蒼茫の大地、滅ぶ 上 (角川文庫 緑 407-46)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041407462

感想・レビュー・書評

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  •  ジュコー代表作の一ながら、何となく今まで読みそびれていた(>_<)
    「イナゴの日」の日本版みたいなものだね( ´ ▽ ` )ノ

     同じジュコーの傑作「滅びの笛/宴」もそうだけど、当時(70年代)「動物パニックもの」(サメ「ジョーズ」に始まり、クマ「グリズリー」、シャチ「オルカ」、ネズミ「ウイラード」、ウジ虫?「スウォーム」、両生類「吸血の群れ」、いろいろ盛り合わせ「ロアーズ」etc.etc.……「イナゴの日」はそれらにちょっと先行した作品)っていう映画ジャンルがあって、本書はその影響下にある一作( ´ ▽ ` )ノ

     たしか震災時(今からすれば「?」てなもんだけど)、
    東北地方の独立問題というのをマジで考える一派が現れ、「吉里吉里人」とともに本作が再注目され、どっか地方出版社から復刊された……んだっけ?( ´ ▽ ` )ノ
     どっちもエロ満載ゆえ、勉強のため手にとってみたマジメ読者は騙された気分になったんじゃないかな?( ´ ▽ ` )ノ

     当時の政治・経済・文化データを縦横に駆使し、「日本沈没」にも負けないポリティカルフィクションながら、話の展開はいつものジュコー( ´ ▽ ` )ノ
     気分は戦国時代、男は性欲と暴力欲・権力欲の塊、女はその奴隷((´д`)) ブルブル…
     ジュコーに取り憑き離れない怨念みたいなもんだけど、これが行き過ぎるからどうしてもリアリティがなくなっちゃうんだよなあ……(´ε`;)ウーン…
     餓死しそうなときにこんなことやってる体力、あるんだろうか……(´ε`;)ウーン…
     それでなくても、復興費で防衛費が削られることを恐れた自衛隊の暗躍とか知事の暗殺計画とか、話の展開に無理がありすぎ(>_<)
     ずいぶん前に読んだんではっきり言えないけど、パニック描写も「滅び」2部作のほうが上だったような……(´ε`;)ウーン…

     じわじわと大地を侵食していく飛蝗の群れはどうしてもあの大津波の映像を彷彿とさせ、3.11以前と以降では読み方の変わった小説、ではある……


     4~5年待ったけどどうしても下巻が入手できなかったので、この先どんな展開になるのかは分からない(>_<)
     まあ、いいや( ´ ▽ ` )ノ

    2019/08/13

  • 予定調和的な展開と徹底して盤面のコマに過ぎない人物だが、壮大な設定で読ませる。地方自治の事情が興味深い。

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著者プロフィール

1930年11月3日年香川県出身。ハードロマンと呼ばれる作風で人気を得る。1969年にデビュー後、動物小説、社会派ミステリ、アクション小説(バイオレンス小説)、パニック小説など幅広い作品でベストセラー作家となる。代表作に、映画化もされて大ヒットした『君よ憤怒の河を渉れ』『犬笛』など。

「2020年 『癌病船応答セズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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