そして今夜もエースが笑う (角川文庫 緑 540-54)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (209ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041540541

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  • 巻頭にベルナール・イノーとジャック・レモンをめぐるツール・ド・フランスの話し、巻末に不敵に笑う荒木大輔の話しを置き、あいだにAからZまでのキーワードをちりばめたエッセイが置かれる。カーブについて、曲がったことは楽しい、としめくくられる一編。ロアルド・ダールの「南から来た男」、小指一本とキャデラックをめぐる賭けはどちらに転がったのか。もし日本に来ずにアメリカで野球をつづけていたら?というスポーツ・イラストレイテッドの記者に、「せいぜいのところ、スポーツ・イラストレイテッドのライターぐらいにしかなれなかったろうね」と切り返すケン・モッカの皮肉とユーモアのセンス。ヘミングウェイの勝者は何もとらない、というタイトルは、由来がはっきりとわかる一編が収められているわけではない、それは読者がそれぞれ考えればいいことなのかもしれない、ということ。/「勝者は同情してはいけない。堂々と、おれが勝ったのだと叫ばなければいけない。それが最もジェントルな勝者のマナーなのではないだろうか」/といったあたりが目にとまったところ。

  • 野球メインの短編集。
    時代はちょっと古いですが(長島とか金田とかその年代)、
    僕達にとっては、伝説しか知らない名選手たちの
    いろんなエピソードがわかってとても楽しめます。
    <br><br>
    追い詰められた日本シリーズのマウンド上で、
    何かをつぶやいていたベテラン投手(足立光宏)の
    話が一番好きでした。

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著者プロフィール

作家。1948年神奈川県生まれ。中央大学法学部卒業後、ライターとして活動。80年「Sports Graphic Number」(文藝春秋)創刊号に掲載された短編ノンフィクション「江夏の21球」で注目を集める。81年同作が収録された『スローカーブを、もう一球』(角川書店)で第8回日本ノンフィクション賞を受賞。NHKのスポーツキャスターとしても活躍。95年5月29日没。著書多数。傑作選に『江夏の21球』『衣笠祥男 最後のシーズン』(いずれも角川新書)。

「2020年 『たった一人のオリンピック』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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