GEN: 源氏物語秘録 (角川文庫 い 13-2)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041662106

感想・レビュー・書評

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  • 「源氏物語」は複数の書き手の手によるものだ、という説が確かにありますよね。光源氏の栄華にフォーカスしたバージョン、そこに隠された実在の「あの人物」。

  • 源氏物語多作者説を軸に、南朝伝説をからめ、さらに太平洋戦争発端を絡めた物語。
    学生時代の角川書店創業者を主人公に、柳田国男、折口信夫等が出てきて、タイトルから平安朝を中心に展開するかと思いきや、足利幕府、南北朝、さらにアメリカのスパイだのが出てきて、真珠湾攻撃に至るという予想外の展開だった。
    ただ、「なんておう」の末裔が現当主と孫娘だけという時点で詰んでるやん!と思ったのと、「なんておう」家に伝わる「本物」三種の神器云々に、いやいや、そのうち二種は形代でっせと思いつつも、まぁ小説やしなと読んでいく途中で金田一耕介が不必要に登場したため、最終的な読後感想が、角川書店の創業⚪⚪年記念作品ですか?になってしまった。

  • 源氏物語のプロトタイプが見つかった事で、赫赫然然と風が吹いて桶屋が儲かる式に、角川書店が誕生するという話。平安時代・南北朝時代・昭和(戦前・戦後)が、時を超えて絡む壮大なミステリーで、折口信夫や柳田國男とか、まだ歴史になっていない実在人物が、フィクションで登場するのが面白い。

  • 井沢さん!?源氏物語!?絶対面白いに決まってるじゃん!!と、即効借りたけど、以前に読んでるね。これ。
    だからブクログ大事だわ~。つい好みで借りるとダブるよね…。
    でも、う~ん。どぅなんだっけ?どぅなんだっけ?と新鮮にちゃんと楽しんだ。

  • 「源氏物語」つながりでひっかかったので読んでみたのですが、なんか思ってたのとちょっと違ったな。
    結局、源氏物語多作者説ってのはどうなのよって扱いで、そこがむしろメインではなくなってしまうけど、南北朝時代の天皇正当性とかなかなか興味深かったです。
    日本史おもしろいなぁ。
    ちょっといろいろ中途半端な感じになってしまったのが残念だったけど、おもしろかったです。

  • 日本史の先生に貰って読みました。
    源氏物語多作者説から始まるミステリ。
    歴史に詳しくないと面白くないかも。
    ただし、歴史を知ってると、こんな風な考え方あったんかいなと楽しめる。
    真実かどうかが問題じゃなく、単純に面白い。

  • 中途半端ですっきりしない。

  • 学校で一度は習い
    誰でもタイトルだけは知っているであろう「源氏物語」
    第二次世界大戦前の日本の大学生が
    源氏物語に隠された謎を解き明かそうとするが…
    という具合でしょうか。
    実は源氏物語は
    元・源氏物語があるのではないか?という話です
    天皇家に伝わる三種の神器が出てきたり
    殺人事件が起きたりと
    最後まで展開が全く読めないこの小説。
    なかなかこの時代背景に触れる機会がなかったので
    個人としては 良く出来てるなと思いました。

  • 今、流行中の「源氏物語」です。

    主人公は、角川 源義。脇をかためるのが、折口 信夫。
    これは、おもしろくないわけがない。

    でも、思ったほど荒唐無稽ではなくて、真面目な感じのお話に仕上がっています。

    まあ、わたしは、確かに話に一貫性はないけれど、でも、源氏物語って、1人の人間が、勢いで色々書いてみた話ではないかと思っています。
    キャラクターが、立ちすぎるぐらい立っているからなぁ……。多分、1人だと思うんですよ。

    最後、角川文庫発刊の言葉でしめるのは、さすが。

  • 源氏物語「複数作者説」を軸としながらも天皇家(南北朝の動乱の際に分かれた子孫という設定)の問題を扱っています。

    折口信夫に柳田國男、ついでに金田一耕助まで登場してなんだか盛りだくさん。
    終わり方がもったいなかったなという印象は否めません。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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