日本女地図 (角川文庫 緑 542-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (265ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041542019

感想・レビュー・書評

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  • 正真正銘おもしろうて涙して笑い転げる
    美は乱調にあり
    ナンセンス文学

  • 本人は研究と言っておりますが中身のほとんどはクソジジイの猥談です。しかし毎度ながら感心させられるのは、話の方向が最終的には文化的・社会的規範やら制度についての悲観的見解に着地するところで、それも正しいのか正しくないのかは怪しいところなのだが、世の中に対して闘争している様は読んでいて爽快です。なんだかよくわかんねーけど、女はとりあえずやっとけ!という姿勢も共感できます。よくわかんねーけど。

  • 生まれ育った土地の風土の違いによって、女性の体およびあの時の感じが全く異なる、ということについて40年間の労(快?)により導き出した解答をまとめた本。名著。先月のBRUTUSの「本・ラブ」特集でも紹介されていたし、開高文豪の「風に訊け」でも名著と称されていたので読もうと心に誓っていた。が、なななんと!絶版!? そもそもこの本は1969年に初版発行で、それが絶版になってしまっていた。しかし、1983年に糸井重里が「絶版にしておくにはもったいない」と角川に掛け合って、その結果、文庫にて復活された。が、しかし、が、しかし、やっぱり絶版になってしまったという曰く付きの本なのである。残念だ。こういう時の私は往生際が悪い。日本の古本屋というサイトにて、ネットでこいつを購入してしまった。結果、大当たり。非常に面白い。著者の殿山泰司は俳優。本人曰く「オレは、十六のとき吉原で筆おろしをしていただいて以来、この道ひとすじに歩んできた。そのあいだ、ひかえめにみて、月に二人とアレしたとして、年に二十四人、今までに千人近くやってる計算になる」のだそうな。恐れ入りました。統計学的に見て、ランダムサンプリングで2000人取れば日本のことについてはだいたい当たっているという。となると、乱暴に考えれば、1000人の女性についてのサンプルがあるのであれば結構当たっているといっても過言ではないはずなのである。各県の女性についての詳細な記述があるが、ここでは紹介しない。紹介しないというか、できない。ギリギリ(アウトか?)のところで引用できるものとして「いったいに海に面していない県の女のあそこは良くない」などから入り、その理由が切々と語られている。運良くこの本を手にすることができた方は、読んでたもれ。そういえば糸井重里の後書きも良かった。糸井が言うように「男性の悲劇性は、基本的に二つの精神作用によるところが大きい。ひとつは、『やりたがること』であり、もうひとつは『考えたがること』である」のだと思う。そしてそれを実際とことん極めたのが殿山泰司だったのだね。

  • これは異色の名作。一時代の貴重な文化的モニュメントだ。

  • あの名俳優、殿山泰司が、自分の女性遍歴から都道府県別で女性の特徴を記した1冊。現在アマゾンでは4000円以上の高値がついている1冊。

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著者プロフィール

1915年10月17日、東京の銀座生まれ。’36年新築地劇団入団、初舞台。’42年松竹太秦撮影所入所。同年徴兵されて中国へ。戦後は’47年頃から新藤兼人脚本=吉村公三郎監督コンビ作品で売れっ子となる。’50年近代映画協会創立に参加。以後今村昌平、大島渚監督作品など数多くの作品に出演。ジャズとミステリを愛する。’89年73歳で死去。著書に『三文役者あなあきい伝』『JAMJAM日記』ほか多数。

「2018年 『殿山泰司ベスト・エッセイ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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