混沌 上 新・金融腐蝕列島 (角川文庫 た 13-17)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング)
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  • Amazon.co.jp ・本 (477ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041643228

感想・レビュー・書評

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  • 竹中シリーズ。今回は銀行合併が主題となるとテーマ。経営統合の裏側の動きと行内人事面の機微をリアリティを持って描かれている。本当に細かいところまで描いてあって、銀行のというか会社組織の体系的人間関係の描き方が抜群にうまい。「この件は頭取に報告した方がよろしいでしょうか?」「いや、まずは専務に話を通してからだ。」みたいな。どうでもいいだろうと思う報告の順番や、タイミングまでもを丁寧に描いている。うまい。
    普通の人であれば銀行合併に関わること自体ないため、そのやり取りの小説は非常に読み応えがあった。
    まだ上巻で経営統合発表、準備委員会設立の段階なので、下巻できちんとまとまっていくかが見ものだ。
    所々で入ってくる不倫部分は、いつバレるのかヒヤヒヤする。

著者プロフィール

1939年東京生まれ。専門誌記者や編集長を務める傍ら小説を書き、75年『虚構の城』でデビュー。83年、退職し作家に専念。緻密な取材に基づく企業・経済小説の問題作を次々に発表する。代表作は『小説日本興業銀行』『小説ザ・外資』の他『金融腐蝕列島』シリーズ全5部作など。

「2023年 『転職』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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