ぼくらの七日間戦争 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
3.86
  • (183)
  • (167)
  • (223)
  • (17)
  • (3)
本棚登録 : 1487
感想 : 180
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041602010

作品紹介・あらすじ

明日から夏休みという暑い日のこと-東京下町にある中学校の1年2組の男子生徒全員が姿を消した。事故?集団誘拐?じつは彼らは河川敷にある工場跡に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの"叛乱"を起こしたのだった。女子生徒たちとの連携による奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件や市長選挙汚職がからまり、はては解放放送とバリケードに感激する全共闘世代の親やテレビ・レポーターも出始めて、大人たちは大混乱…鮮やかな終幕まで、息もつがせぬ軽快なテンポで展開される、諷刺いっぱいの大傑作コミック・ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 夏休みに中学1年の男子達が廃工場に立て籠ってオトナ達と戦う。女子達はサポートで大活躍。時代背景か、子供達が今の子供に比べてやや幼い感じはあるけれど、オトナの鼻を明かす元気いっぱいさが楽しい。なんと言っても『蝿の王』に比べると救いがあるよね。
    ただ、全共闘へのノスタルジアと自己弁護が鼻についたなぁ。

  • 皆題名を聞けばわかる不朽の名作大人に反発し自分の道は自分で決めるなかなかこんな青春時代は送れない。今のこどもたちに読ませたい一冊。

  • 宗田氏のぼくらシリーズはここから始まりました・・

    この小説が出た1985年は、私はまだ、小学生でした。
    活字にやっと慣れてきたそんな時だったと思います。
    1988年に映画化され、私は映像から入りました。

    時をすぎ、この本を手に取ったのは、高校に入ってからです。



    1年2組の生徒21人が突如行方不明となる。
    彼らは、河川敷の廃工場に解放区とし、立てこもる。
    子供たちは暴力ではなく、知恵を絞って大人たちを混乱させる。

    抑圧からの解放、自分たちの思いを伝える、本書には、当時の中学生の気持ちが色濃く反映されて
    いるとうに感じました。

    大人がむきになり子供たちを解放区から引きづり出そうとするが、その上を行く生徒たちの知恵
    読んでいてスカッとします。

    いつの間にか大人の側に来た自分ですが、心のどこかに残しておきたい気持ちがこの本にはあります。

  • ハマッたシリーズ本の第1号
    中学から高校にかけて、はまり続けたシリーズでした。
    まず、読みやすかった。
    そして、自分の年齢と同じくらいの人物が主体で
    物語が進んでいくので、自分も仲間になったような気がしてました。
    こんな仲間たちがいたらいいなぁ~なんてことを考えていたような
    気がします。
    今の子には合うのかな…
    でも、成長する事や責任を取ることや、周りのヒトのことを考えることなども
    織り込んであるから、中学生くらいの子には読んで欲しい1冊かもしれません。

  • 私が初めて読んだ小説で、以来読書が好きになりました。
    友情、自由、勇気が溢れていて、当時中学生だった私は何度も読み返してワクワクしていました。
    大人になった今読むとまた感想は異なるのではないかなと思いますが、本を読むことの楽しさが詰まったお話だと思います。

  • 初めて読んだのが小学校5年生くらいの頃。
    好きで好きで、何度も読み返した貴重な本。
    私にとって本当に大切な一冊です。

    でも、35歳の今、読み返すとどうなんだろう?
    あの頃のようにワクワクしながら読めるだろうか?
    もう一度読みたいような…、読んではいけないような…。
    もしワクワクできなかったら…
    そんな自分にショックうけるだろうなぁ(笑)

  • 「こども心理学科」HP内、「教員リレーエッセイ」で紹介された本。
    http://www.seigakuin.jp/contents/faculty/dcpd/essei/essei_01.html

  • 夏休みに東京下町の中学校の1年2組の男子生徒が廃工場に立て篭もり、世間体や常識ばかりを気にする大人たちへ『反乱』を起こす。
    その行動は色々な人たちを巻き込み、意外な結末を生んでいく。

    映画にもなった有名な作品で、ぼくらシリーズの第一作目。
    私は始め映画から入ったので、原作を読んだとき少し驚いた覚えがあります。
    安田講堂事件や学生運動、当時小学生だった私にはまるで分からないことばかり。
    全体的に土っぽい感じがしました。
    それでも面白いと感じ、最後まで一気に読んでしまう爽快感はすごい!
    子供たちのいたずらや、それに翻弄される大人たちの姿、その中で書かれていく大切な絆や気持ちは、心をわくわくどきどきさせてくれます。
    私もこんな学校生活を送りたかった!

    いまの子供たちにも、ぜひ読んで欲しいなあ。

  • 奥付は昭和63年20刷。当時、本書を原作とする映画が公開されたため購入したものと思われる。しかし、読んだ記憶なし(泣)。中1男子の夏休み、全共闘世代がまだ人々の記憶に残る時代。少年達はオモシロイことをやるため、地元の倒産した会社建物を利用して「解放区」を立ち上げて籠城。自作FM放送局、盗聴装置を駆使して活躍するジュブナイル小説。そこに本物の誘拐事件が起こったり、土建屋、市長、校長、警察が絡むオトナの悪事が判明したり、盛りだくさんの構成だ。子を持つ親の立場で読むと、大人の身勝手さというものを痛感させられる。

  • 【あらすじ】
    明日から夏休みという暑い日のこと-東京下町にある中学校の1年2組の男子生徒全員が姿を消した。事故?集団誘拐?じつは彼らは河川敷にある工場跡に立てこもり、ここを解放区として、大人たちへの"叛乱"を起こしたのだった。女子生徒たちとの連携による奇想天外な大作戦に、本物の誘拐事件や市長選挙汚職がからまり、はては解放放送とバリケードに感激する全共闘世代の親やテレビ・レポーターも出始めて、大人たちは大混乱…鮮やかな終幕まで、息もつがせぬ軽快なテンポで展開される、諷刺いっぱいの大傑作コミック・ミステリー。

全180件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1928年東京生まれ。1937年~45年まで愛知県で暮らす。日本大学芸術学部卒業。シナリオ製作、編集者などを経て、1979年作家デビュー。85年に刊行された『ぼくらの七日間戦争』は映画化され、中高生を中心に圧倒的な人気を呼ぶ。主な作品に『ぼくらの七日間戦争』をはじめとする「ぼくら」シリーズ、「2A」シリーズ、「東京キャッツタウン」シリーズ(角川つばさ文庫)など多数。

「2023年 『ぼくらのオンライン戦争』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宗田理の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
綿矢 りさ
宮部 みゆき
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×