花惑い (角川文庫)

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著者 : 阿刀田高
  • 角川書店 (1991年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576090

花惑い (角川文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 男女の心の機微を描いた短編集。
    大昔に読んだ時は面白い!と思いましたが、今読み返すと「あれ?」という感じでした。
    ただその時からずっと、この本の最初の「冬の思い出」という話が心に残っていました。
    つきあっている女にそれほど魅力を感じなくなってきた男。
    その心のさまを、過ぎ去った季節を思い出すという事に例えていて、深いな・・・と思いました。
    たった3ページにうまくおさめてるな~と感心します。

  • 『冬の思い出』『家の木』『蒲田セレナーデ』『傷ぐすり』
    『知らない癖』『夏の別れ』『海の挽歌』
    『シェルティを見た日』『色彩反応』『花惑い』『名古屋まで』

    阿刀田さんはどちらかというとミステリーのイメージが強かったんだけど、
    恋愛短篇も意外と面白かった。
    綺麗な小説っていう訳ではなかったけれど、けっこう楽しめた♪
    大人っぽい小説。短篇でさくさく読めたし、良かった♪
     
    (2007.01メモ→2010.04ブクログ)

  • 洗練された文章。時に爽やかに時に妖艶に。その深みは大人だけに許された領域のようなもの。

    阿刀田 高の真骨頂、大人の切ない恋物語。

    11編の短編からなる【花惑い】は、やはり大人の小説だった。哀愁という言葉がぴったりである。

    「昨日はどこにいたの?」

    「そんな昔のことは忘れた」

    「今夜は会える?」

    「そんな先のことはわからない」

    なんて映画カサブランカのセリフのようなクラシックさが素敵な小説なのである。

    モノクロの世界がいい。行間に漂う「モノクロ感」が読むものを魅了してやまない。

    恋物語と言ってもドロドロの愛憎劇でもなく、燃え上がるような恋物語でもなく、どこか淡々とした恋。

    だけど、ビターな大人の恋。普通にありそうだから、ついつい吸い込まれてしまう。

    阿刀田作品を読んでいつも思うことだけれど、凄いインパクトがあるわけじゃないのに、どうしてこんな

    に読後感が素晴らしいのだろう。文章からα波が出てるんじゃないだろうか。

    本書での僕のお気に入りは、【知らない癖】という作品。

    朝子という成績優秀、器量よしの大学のマドンナとそれを囲む男たちの物語。主人公の男が大学時代を振

    り返りながら現在の朝子や友人たちの様子と自分の環境を語っていくのだが、最後の最後に主人公はある

    ことに気がつく。朝子と寝た男はみんな・・・。

    よくある話ではあるが、なぜか引き込まれてしまう。阿刀田さんの文章ってのはつくづく不思議な魅力を

    持っているなあと感心してしまうのであった。

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