寺山修司少女詩集 (角川文庫 て 1-12)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041315279

作品紹介・あらすじ

少女の心と瞳がとらえた愛のイメージを、詩人・寺山修司が豊かな感性と華麗なレトリックで織りなすオリジナル詩集。

感想・レビュー・書評

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  • 途中です。

    こわい。不気味。
    おもってたのと、、、違うんたけど。

    思ってたのは、ふわふわのお砂糖のような可愛さやせつなく甘酸っぱい青春のヒトコマ。
    男性が少女に抱く幻想をとことんなりきって自由に描いた女の子らしい女の子。

    トイレに行くたび少しずつ読んでいる。

    短時間だけど一瞬でこの世界に飛び立てる、というか、飛び込んでしまう。

    短い言葉だけど、頭の中にイメージが鮮明に湧く。

    すごい。

    でも、こわい。不気味。残酷。

    何か心を動かされることもなくはっとすることもなく、全ては完全なるフィクションで世界に浸るためだけのもののように感じる。

    実益がない感じが私にはするのだが、それこそが、文学性なのか。

    よく分からないけれど、まだ何かに期待しながら、違う本と取り替えることもなくトイレに行くたび、読み続ける。

  • ファンタジーな雰囲気のなかに妙にリアリティのあるワードが混ざり込んだりして、なんとも不思議な雰囲気の詩集でした。ひたすら鰐を飼ってみたりしていて、宝石について執着していて、着飾ることを覚えた少女たちがいろんな大人になっていく様子が詰まっているというか。
    前半よりも後半の詩のほうが洗練されていて(読み手の私が作風になれてきて?)読んでいて楽しかった。

  • 私たちが不可能だと思ってることが、詩の世界では可能になるんだなぁと思った。自由を感じることができた。

  • 1回読んだだけでは、恐らくその良さを深く理解できていないと思う。何回も読み返して、たった1つでも自分の心にスッと落ちてくるような詩があればそれでも十分なのではないか。

  • 「海」 の章が好きすぎる。「海を知らぬ少女の前に……」の1句は中学の教科書に載っていて、当時衝撃だった。その句が入ってるならと思ってこの本を買ったけれど、詩の一つ一つに対し、この句に出会った時みたいにドキドキした。晴れた海岸沿いの草原で海をぼーっと見ていると、変にドキドキしてしまって家に帰っても海のことを考えてたりする、その感覚を彼の言葉で体が思い出した。何度も読み返しています。

  • 中学生の頃から何度も何度も開いてる。海や涙など水に関する詩は寺山修司が1番。

  • 以前読んだ時よりも刺さる
    わたしの人生が無駄ではない証拠

  • これもまた読み応えのある詩集でした。
    寺山修司って方は、すごい才能の持ち主だったってことが
    たった一冊のこの詩集で、誰にでも難なくわかるのです。

    難しい言葉はありません。

    誰もが奥底に潜ませる匣に持っているような
    さみしさや悲しみ。
    追っても戻らぬ大事にしていたなにか。
    今、夜の隅から捧げたくなるような愛の言葉とか

    冬の海と空の風景とか

    巴里のあやしげな裏町やサーカスや
    良くできた機械人形に眩惑されるような
    取り返しのつかない酩酊感があるだけです。

    おそらく私もあなたも、よく見知っているはずです。
    扉を開けて、無垢で凶暴で、切なかった頃に
    出会いにいらしてください。

    お勧めです。

  • 寺山修司は人から理解されず孤独な人生を歩んだのかもしれないと思わされる詩集でした。

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著者プロフィール

詩人、歌人、劇作家、シナリオライター、映画監督。昭和10年12月10日青森県に生まれる。早稲田大学教育学部国文科中退。青森高校時代に俳句雑誌『牧羊神』を創刊、中村草田男らの知遇を得て1953年(昭和28)に全国学生俳句会議を組織。翌1954年早大に入学、『チェホフ祭』50首で『短歌研究』第2回新人賞を受賞、その若々しい叙情性と大胆な表現により大きな反響をよんだ。この年(1954)ネフローゼを発病。1959年谷川俊太郎の勧めでラジオドラマを書き始め、1960年には篠田正浩監督『乾いた湖』のシナリオを担当、同年戯曲『血は立ったまま眠っている』が劇団四季で上演され、脱領域的な前衛芸術家として注目を浴びた。1967年から演劇実験室「天井桟敷」を組織して旺盛な前衛劇活動を展開し続けたが、昭和58年5月4日47歳で死去。多くの分野に前衛的秀作を残し、既成の価値にとらわれない生き方を貫いた。

「2024年 『混声合唱とピアノのための どんな鳥も…』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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