この子の七つのお祝いに (角川文庫 緑 597-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041597019

感想・レビュー・書評

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  • 映像で観て印象的だったので原作を読んでみました。
    面白かったです。

  • 映画化されたようで、私が読んだ本の表紙には岩下志麻さんがいました。
    その表紙のオドロオドロしい、少し横溝正史っぽいイメージから昭和を意識して読み始めましたが、作中の「現代」は特に古くさいと感じるところがなく、
    (携帯が出てこなかったり、コピーをゼロックスって言ってたりするところはあったけど)、ほとんどギャップを感じないで読むことができました。

  • 最後はびっくりさせられる結末だったし、面白かった。
    後半の母の狂った様子が薄ら怖くて良かったが、中盤は他人からの視点がほとんどなので、復讐っぽさが少なくて残念。
    映画化もされたらしいが、火サスっぽいイメージ。火サス見たことないけど。

  • 再読。第一回横溝正史賞受賞作。
    青蛾という名の謎の女性占い師。
    彼女を追い続けるルポライターの母田。
    そして起こる連続殺人事件。

    横溝正史賞という事もあってか、日本的な纏わりつくような薄ら寒い質感の作品です。
    タイトルでもある七つの祝いとして母から子へ託された物の意味を悟ったとき、そのおぞましさと怨讐の深さに背筋が凍りました。
    そこまでするか!と。
    初読は相当昔なのですが、自分が子を持つ母となってからの再読なので、尚更そのおぞましさが響きます。
    細部は殆ど抜けてる状態での再読でしたが、終わり方も私好みの後味の悪さを残す形でした(笑)

  • 最初は読みづらいなーと思っていたのだが、ラストの怒涛の謎ときが怖すぎてわぁぁぁ!!ってなりました。人間の恨みってコワイ…しかしそのある意味どんでん返しがすごすぎてさすが大賞!!って思った 
    誰かに読ませてどう?すごくなかった??って聞いてみたい作品。すばらしかったです。

  • 第1回横溝正史大賞。昭和55年だよ。定価¥960。消費税がなかった時代だ。なので、太平洋戦争の影がある。戦後、中国から引き揚げてくるためには、夫婦であることが必要であったんだって。ので、紹介を受けて偽装夫婦となった二人。帰国までの苦楽を共にして離れられなくなっていく二人。夫にはホントの妻がいたし、偽名も使ってた。
    それにしても、執念深い女性だわ。復讐だけのために、7年間育てて自殺できるもんなんだ。まやちゃんは今の言葉で言えば虐待されてたようだが、本人可愛がられてたことしか覚えてない。母(ホントは違うし)の復讐に燃えた彼女の一生ってなんだったのかしら?って本人ならずとも思うわ。この情念が、この賞に合ってる。
    謎を解決する母田が、呆気なく殺されちゃうの。で、さくさくどきどき読めたんだけど、結末が、あれ?なので。それも横溝正史的かな。

  • 映画化されていますよね。確か、岸田今日子さん、岩下志麻さん、根津甚八さんなど出演されていました。

    横溝正史賞を受賞されているだけあって、小説の質感が、古びたビルのひんやりとした湿ったコンクリートの壁を思い出します。

    子供を失った母親の思念の強さ、重さ、恨み辛み、そう言った負の念を、男の本来の子を誘拐し育てることで復讐を成そうとする執念はすさまじいですね。間違ってますけど。
    原因は、いろんな事情があるにせよ、男にあると思う…。

  • 母親と貧しい暮らしをしている1人の少女。食べるものもなく、こんなに辛い思いを少女にさせるのは、お母さんと少女を捨てたお父さんのせい、だからお父さんを見つけて2人で復讐をしようと繰り返し語って聞かせる母。少女が7歳になる元日、同じ1つの布団に寝ていた母親は、手首と頸動脈を切り自殺する。血の海の中で目覚めた少女はやがて大人になり…。昔、この映画を見た事があり、岸田今日子と岩下志麻が怖かった事しか憶えてなかったので、どんな話なのか確かめる為に読んだ。犯人、この人だとは思わなかった。してやられた。

  • 人間の怨念って・・・マジで怖いと思った。次々に起る殺人事件。その裏に潜む謎の女教祖。とても悲しいクライマックス。映画では岩下志摩が主演で名演でした。ラストの凄まじさはすごい迫力です。

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