悪霊島(下) 金田一耕助ファイル19 (角川文庫)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041304686

感想・レビュー・書評

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  • 事件が錯綜して混乱しそうだったけど、最後、ついに綺麗に回収・収束されていった!
    以下ネタバレ大有りです。

    横溝正史の小説はミステリーなのに、ホラー感が強いのは何故だろう、といつも思っていたのだけれど、悪霊島は特にその雰囲気や場面がそれにぴったりだった。
    終わり方も、大団円とか、全ての謎が詳らかになるのではなくて、もしかしてあなたは…という問いかけで終わったり、重要人物が全てを語る前に死亡したり、しかもなぜ死んだのかは不明だったり…そういう余韻というか、ある種の座りの悪さのようなものが世界観を不気味なままにしているのかも。
    ゾッとした場面…鵺野なく夜に気を付けろ…の本当の意味を知った時。簑笠が生乾きだったという証言を得た時。紅蓮堂の双子を祀ってある場面。巴御寮人の無邪気さと狂気が同じものであったと思った時。

  • 後半作品は時代背景が落ち着いているので微妙なのが多い…と思っていた自分が恥ずかしい!
    大体の大筋は下巻の前半からわかってくるのですが、1つ覆り2つ覆り…
    クライマックスは八ツ墓村にも匹敵するほどの緊迫した犯人との対峙が待っています
    金田一の好相棒・磯川警部の驚愕の事実も明らかになり、盛り沢山で最後まで手を休める暇がない!
    冒頭部分も好きですが、終わり方も含みがあっていい・・・

    しかし、金田一シリーズの中でも1,2を争うほどの悪女ではないでしょうか
    蒸発した3人の殺害方法がエログロ・・・
    サイコパスぽいな

    2012/11/22-23

著者プロフィール

1902 年5 月25 日、兵庫県生まれ。本名・正史(まさし)。
1921 年に「恐ろしき四月馬鹿」でデビュー。大阪薬学専門学
校卒業後は実家で薬剤師として働いていたが、江戸川乱歩の
呼びかけに応じて上京、博文館へ入社して編集者となる。32
年より専業作家となり、一時的な休筆期間はあるものの、晩
年まで旺盛な執筆活動を展開した。48 年、金田一耕助探偵譚
の第一作「本陣殺人事件」(46)で第1 回探偵作家クラブ賞長
編賞を受賞。1981 年12 月28 日、結腸ガンのため国立病院医
療センターで死去。

「2022年 『赤屋敷殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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