    ?賞賛文化がモチベーションを高める
    ・日本の会議はマイナスから入る、そうではなくて賞賛から入るとモチベーションが上がり
     プラスの効果を生む。
    ?取引先は重要なパートナー
    ・一番目に近くて大事な社会は、従業員とその家族
    ・二番目に近くて大事な社会は、お取引先、業者さん
    ・三番目に近くて大事な社会は、ホテルを使ってくださるお客様
    ?数字上1%のミスで99%は成功している、しかし被害を受けたお客様は1分の1
     つまり100%NG、これをなくしていかなくてはいけない、土台がしっかりあってこそ
     その先がある。
    ?ブランドとはコントロールのことである
    ?働くことが報酬
    ・社員は満足をしているが、幸せでない状況をいかに打破するか
    ?How to doより、How to be
    ?Brand has no price
    ?社徳
    ・何百年も続く会社は、徳がある。
    ?リーダーシップとは、何をすべきではなく、どうあるべきか。
    ?考えるな!感じろ
    ?
     

  • "感動体験を提供する、第5次産業

    スタバにあるマニュアルは「Just Say YES」だけ

    お客さんが開店10分前に来たら店を開ける

    毎回「お砂糖とミルクは?」と聞くのと、「今日もお砂糖とミルクは無しでいいですか?」と聞くのとでは天と地ほどの違いがある。

    お腹が空いてる時・寝てない時に、その人の本質が出る。"

  • ・品位と規範、英語のdingnityが一番近いニュアンス。始業が9時終業5時の就業規則と仕事のプロとしてどうありたいのかを考える「仕事の規範」は全く別物。人は規則に縛られる働き方から、規範に則った働き方を目指すようになる。9時に皆が気持ちよく仕事を始めるためには自分は何をすべきだろう、そのために必要な時間はどのくらいだろうと考える。規則ではなく、仕事をするプロとしての規範で物事を考えるようになる。自分の意識をそこにシフトすることから、成長がはじまり、人としての品格も生まれる。

    ・「おもてなし」と「ホスピタリティ」の共通概念は、人の立場になって考えるために、自分が成長するということ。まずは自分の身を修めること、つまり自己成長ありきということ。自分が成長していないのに、相手の気持ちを推し量ろうとしても無理。相手の話をきちんと聞くこともおもてなしだが、聞く力とは鍛えないと身につかない。ただ単に聞き流すのではなく、本当に相手の立場になって話を聞くときはどうあるべきか。まず自分の心がまっさらで、波のない水面のようでないと、相手の心の波動が伝わってこない。成長するとは、相手の気持ちに寄り添う力がつくこと。何をしたらいいかがわかってくるようになる。そしてその気持ちをどう表現するか。自分の価値観ではなく、相手の価値観でものごとを見る力が求められる。おもてなしを提供する側が、目の前の人に向き合って、その人の波動を感じて共鳴できるかどうか。

    ・リーダーシップとは、何をするかではなく、どうあるべきか。リーダーとリーダーシップを分けて考えることを強調するとリーダーの立ち位置が明確になる。

    ・当たり前のレベルを上げていく。情報感度を上げる。

    ・多様性と向き合い、それを包容する=豊かな人間力。原点は日本古来の「修養の精神」。まず日本人としての本質を見極め、それを磨くことから始める。

  • 帯文:
    ”おもてなしの本質を知っていますか?” 
    ”おもてなしの心が日本を輝かせる”
    ★「そこまでやる」から感動が生まれる ★称賛文化がモチベーションを育てる 
    ★ディスカウントという信頼損失 ★お店が一番の広告塔 
    ★おもてなしという偉大なる無駄

    目次:はじめに、第五次産業を目指す同志との対話、「おもてなし」を考える千載一遇の機会、第1章 ホスピタリティはいかにして生まれるのか?、第2章 ブランドはいかにして育つのか?、第3章 御社のミッションはなんですか?、第4章 おもてなしと日本人の感性

  • 面白かった!!
    リッツ・カールトンとスターバックスのホスピタリティは、どんな仕事にも活かせるところがあると思います。
    自分の仕事の仕方を見つめなおせた1冊でした!

  • 自分はサラリーマンやっているわけだが勤める会社の経営理念なんて真剣に考えたり、理解したりしてない。働くということの目的が著者のお二人とは大きなギャップがあるのだろう。
    企業の商品、サービスの差別化としてのおもてなし精神に興味があるのだが、本書の対談によるとそれは企業ミッション、教育、採用によって社員一人一人に浸透させている。サービス業と製造業の違いは大きいが、自分を省みた時、働くことの意識、目的、意義をもっと考える、話せるようになりたいと思った。

    しかし、スタバもリッツ・カールトンもホントにそんな意識の高い従業員が多かったり、働らきがいを見いだしているのだろうか。負の部分も覗いて見たくなる。

  • とても深く、内容盛りだくさんの1冊でした。
    おもてなしの心、ホスピタリティ•••いろいろ考えさせられます。内容を体で感じられるようになるまで、時間をたっぷりかけ再読したいです。

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著者プロフィール

岩田松雄(いわた・まつお)
元スターバックスコーヒージャパン代表取締役最高経営責任者。株式会社リーダーシップコンサルティング代表取締役社長。元立教大学教授、早稲田大学講師。1958年生まれ。大阪大学経済学部卒業後、日産自動車に入社。セールスマンから財務に至るまで幅広く経験し、UCLAアンダーソンスクールに留学。その後、外資系コンサルティング会社、日本コカ・コーラ株式会社役員を経て、株式会社アトラスの代表取締役社長として3期連続赤字企業を再生。その後、株式会社タカラ常務取締役を経て「THE BODY SHOP」を運営する株式会社イオンフォレストの代表取締役社長に就任し、売り上げを約2倍に拡大させる。2009年、スターバックスコーヒージャパン株式会社のCEOとしてANAとの提携、新商品VIAの発売、店舗内Wi-Fi化、価格改定など次々に改革を断行して業績を向上。UCLAビジネススクールよりAlumni 100 Points of Impactに選出される。2011年、リーダー育成のため株式会社リーダーシップコンサルティングを設立し、現在に至る。

「2023年 『ミッション 私たちは何のために働くのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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