亀裂 (角川ホラー文庫 17-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041576137

感想・レビュー・書評

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  • 初めて読む作家さんが多かった。
    どれも、面白かったがあんまり怖くはない。
    読みやすくはあった!

    リングの鈴木さんの話が1番怖かったかな。
    面白かったのは、綾辻さんの「再生」と高橋克彦さんの「大好きな姉」と「備えあれば憂いなし」

  • あまり怖くはなかったけど、暗さくじめついた感じが好きだった。
    阿刀田高さんの30Pもある話は初めて読んだので新鮮。

    大好きな姉が一番面白かった

  • 1993(平成5)年発行、角川書店の角川ホラー文庫。7編。山崎洋子『備えあれば憂いなし』変わった設定だが、その設定ならオチの方向性はそうなるよね。タイトルはちょっと抽象的です。綾辻行人『再生』「眼球綺譚」で既読。しかし恐ろしい、話の筋は主人公の女性の成長中の恐ろしい話。設定上周囲が恐ろしいと考えないことになっていることが恐ろしい。

    掲載作:『知らないクラスメート』阿刀田高、『大好きな姉』高橋克彦、『シム・フースイ』荒俣宏、『ミッドナイト・ラン』景山民夫、『浮遊する水』鈴木光司、『再生』綾辻行人、『備えあれば憂いなし』山崎洋子、他:初出誌、すべて「野生時代」1993年5月号、

  • かなり古いが暇つぶしにはよし。
    高橋克彦のは生理的にきもい…

  • 105円購入2002-11-26

  • '98.3読了。
    山崎洋子の「備えあれば憂いなし」が地味に気に入って迷ったが、結局手放した。

  • 知らないクラスメート (阿刀田高 | イラスト 山本ゆりこ) / 初出 野生時代 1993年5月号
    大好きな姉 (高橋克彦 | イラスト 峰岸達) / 初出 野性時代 1993年5月号
    シム・フースイ (荒俣宏 | イラスト 門坂流) / 初出 野生時代 1993年5月号
    ミッドナイト・ラン (景山民夫 | イラスト 坂井晴近) / 初出 野生時代 1993年5月号
    浮遊する水 (鈴木光司 | イラスト 宇野亜喜良) / 初出 野生時代 1993年5月号
    再生 (綾辻行人 | イラスト 菅野研一) / 初出 野生時代 1993年5月号
    備えあれば憂いなし (山崎洋子 | イラスト 若尾真一郎) / 初出 野生時代 1993年5月号

    装幀 田島照久
    印刷 大日本印刷
    製本 コオトブックライン

  • 亀裂 レビュー

    知らないクラスメート/阿刀田高
    うむ、スタンダードな不気味さ。
    やはり阿刀田さんは安心して読める。

    大好きな姉/高橋克彦
    インパクト凄くて脳裏に焼き付く。
    トイレのくだりとか。
    でも、結末がちょっとぶっ飛び過ぎ。
    謎めいた雰囲気にしたかったんだろうけど、微妙。

    シム・フースイ/荒俣宏
    非常にスピリチュアルな作品ですね。
    読者を選ぶような偏りのあるジャンルの話。
    荒俣先生、風水ブームだったんだね。

    ミッドナイト・ラン/景山民夫
    設定はベタだし、先も読めるがさくさく読めて面白かった。

    浮遊する水/鈴木光司
    仄暗い水の底から の元になったお話。
    直接的な表現は出てこないが、映画のあのシーンが思い出されて終始ぞっとしながら読んだ。水道水は飲めません。

    再生/綾辻行人
    面白い、とても気に入った。
    簡潔にまとまったスタンダードなホラー。

    備えあれば憂いなし/山崎洋子
    若いお肌を貯蓄(定期)して、満期になったら引き出して若返ることが出来る、スキンバンク。
    それに振り回されるOLのお話。
    設定が面白い。20〜30代の女性向け。
    若さを失い、衰える事への畏れ。
    財産家の彼との結婚への焦り。
    一度踏み外してからの転がり落ちようが凄まじかった。
    世にも〜で使えるな。

  • 2013.12.24処分

    阿刀田高・高橋克彦・荒俣宏・景山民夫・鈴木光司・綾辻行人・山崎洋子の7作家による短編ホラーアンソロジー。
    久しぶりにホラーを読んだけれど、個人的には物足りなかった。

  • 執筆者は 阿刀田高 高橋克彦 荒俣宏 景山民夫 鈴木光司 綾辻行人 山崎洋子。全編、異なった面白さがありました。途中まで読んでその存在を忘れていた本。目の前から消えてたんです。模様替えしたら思わぬ所から現われました。正に日常の……

  • ホラーアンソロジー。うーむ。高橋克彦さんの「大好きな姉」は主人公の感情の変化が唐突過ぎて不可解でした。なんだ、こいつ?って感じ。サキ姉より主人公の変化の方が怖い。山崎洋子の「備えあれば憂いなし」はオチが読めるけど、資産家の息子との結婚に必死な主人公の気持ちはまあ、解ります(笑)焦るなよ〜。そしてあまりにも怪しい話に簡単に引っかかるなよ〜。全体的に割とオチが読める話が多めでした。鈴木光司さんの「浮遊する水」は映画原作なんですね。「仄暗い水の底から」の。幽霊より主人公の潔癖な性格の方が怖い。要は生きてる人間の方が怖いってことですかね。

  • それぞれ面白かったけれど、一番最後のが好き。思わず途中で、美容クリームを手にとるくらいに。

  •  短編7編収録。『ミッドナイト・ラン』景山民夫著が好きだ。

  • 阿刀田高・高橋克彦・荒俣 宏・景山民夫・鈴木光司・綾辻行人・山崎洋子。日常生活の裂け目に潜む極限の恐怖! 現代ホラー小説の一つの到達点を示す七人の作家による七つの物語。

  • 阿刀田高さんの『知らないクラスメート』は、なんとなく展開は読めてしまうのにそれでもゾッとする怖さがありました。
    綾辻行人さんの『再生』は視覚に来る文章だと思いました。想像を膨らませながら読むと鳥肌です…!

  • 7人の作家によるアンソロジー。
    各作家とその作品の感想。


    知らないクラスメート 阿刀田高

    多分私は「知らないクラスメート」その人なのではないかと思う。
    中学の同級生で私を知ってる人は、ほとんどいないのだろう。
    もっとも、だから同窓会になんて行かないし、第一誘われませんけど。
    行なわれているかどうかもわからないしなぁ…。

    私は今のところ間違いなく「この世のもの」ですけどね。


    大好きな姉 高橋克彦

    ただの昔語りで終わるはずもなかった。


    シム・フースイ 荒俣宏

    得体の知れないものをほいほい拾って、持ち帰ったりしてはいけません。
    「呼ばれた」のかもしれないですけれど。


    ミッドナイト・ラン 景山民夫

    M・C・ハマーのラップ。


    浮遊する水 鈴木光司

    日頃絶対の信頼を置いているもの、信頼を置かざるを得ないもの。
    その信頼が揺らぐ恐怖。
    二年もの間、点検、清掃なしってのはそれだけで問題なのではないのかな。
    それとも、ああいうのはどれもそんなもんなんでしょうか。


    再生 綾辻行人

    それほどの再生能力があるのであれば、何も火傷を恐れる必要はないはず。
    皮膚だって再生するのだろうから。

    問題は脳だ。
    どこが本当の本体なのか解らないが、それが脳である可能性は高い。
    となると、流石に本体である脳は再生できない可能性もある。
    しかし、脳の一部分ならどうなのだろう。
    問題の部分だけを切除すれば何とかなるのかもしれない。

    この病気こそが再生の代償なのかもしれないのだけど。


    備えあれば憂いなし 山崎洋子

    お肌の状態はそんなに気になるものなのですね。
    もともと、お肌がどうしようもないほどの状態であれば、
    そんなに気にならなかったかもしれませんね。
    肌が健康でさえあれば、少々シミがあろうがシワがあろうが大したことではない、
    勝負するならもっと他の部分で勝負したらどうかと思うのですが。
    まあ、これは健康なお肌を持っていない立場からの視点なのかもしれません。
    健康なお肌既にを持っている立場だと、さらに上を望んでしまうのは
    仕方のないことなのでしょう。

    確かに綺麗な肌には憧れるのですけれど。

    ………

     水道の水を飲もうとしてふと気になり、松原淑美は流しの蛍光灯にコップをかざした。
    額の高さでコップをゆっくり回すと、細かな気泡の浮遊する様が見て取れる。
    コップの底に付着していたのか、もともと水に含まれていたのか、
    気泡と絡まるようにして、無数のゴミが一緒に揺れている。

    ………

  • 面白いのもあった。綾辻行人はやっぱりぐろくてぞっとさせるのが上手い。04-08

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著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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