宵待歩行 (角川文庫 き 9-15)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041673157

感想・レビュー・書評

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  • 銀色夏生の詩集の中でも良作だと思う。
    情景描写とそれにリンクした心情描写が素敵。

    「二人の日常」と「人魚の夢」が秀逸。

  • 遠いところは場所でも物でもなく、貴方なのだと気付いた時、この世の広さを恨みました。大人になり穢れを知る世の中で、貴方の居る場所だけが澄み渡る優しい世界。子供の頃、砂に人差し指で可愛い願い事をした。まだ叶わないけれど。叶ってしまえば泡となり消えてしまうのでしょうか。それでも私は一生に一度の夢を見たい。最も頑丈なダイヤモンドのような強さが欲しい。何にも代えられない安心感を私はずっと求めています。悲しみ苦しみ痛みに支配されてる時、忘れてしまっていた。幸福な瞬間があったことを。どんな一日でも沈みゆく夕日の美しさよ。かわかない涙を拭い、あの日の幸福に微笑みました。

  • 銀色夏生さんはきほんすきですが、これはかなり好みの方です。

  • だいすきな詩集

    ふと迷ったときに手に取ります

    短い文字がつむいでいく
    言葉から生まれる詩

    心地よく
    奥深く
    ココロに染み入ります

  • 1996年10月27日読了。

  • それは人魚の夢だった
    一度だけ 泡になればすむこと
    一度だけ 夢をみた後に



    銀色夏生の最高傑作ともいえるような詩集。
    パステル調の表紙をめくれば、其処にあるのは言葉だけ。
    他の作品みたいにイラストも、写真も、何にもない。

    だけどその言葉一つひとつが繊細で、色を帯びているから世界が広がる。

  • 10年以上前から、繰り返し読んでいる本。
    なので、20代の自分の気持ちとリンクしている。
    必死で、寂しくて、考えの甘さもあって。

  • これが一番好き。

    *********************

    「輝き」

    私はあなたが好きだった
    確かに いつか

    そして今 目の前にいるあなたは
    見たこともないあなただった

    でも
    あなたは輝きをつかんで
    その手で包みこんでしまったので
    あなたはしあわせになったけど
    人からみたら輝きが包みこまれてみえないので
    あなたはもう輝きをなくして見えるだろう

    それもひとつの輝きのかたち

  • 季節の移り変わりにのせた離別・未練がテーマの詩集。
    はぐれてしまったこと、もう2度とより添えないことに気づいたときの
    ぼんやりとした、現実感のない悲しみ。そんなものが押し寄せてくる。
    忘れたくない人がいる人には、共感できる言葉がたくさんあるだろう。
    ただ、内容がはっきりとしておらず個人的な話という印象が強めなので
    「何が言いたいの?」と問いたくなる人も少なくないと思う。

  • たまには軽いのもいいですね。意外にいい詩もあります。
    『君がいるからこの世界もまんざらではないと思う』とか…

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著者プロフィール

詩人・エッセイスト。作詞家としてデビュー。その後、詩人として数々のロングセラー詩集を発表。エッセイ・シリーズ「つれづれノート」が好評を得る。

「2023年 『退屈ピカリ つれづれノート43』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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