定吉七番シリーズ(1) 定吉七は丁稚の番号 (角川文庫)

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  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041619018

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り007のパロディ作品。
    主人公は大阪商工会議所所属の殺人許可証を持つ丁稚、定吉七番。
    パロディの出来もよいし蘊蓄の数々とバブル期ならではの空気感とギャグが面白い。
    再読で気がつきましたが、千葉や埼玉いじりなどもあり、翔んで埼玉テイストが好きなら絶対にハマるはず。

    今回の舞台は、湘南江の島。
    関西商工会議所の残地諜者の連絡が途切れたことを受けて大阪から定吉七番が派遣される。敵は栃木、埼玉、千葉県人をうまく利用する中国出身のドクター不好。文化大革命の哀しさと、鉄の鉤爪をもったドクターとの一騎打ちが泣ける

  • 書き文章・お笑いネタ定番技術のひとつに「固有名詞の過剰な羅列」というのがあります。
    本書は固有名詞の羅列で笑いを誘った本です。
    誘った、と過去形にしたのは、すでに固有名詞ネタの賞味期限を過ぎているからです。
    サーファーや丁稚のいでたちも、ホンダS600も有次包丁も007やフレミングすらも、ラノベとケータイ小説とレッドカーペットが楽しい人たちには、きっと面白くない。

    そんなワケでこのシリーズはもはや綾小路きみまろ同様、「年寄が楽しむお笑い」です。

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著者プロフィール

東郷隆/横浜市生まれ。国学院大学卒。同大博物館学研究員、編集者を経て、作家に。詳細な時代考証に基づいた歴史小説を執筆し、その博学卓識ぶりはつとに有名。1990年『人造記』等で直木賞候補になり、93年『大砲松』で吉川英治文学新人賞、2004年『狙うて候 銃豪村田経芳の生涯』で新田次郎文学賞、12年『本朝甲冑奇談』で舟橋聖一賞を受賞。その他著書多数。

「2022年 『妖変未来記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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