- Amazon.co.jp ・本 (145ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041673157
感想・レビュー・書評
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銀色夏生の詩集の中でも良作だと思う。
情景描写とそれにリンクした心情描写が素敵。
「二人の日常」と「人魚の夢」が秀逸。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遠いところは場所でも物でもなく、貴方なのだと気付いた時、この世の広さを恨みました。大人になり穢れを知る世の中で、貴方の居る場所だけが澄み渡る優しい世界。子供の頃、砂に人差し指で可愛い願い事をした。まだ叶わないけれど。叶ってしまえば泡となり消えてしまうのでしょうか。それでも私は一生に一度の夢を見たい。最も頑丈なダイヤモンドのような強さが欲しい。何にも代えられない安心感を私はずっと求めています。悲しみ苦しみ痛みに支配されてる時、忘れてしまっていた。幸福な瞬間があったことを。どんな一日でも沈みゆく夕日の美しさよ。かわかない涙を拭い、あの日の幸福に微笑みました。
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銀色夏生さんはきほんすきですが、これはかなり好みの方です。
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だいすきな詩集
ふと迷ったときに手に取ります
短い文字がつむいでいく
言葉から生まれる詩
心地よく
奥深く
ココロに染み入ります -
1996年10月27日読了。
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10年以上前から、繰り返し読んでいる本。
なので、20代の自分の気持ちとリンクしている。
必死で、寂しくて、考えの甘さもあって。 -
これが一番好き。
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「輝き」
私はあなたが好きだった
確かに いつか
そして今 目の前にいるあなたは
見たこともないあなただった
でも
あなたは輝きをつかんで
その手で包みこんでしまったので
あなたはしあわせになったけど
人からみたら輝きが包みこまれてみえないので
あなたはもう輝きをなくして見えるだろう
それもひとつの輝きのかたち -
季節の移り変わりにのせた離別・未練がテーマの詩集。
はぐれてしまったこと、もう2度とより添えないことに気づいたときの
ぼんやりとした、現実感のない悲しみ。そんなものが押し寄せてくる。
忘れたくない人がいる人には、共感できる言葉がたくさんあるだろう。
ただ、内容がはっきりとしておらず個人的な話という印象が強めなので
「何が言いたいの?」と問いたくなる人も少なくないと思う。 -
たまには軽いのもいいですね。意外にいい詩もあります。
『君がいるからこの世界もまんざらではないと思う』とか…