恋のぼり 二人で見ていた、あの空に (角川文庫 き 7-36)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年1月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041646496
感想・レビュー・書評
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大人の純粋なラブストーリー小説
若いカップルの恋愛物語とは違い、お互いある程度の苦い経験を味わってきた大人同士の恋愛もの
どちらも共通点は孤独。その孤独を忘れて2人は淡い日々を過ごしていた。
しかし、過去の壁に戸惑い2人の結末が分かれていく。
恋愛物語と相性の良い海描写が多かった。
夏から秋に変わるにつれての心の変化が切ない。
「最愛の人の死」・「自分と息子を助けてくれた男性との別れ」この主人公の女性は涙を多く流しそして、立ち上がり前に進んでいく。その逞しさ、凛々しさが表現されていて読者に励ましを与えてくれている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鯉のぼりの約束が素敵。
そのシーンで、タイトルになるほど!と思った。
ただ、悪い見方をすれば咲はちょっとずるい。
なぜ今出会ってしまったんだろう…という気持ちもわかるが、ややもすると航のためにチョウを利用したような感じにならないか。
どうにもならないけど、好きで一緒にいたいと純粋に思うのは素敵なことだけど辛いなあ。咲もチョウも、お互い傷ついたもんね。
全体的に、文章に「…」が多くてちょっと読みにくい。非常に暗い感じが漂う。実際明るくはないけども。
中盤以降は、魚がおいしそうな描写が多くてお腹減った。 -
喜多嶋作品では珍しくシングルマザーが主人公。その主人公・小早川咲には、父を亡くしたショックにより言葉を失った息子がいるという設定。新しい恋の始まりと結末が描かれる。
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2011年2月2日読了。
紙の本としてはなんと、今年の1冊目。
喜多嶋さんには珍しいストレートなラブストーリー。
虹のような恋を書きたかったとのことで、かなりせつない。
せつなくて悪くはないんだけど、私が喜多嶋作品に求めているものとはかなり方向性が違って来ている。
“ブラディ・マリー”シリーズが恋しい。