人間の証明 (角川文庫 緑 365-19)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (458ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041365199

感想・レビュー・書評

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  • 数十年前、おそらく中学生時分ローティーンの頃の既読、当時角川映画、角川文庫全盛時、松田優作主演の映画、キャッチコピーの「母さん、あの麦わら帽子~~」印象が強烈すぎた。
    映画を観たあとの読了、原作と映画では一部のキャラ設定が変更されていたが大きな違和感は感じなかった。

    なぜか?なぜか急に既読を思い出した…

  • 余りにも古く、そして映画にもなった著名な作品だが、原本を読んでいなかった。最近森村誠一氏の作品を読んで、食わず嫌いだったのが分かり、この著名な作品を読む事にした。素晴らしい作品だった。しかし映画の方が、うまくエンターティナー性を表している気がした。原本は少し冗長すぎる気がした。しかしいずれにしても大変素晴らしい作品だ。

  • 見てから読むか、で、最初に読んだのが77年。
    所謂メディアミックスの走りで、日本だけで770万部の驚異的ベストセラー!だそうな。
    できすぎたプロットの感有りますが、森村誠一の構想力は凄い。
    西条八十の詩もそうですが、舞台設定としてのホテルの採り入れ方は流石。

  • 母さん、僕のあの帽子
    どうしたでせうね?
    という詩を聞いて懐かしいと思うのはどの年代でしょうか。久しぶりに手に取った森村誠一の代表作、さすがに充実していました。

  • また同じ表紙のがない・・・
    こんな感じで古臭い絵だけど女の人も書いてありました。
    しげに持ってきてもらった本なんですが、見た瞬間から「古っ!!」オーラをかもしておりました。
    表紙も使われてる紙も、そしてもちろん、内容も。

    さすがに「爺やにお車を回してもらって」ほど古くはないですが、携帯がない、地方と東京の差が開いている、女は嫁に行けば一生奴隷等、現在じゃちょっと考えられないことがベースに書かれてます。
    少し読めば慣れますが。

    ただ面白いことに、現在と共通して、外国人差別、アメリカのスラム問題等々社会問題が扱われています。
    自分の生まれる前も似たような状況だったのね、と物語を離れたところで小さい感動がありました。

    それから最近再燃してきていますが、アメリカ信仰批判が含まれてます。おかげで読めたといっても過言じゃありません。
    ウン十年前なんてアメリカ=絶対正義みたいな考え方じゃなかったんでしょうか?この本はスラム問題を基に貧困の差、不真面目な社会、人間性の薄さなど何かにつけてかなり否定的に書いてます、アメリカを。
    読んでいてかなり「ソウダソウダーー!」になりました、おかげさまで。

    でまぁ、肝心のストーリーですが、捜査小説の王道ですね。
    スラム出身の黒人が東京で刺殺され、捜査を進めるにつれて彼の出生の謎が暴かれて、そのサイドストーリーとして家庭崩壊・アメリカの貧困の差・外人差別・戦後の混乱等々、あの頃の社会問題ほぼすべて触ってあります。

    登場人物いっぱい出てきて、しかも最後にみんな繋がってました~ってのがキックなんですが、さすがに無理やり感がありますね(苦笑)
    1977年当時は新鮮だったんでしょうか。
    それよりも77年からあんまり進化してない現在のほうが新鮮でした。

  • 傑作。長いが一気に読める。深い。

  • 映画化、テレビドラマ化されたこともある推理小説。高校時代に購入。

  • 麦わら帽子、松田優作、スラム

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著者プロフィール

森村誠一
1933年1月2日、埼玉県熊谷市生まれ。ホテルのフロントマンを勤めるかたわら執筆を始め、ビジネススクールの講師に転職後もビジネス書や小説を出版。1970年に初めての本格ミステリー『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞を受賞、翌年『新幹線殺人事件』がベストセラーになる。1973年『腐触の構造』で第26回日本推理作家協会賞受賞。小説と映画のメディアミックスとして注目された『人間の証明』では、初めて棟居刑事が登場する。2004年に第7回日本ミステリー文学大賞受賞、2011年吉川英治文学賞受賞など、文字通り日本のミステリー界の第一人者であるだけでなく、1981年には旧日本軍第731部隊の実態を明らかにした『悪魔の飽食』を刊行するなど、社会的発言も疎かにしていない。

「2021年 『棟居刑事と七つの事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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