あやしい探検隊焚火酔虎伝 (角川文庫 し 6-13)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (267ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041510131

感想・レビュー・書評

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  • 夫が図書館で借りてきました。
    なぜ今更?!といぶかしがりながら本を開いたら、1章のタイトルが「早春の突如的八ヶ岳アイスクライミング」とあり納得。。
    最近夫は八ヶ岳登山に夢中なのです(笑)

    20年くらい前の本ですが、全く色あせることなく超面白い。
    もともと私はカヌーイストの野田さんのファンなのですが、彼も20年若い姿で登場してました。
    ついでにガクまで登場してました!!キャ~☆

    どの旅も面白いのですが、私のツボは3章の「あっぱれ富士山、晴天清貧人生格言感涙旅」
    面白すぎて、この章だけ何度も読み返し、さらにまだ未読の夫にも読み聞かせてしまうほど。
    文章のテンポが絶妙に巧いし、みんながつぶやく格言もどきもすごくいい。
    読み進めながらでないと面白くないものばかりなのでここには書けないけど、中にはさらりとグッとくるものも。

    「遊ぶのに忙しくて仕事なんかできない。いつでも遊びにはげめ。人生には締切があるのだ」

    いいでしょ。

  • 探検隊シリーズは全て面白いのだ

  • 「椎名誠」の『あやしい探検隊 焚火酔虎伝』を読みました。

    「椎名誠」の“あやしい探検隊”シリーズの第六弾作品です。

    “あやしい探検隊”の旅行記は一昨年の7月に読了した『熱風大陸―ダーウィンの海をめざして』以来ですから約1年半振りですね。

    -----story-------------
    強風とカラスに大襲来された神津島。
    わはははは笑いと唄が湧き出る南九州の温泉。
    富士山を前に“人生の締切り”について考えた元日の朝。
    こよなく静かな大地の懐、大雪洞のなかでチゲ鍋をかこむ北海道の夜。
    隊長「椎名誠」と“あや隊”の面々は自然との原初的な出会いを求めて、思いつくまま海・山・川へ。
    波見とキャンプと焚火を愛する男たちの夜は、心地よい疲れと酔いとともに正しくあやしく、しみじみと更けていくのであった―。
    -----------------------

    本作には“あやしい探検隊”の七つの旅(野外遊び)が収録されています。

     ■序章 早春の突如的八ヶ岳アイス・クライミング
     ■第一章 神津島・天上山/風の島ずりずら風雲録
     ■第二章 南九州ばか湯ばか酒ばか唄旅
     ■第三章 あっぱれ富士山/晴天清貧人生格言感涙旅
     ■第四章 雪山雪洞炉辺夜話的追想旅/すべりつつヒトはいろいろ考える
     ■第五章 冬枯れの男体山/大汗ポリプロピレン旅
     ■第六章 赤眼酔談=沖永良部島編-森羅万象諸国偏辺焚火話

    山に、海に、島に、、、

    気のおけない仲間たちと、思いつくがままに出かける生活スタイルは羨ましいですよね。

    それに常にメンバーの中に料理人やアウトドアの専門家が含まれているのがイイですよねぇ。

    野外遊びを楽しんで、野外でおいしい料理と酒を愉しむことは、とても贅沢なことだと思います。

    20数年前、そんな生活に憧れて、友人たちと≪冒険野郎BoBeBa団≫を結成してキャンプや山登りをしていた時期を思い出しました。

    懐かしいなぁ。



    どの旅も興味をそそるものばかりでしたが、自分で経験のない、冬季の野外活動は特に興味を持ちました。

    寒いのは苦手ですが… 凍った滝を登ったり(アイス・クライミング)、人里離れた雪山に雪洞を作ってその中で食べて、飲んで、眠ったりというのは、経験してみたいなぁ と思います。


    モチロン、沖永良部島のように無人島のような砂浜で、何もしないで過ごすというのもイイですけどね。

    元日の富士山の眺望も見てみたいなぁ。


    「第三章 あっぱれ富士山/晴天清貧人生格言感涙旅」
    では偉人等の格言や“あやしい探検隊”の格言が数多く紹介されますが… その中で印象に残ったのは「レオナルド・ダ・ヴィンチ」の格言、、、

    「充実した一日が幸せな眠りをもたらすように、充実した一生は幸福な死をもたらす」

    そんな人生を送れるとイイですね。

    「椎名誠」の、

    「長い付き合いの親友は互いに相手を見て走るよき長距離ランナーであるが、ひとたび追い抜かれるとこれほど腹の立つ相手はないもんだ」

    という格言も結構好きです。





    あと、どの旅にも共通している“焚火”にも憧れますねぇ。

    最近はキャンプ場でも禁止の場所が多く、なかなか“焚火”はできないのですが、、、

    あのゆらゆらとした炎を見ていると、なんだか不思議な気分になってくるんですよね。

    “焚火”を囲んで、気のおけない仲間たち(又は家族)と飲みながら、いろんな話を乱発する… イイですねぇ。



    久しぶりに野外へ出かけたくなりましたね。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    強風とカラスに大襲来された神津島。わはははは笑いと唄が湧き出る南九州の温泉。富士山を前に“人生の締切り”について考えた元日の朝。こよなく静かな大地の懐、大雪洞のなかでチゲ鍋をかこむ北海道の夜。隊長椎名誠と“あや隊”の面々は自然との原初的な出会いを求めて、思いつくまま海・山・川へ。波見とキャンプと焚火を愛する男たちの夜は、心地よい疲れと酔いとともに正しくあやしく、しみじみと更けていくのであった―。

  • 20代前半でキャンプにハマり、同時に椎名誠の本を読むようになった。
    一部を除き特におもしろいとは思わなかったが、彼の私生活に憧れてファンになった。
    好きなときに好きな仲間と好きなだけアウトドアを楽しみ、それを文章にすることで生活の糧を得る人生。自分にとっては究極に羨ましい生き方に思えた。
    そんなこんなで20年。たぶん10年ぶりくらいであやしい探検隊シリーズを読んだ。
    久しぶりにあのワクワク感を得られるか?
    結果は微妙。。。
    現在の自分は彼がこの本を書いた年齢より若干下。なのに登場人物がやや幼く感じる。
    ただキャンプして酒を飲むばかり。会話も流石と思わせるものもあるものの、20代の頃に感じたひれ伏してしまうような感動はなかった。
    自分が感受性の低いおっさんになってしまったのか。。。
    登場人物のほとんどは仕事においてプロ中のプロなはずなので、ふざけた部分だけじゃなくて、そんなところも会話のなかから垣間見れたらよかったと思う。少しはあったけど。

  • シリーズ第6弾。

    ぶれることなく海・山・川に繰り出し、焚火を囲む。チャラチャラした横文字多用団体へ勝手に対抗心を燃やし、シンプルかつ男達だけの探検を敢行する。

    お金では買えない、本当に幸せな人生とはこういうことなんだとしみじみ思う。
    雄大な自然の中で、あやしい仲間達と焚火バカ酒バカ話。

    大袈裟かもしれないが、幸福の価値観を変えてくれる本…だと思う。

  • ビール好きはシーナのせい。当時は。

  • 何度読んだか解らないくらい読みました。そして読むたびに「リンさんチャーハン食べたい!」と思うのです。

  • 私もあやしい探検隊に参加したいw

  • あやしい探検隊シリーズ。いやあ、なんというか、自分の価値観と重なる部分も多々あり、ゆっくり、どっぷり、「うむうむ」的人生観に乾杯。ビールも、かつおの刺身も、そんなの絶対美味いんだから、もうそれでいいんです。海は青いし、山はでかい。十分十分。

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著者プロフィール

1944年生まれ。作家。1988年「犬の系譜」で吉川英治文学新人賞、1990年「アド・バード」で日本SF大賞を受賞。著書に「ごんごんと風にころがる雲をみた。」「新宿遊牧民」「屋上の黄色いテント」「わしらは怪しい雑魚釣り隊」シリーズ、「そらをみてますないてます」「国境越え」など多数。また写真集に「ONCE UPON A TIME」、映画監督作品に「白い馬」などがある。

「2012年 『水の上で火が踊る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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