帝都物語 1 神霊篇 (角川文庫 緑 690-1)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041690017

作品紹介・あらすじ

明治40年、帝都・東京に戦慄すべき謀略がすすめられていた。「軍事」のみならず「霊的」にも祝福された世界最強の都市に、東京を改造すること!!そのために代々天皇家のマジシャンであった土御門神道の一門、理学博士・寺田寅彦、文士・幸田露伴、平将門の復権にもえる織田完之などが動員された。暗躍する謎の軍人・加藤、そしてナチス、中国の秘密結社員たち…。帝都・東京の破壊の予感の中で昏くもえていた。サイキック伝奇長編小説第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • むかし映画が話題になったのを覚えていて、でも見ていないので読んで見るかと手に取った。加藤という怪しい軍人が出てきて陰陽道とかそういった怪しげなストーリー。この先を読み進めてもいいのだが、読んでいて楽しいという感じではないので、映画を見たほうがいいかな。

  • 「東京を愛し、東京を憎む、すべての人々に……」
    という冒頭の文が印象的。
    海を埋め立てたこの地に何故一大都市をを築き上げたのか。そこに尽力した者達と歴史を描き出す。
    これはまるで東京という都市を題材とした二次創作だ。後の作家がこの熱にあてられ、自分の「東京」を描いていったのだと思う。
    オカルトだけでなく、政治と歴史の話も多いので日本史を再履修している気分。大河で渋沢栄一をやっているから丁度良いかも。
    陰陽師の戦いが面白くなりそうな雰囲気だった。カウンター戦法。

  • 映画が切っ掛けで本書を購入。陸軍尉官であり蠱術を使う加藤を演じる嶋田久作ははまり役だったと思う。明治末期、渋沢栄一や幸田露伴、寺田寅彦など実在の人物と架空の人物・辰宮兄妹、加藤少尉などを織り交ぜ、明治時代末に帝都を軍事的にも神霊的にも完璧なものとする計画からこの物語は始まる。博覧強記の著者だが、本書では物語の説明的記述がやや長いかと思う。陰陽師、式神などという存在を知ったのも本書だったため、初読の時は夢中で読んでいた記憶があるが……

  •  一発目。
     ラヴクラフト関係はよく知らないのだが、物理学が、どう見ても魔法といふすごいものであった。支那の風水術とかの方でなくて。

  • 帝都物語〈1 神霊篇〉 (角川文庫)

  • どう考えても洋一郎と由佳理が近親相姦なんだよなあ…、と思ったらほんとにそうらしいですね…。
    洋一郎と加藤の出会いやたらBLくさくてくそわろた。

  • 明治の時代に、最強の東京を作ろうとする話。
    藤原カムイ版のマンガしかみたことがなかったけど、国作り寄りの話だったとは。
    これをマンガにするとキャラ推しされてああなるのだろう。

    この巻は序章みたいなものだろうけど、
    曖昧なものと、それを枠に填めようとする時期の色々な対比が面白いうえに
    それがどう絡んで進行していくのかが気になった。

    現在に至るまでに色々な要素をオマージュされてきた原本としても、
    この本の段階で出ている情報がすでに固まっている辺りも興味深い。
    これは初めて出た時期に読んでた人はもっと面白かったろうな。

  • 歴史上人物色々絡むし、豊富な知識を注ぎ込んである力作。しかし、人間ドラマとして見ればややもの足りない。発想力はものすごいけれど、説明ばかりつづいて退屈なこともある。

  • 加藤保憲が恰好良くて読んでいました。

  • 映画になる前に読んだ本。
    加藤が颯爽と登場する。
    ヒールではあるが、嫌いになれない。

    この本を読み始めないと、話の最初がわからなくなる。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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