わが一高時代の犯罪 (角川文庫 緑 338-18)

  • 34人登録
  • 3.08評価
    • (0)
    • (2)
    • (9)
    • (1)
    • (0)
  • 4レビュー
著者 : 高木彬光
  • KADOKAWA (1976年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041338186

わが一高時代の犯罪 (角川文庫 緑 338-18)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 高木彬光の神津恭介(かみづきょうすけ)シリーズを読むのは『人形はなぜ殺される』に続いて二冊目。

    日本の土着的な舞台が印象的で、とぼけた味わいが魅力の横溝正史・金田一耕助。エロティックでグロテスクな題材、セクシーで天才肌の探偵、江戸川乱歩・明智小五郎。
    都会的でありながらも昭和の混沌とした妖しさ、その中に西洋魔術的なモチーフが見え隠れ。クールな中にも独自の美学と秘めたる熱さを感じさせる神津恭介。前述の個性的な二人の探偵に負けず劣らず、世界観と造形にオリジナリティが発揮されていて、遅まきながら高木彬光にはまりそうな予感。

    表題作は神津恭介と松下研三、最初の事件。
    トリック云々よりも時代特有の青春群像としての魅力。

    他四篇。
    戦没者を写真で霊媒する『幽霊の顔』
    満月の夜に地上を去るという令嬢『月世界の女』
    死亡宣告から甦った夫『性痴』
    鼠の幻覚に苦しめられる男『鼠の贄』

    古い作品なので、いまとなってはトリックも解りやすく予測もできるのだが、それでも引きつけられる魔力と味わいがある。
    なんて高をくくっていると『鼠の贄』で足をすくわれた。
    謎解きの最初のとっかかり、着眼点がいい。

    「木石」と言われながらもクールなだけでなく、ときに犯罪の解決よりも人間を生かすことに重きを置くエピソードが多い短篇集。

  • 【わが一高時代の犯罪】【幽霊の顔】【月世界の女】【性痴】【鼠の贄】収録。

    【わが一高時代の犯罪】は、人間消失のトリックはチープでしたが、様々な謎が収束していくプロットが素晴らしかったです。最後に明かされる題名の意味も印象的でした。
    【鼠の贄】も幻想的な世界が一気に吹き飛ぶ様な伏線の回収がお見事。ラストの気持ち悪さは強烈なインパクトでした。
    その他の作品は、トリックがシンプル過ぎて看破し易く物足りない印象でした。

  • 日本三大名探偵にしてはちょっと影の薄い神津恭介が不可解な事件を解決していく長編シリーズもの。旧制一高ならではの固有名詞が頻出する、一種のノスタルジーに満ちた舞台設定。戦中の鬱屈とした空気感も伝わってくる。短編『鼠の贄』もいいね。

  • 神津恭介最初の事件。

全4件中 1 - 4件を表示

わが一高時代の犯罪 (角川文庫 緑 338-18)のその他の作品

高木彬光の作品

わが一高時代の犯罪 (角川文庫 緑 338-18)はこんな本です

ツイートする