密閉山脈 (角川文庫 緑 365-15)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041365151

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  • 2人の一流アルピニストによる、一人の女性を巡っての競争と殺意。

    全体を通して、うまく「盲点」を利用して犯罪を隠し、容疑者を隠し、動機を隠し、逃げ場を隠すということに成功している。

    登山(および下山)というある程度時間がかかるだろうという暗黙の了解を用いて、鉄道ミステリのように時間との戦いを用いているところがポイントであり、大きな盲点となっているわけだが。

    ただ、前半でほぼ容疑者は確定、手段も特定されてしまう上、一応解決したかのように語られてしまうので、中盤で結構ダレるのが難点。動機の無い点を強調してるんだけど、ちょっと不明瞭だったかな。

  • 山好きなんで、タイトルが気になって読んでみたら.....。
    なんつーか2時間サスペンスドラマ。
    ええ、期待した私が悪かったんです。

    人間関係描写に重きをおいて、
    密室殺人のネタなんかもうどうでもいいかんじ。
    トリックネタがわかったとき、
    まじすか?と逆の意味でぶっ飛びのけ反った。

  • 一人の女性を巡る山男二人の対立と殺人、山頂の密室。荼毘の描写が出色。

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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