美と共同体と東大闘争 (角川文庫)

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  • KADOKAWA (2000年7月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041212080

美と共同体と東大闘争 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 三島由紀夫VS東大全共闘。

    やはりこの時代は好きになれない。難解な物言いや、衒学的な討論スタイルばかり。

    学問的正確さより、相手をいかにして言い負かすかばかり考えている青臭い学生と、自分の主張がほとんど伝わらないのになんとか説得しようとしている三島。

    高校から大学にかけて三島をよく読んだが、今はもう読めない。この頃の三島を見てると哀しくなってくる。

  • 三島由紀夫vs東大全共闘との歴史的な討論。

    歴史的とは「歴史的価値を持つ」という意味だが、ネガティブに捉えれば「歴史的価値しか持たない」ということでもある。

    三島由紀夫の言説はさすがと言うより他にない。日本人が自らの政治思想を組み立て上げる際に避けて通れないのは天皇の問題であり、そこへ向かってどのようにアプローチしていけばよいのか、そこを諄々と説いている。これはまさにポジティブな意味で歴史的価値を持つ。

    だが、全共闘側の理屈は……これは何だ?
    借り物の言葉を縦横無尽に使っているだけで、響いてくるものがなにもない。要するに、当時の知的ファッションを着込んで仲間内にだけ通じる言葉で語っているだけ。詰る所、彼らの言説そのものが共同幻想の枠組みから一歩も出ていない。
    ネガティブな意味で歴史的価値しか持たぬ議事録であって、これをありがたがるのは「あの頃は青年たちは……」云々の懐古趣味でしかない。

    この感想は、巻末に置かれた全共闘の振り返りを読んで更に強いものとなる。
    今の表現を用いるならば、「中二病」。

    つくづく学生運動は何も生み出さなかったのだ。

  • もうあれですね、上の人たちの話合いです。映像で残っている分が好きですが、自身の存在証明において、なぜ日本人だと思えるのかの説明は天晴れ。象徴だからこそ、天皇の在り方への考えも角度を変え、できればみんなで協力して、強く元気な日本国を創っていただきたかった。

  • 『つまり、これは』

    まあ、下らないと切り捨てられる人は、とても正常で健全な魂の持ち主であるだろう。この、討論にシンパシーのようなものを抱いてしまった僕は、東大教授によるとどうやら気違いらしい。ふむ。この本の価値は冒頭16ページで見極められる。ただ全共闘の人となりが低俗過ぎて萎えてしまった。

    人と話す時、情熱に託けて冷静でいられない人は頭が良くても、心の使い方を理解してない馬鹿だと僕は思う。買って後悔はしていません。

  • もう、ずーっと昔、音声でこのやり取りを聞いたことがある。今回改めて、文字として読んでみた。

    うーん。
    くだらない。
    全共闘も三島も。
    読んでて恥ずかしく悲しくなる。

  • 全共闘は驚くほどラディカルな思想を有していた。事物を関係性の元で見るのではなくあくまで事物そのものとして見るということは、討論の中でも触れられているが人類が事物に対して何ら意味づけをしていなかった時代と同じことをするということだ。確かにそういう風な見方をするためには<時間>という概念は必要なくなる。<時間>を導入してしまうと例えばそれは何のために動いているといった意味づけないしは関係性が嫌でも発生してしまうからだ。一方で三島由紀夫は全共闘のそういった考えを認めつつも<時間>という概念を無視することはできないと主張する。一番わかりやすい例は言葉であろう。ある共同体内で積み重ねてきた時間が言葉の違いなどを生じさせるからだ。これは文学者である三島にとっては無視することはできないだろう。そういったものすらも乗り越えられると考える全共闘と三島との溝はここにおいて出来上がる。討論後に全共闘Aが書いているが三島と全共闘の意見の対立は実はそれほど多くない。しかしながら<時間>という概念に対する捉え方の違い(これは「天皇」という言葉を使うか否かに集約されるのだが)この一点が三島と全共闘を引き離してしまうのだった…

  • 討論の内容、特に全共闘の学生が放つ言葉の数々は観念的で理解に至ることなく最後まで読み終えてしまった。しかしその熱量は凄い。各々の思想を美として追い求めた結果に待ち受けるのは、悲劇や諦念だったとしても。

  • 文庫で読み直す。こんな小難しい論議だったっけ?
    単行本で読んだものと、違った印象を受ける。
    文字ばかりになると雰囲気が伝わらず、言葉のボクシングになってしまう。

  • 443

    昔の学生頭きれきれ。

    観念感のお遊び?

  • 面白かった。全てを理解するのは甚だ困難だが三島=右翼、全共闘=左翼とは簡単に括ることはできない。

    三島は全共闘の言論を大きく受け止めることができている。大まかに言って時間軸の連続性と非連続性の捉え方の違いが根本的な問題である。連続性なしの天皇論もあり得ないし、革命もない。これは未来永劫解決できる問題ではないが知ることなしに生きることは面白みにかける。

    もう一度読む必要がある。

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