呪縛(下) 金融腐蝕列島II (角川文庫 た 13-6)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041643112

作品紹介・あらすじ

金融不祥事が明るみに出た大手都銀。強制捜査、逮捕への不安、上層部の葛藤が渦巻く。自らの誇りを賭け、銀行の健全化と再生のために、ミドルたちは組織の呪縛にどう立ち向かうのか。衝撃の経済小説。

感想・レビュー・書評

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  • 朝日中央銀行に勤めるエリートサラリーマン・北野が主人公。検察の強制捜査が入り、総会屋との関係が明るみに出るなど、大銀行の病巣にメスが入れられていく。逮捕者や自殺者が出る中、朝日中央銀行は闇の勢力との決別を宣言するが、権力に固着する過去の呪縛の象徴、佐々木相談役が依然として力を持っており、政治家からの口利きなどを通し改革以前の状態に戻そうとする。佐々木に敢然と反旗を翻す北野。再生に向けて苦闘するミドルを描いた問題作。詳細→
    http://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou6405.html

  • 不祥事 → 役員刷新 → 総会突入、読むには時期的にピッタリ。(ま、もう総会担当じゃないんだけどね...)

    DKB がモデルとは初めて知ったけど、こないだの M のシステム障害とその後を思うと、また、違った味わいが。

  • 【作品紹介】
    検察の強制捜査後、内部の軋轢と外圧にのたうつ大手都銀、朝日中央銀行。銀行の再生を願う北野たちミドルは、闇社会との関係を断ち切るべく立ち上がった。新執行部は株主総会を乗り切ったものの、前会長の自殺という悲劇を迎え、北野たちも動揺を隠せない。前会長からメッセージの込められた遺書を託された北野は、権力に固執する過去の呪縛の象徴、佐々木相談役に対決を挑む。闇社会との関係を排除し、行内の正常化を果たさない限り、銀行の明日はない。再生に向けて苦闘するミドルたちの姿を描く話題作、完結編。

    【感想】
    本作品を読むのは2度目だが、意外と覚えていないというのが最初の印象。
    読み続けると何となくストーリーを思い出してくるが、1度目の感想と同じく
    「なぜこんなひどい奴がメガバンクの頭首まで登りつめられるのか?」
    という一言に尽きる。

  • ザ日本のサラリーマン

  • エリートバンカーのサラリーマン人生がいい!

  • ずっと同じことの繰り返しのようだったが、それでも面白かった。

  • 権力争い面白いー。外から見る限りだけど(笑
    第一勧業銀行がモデルになっているらしい。現みずほ銀行。

    人それぞれの葛藤や、罪の償い方が興味深い。
    清廉潔白な人でも、周りの状況等を考えると、
    消極的賛成をせざるを得ないときがあるんだろうなあ。
    特に、このような大きな組織であればなおさら。
    反対すれば左遷されるのだとしたら、それに抗うことは難しいんだろうなあ。

    しかし、ヤクザさんは相変わらず元気がいいなあ。
    そして、皆さん女に振り回されすぎ。気をつけようね(笑

  • 経済小説なんて初めてです。
    でも、読まず嫌いは自称本好きとしては悔しいので(笑)、知り合いの方にお薦めされた作品を読破。

    おじさま好きとしては、萌える男性が多くて良いかと・・・。
    特に、久方さんと中澤さんは良いですね。
    いつも穏やかな対応の中澤専務には、主人公とともに尊敬の思いを抱いておりました。
    久方さんの死は、そういえばこうゆう事件もあったなぁ・・・と。
    このような話が背後に読み取れれば、ニュースも泣けるのだろうなぁ・・・と。

    ただ、私のような読み方が正しい読み方なのかは甚だ疑問ですが・・・。

  • 大部の小説にもかかわらず結末まで一気に読んだ。描写の粘り強さはすごい。権力に固執する人間をあそこまで醜悪に、しつこく描き得た筆者に喝采。08.6.13読む。

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著者プロフィール

1939年東京生まれ。専門誌記者や編集長を務める傍ら小説を書き、75年『虚構の城』でデビュー。83年、退職し作家に専念。緻密な取材に基づく企業・経済小説の問題作を次々に発表する。代表作は『小説日本興業銀行』『小説ザ・外資』の他『金融腐蝕列島』シリーズ全5部作など。

「2023年 『転職』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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