妖怪大戦争 (角川文庫)

著者 :
  • 角川書店
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感想 : 26
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041690383

作品紹介・あらすじ

「妖怪を見ることができる」という特殊な能力を持った弱虫の少年・タダシ。日本中の妖怪たちと力を合わせ、魔人・加藤保憲と戦うことに――! 愛と勇気の冒険ファンタジー!

感想・レビュー・書評

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  • あの「魔人・加藤保憲」が平成の世に還ってきた。というだけで、もういい年の大人なのに一気読みしてしまった。子どもも読めるように書かれているのだけれど、荒俣さんのSFの怪しくミステリアスな魅力は全然遜色なくて、面白く読めました。でも子どもとあの加藤保憲(帝都物語でかなりハードなキャラだった)が戦うということでかなりウケました。

  • すねこすりかわゆい^^

  • 割と子供向けの内容でもう少しおどろおどろしいものを想像していたので拍子抜けしてしまいました。
    荒俣先生だから…と勝手に思い込んでいた私が悪いのですが。

    加藤保憲の登場は嬉しかったです。脳内では嶋田さんで再現されました(笑)
    日本中の妖怪の盆踊りは壮観でしょうね。
    佐田さんはその後無事だったのかが気になります。

  • 2005年、公開当時に映画は観賞済みだが、小説版の存在を今更知ったので読むことに。
    荒俣先生の作品を読むのは初めてだったが、内容が子供向けなのに反して使用されてる語彙は難しいめの印象。
    映画で説明されなかった箇所が補完できたのは良かったが、映画と差異のある小説版のみでの要素は好きになれない部分も多かった。
    タダシの両親と白い嘘、戦争でひたすら機怪に潰されまくる妖怪の描写にはモヤモヤが残った。
    ただ妖怪ファンとしては色々な妖怪達が登場するのは胸躍るし、加藤が登場する荒俣先生先生の代表作「帝都物語」を読んでみたくなった。

  •  次に何の本を読もうかと考えていると、深夜テレビでこの小説を原作とした映画がたまたま放映され、買ったもののまだ読んでいなかったこの小説を読み始めました。
     映画自体は映画館ですでに鑑賞済みだったのですが、小説で読むと映画の裏にある状況を知ることができてとても面白かったです。
     個人的に、妖怪目線から見た安倍清明のイメージの悪さに驚きました。同じ作者が書いたかっこいい清明の作品も読んでいたからです。やっぱり人(妖怪)によって、他人の見え方、イメージは違うものなんだよな~と物語の本質と関係ないところで妙に感心してしまいました。

  • できれば小学生か中学生の時にこの映画を観て、高校生で京極百鬼夜行シリーズを読みたかった。素晴らしく楽しかったろうと思う。大戦争ならぬ大盆踊りは道中も含めて、映像で観てみたくなった。機会があれば借りてみようと思う。
    広く深い知識を子どもたちを楽しませるために使っているのは素敵で、そんな仕事ができる作者を尊敬する。荒俣さんの本を読むのはこれが初めてだったけれど、興味を惹かれた。今度は大人向けなのか確認してから買おう笑

  • 随分昔に古本屋で買った本です。未読の本を探して部屋をひっくり返してたら出てきました。ちょっと…子供向けすぎるかなあ。
    荒俣さんの本はやっぱり帝都物語が面白かったなあ…。あの印象が強すぎて…。

    妖怪と一口に言っても今の妖怪と昔の妖怪じゃ変わってきているのではないでしょうか。と、個人的には思います。今は反対にネットの世界で訳のわからない顔の見えない隣人の書き込みや詐欺が横行していたり、いじめやオレオレ詐欺なんかも現代の妖怪のような気がするのですが。人間だって生き続けてますが同じ個体が1世紀、2世紀生きながらえるのは難しい。だったら妖怪も世代交代を繰り返すうちに変化はしているんじゃないのかなあ。そんな昔の妖怪の名前にだけこだわるのもどうなのかな、とそんなことを思いながら読みました。今だって科学で説明できない事象が色々あるわけですし、それを説明するのは目に見えざる世界が必要だと私は思っています。

    お話は…あまり面白くなかったかな。結局タダシ君じゃなきゃいけない理由がよくわからなかった。そしてみんな壊してやるの彼は相変わらず女性に弱いなあ…と思いました。恵子夫人が復活して引導を渡すのではとちょっと期待してしまいましたよ。

  • 登場するさまざまな妖怪やその特徴、生息地(?)などが解る点はとても便利。

    ストーリーとしては、主人公が子どもであり、主なターゲットもまた幼子であることを考えると、少々表現が難しいようにも思う。
    特に作中で描かれている情熱的であり盲目的な愛情表現をどの程度理解できるのだろうか。
    国語の教科書や入試で「ここで主人公はなぜこうしたのか」といった問いを作るのに適した文章なのかもしれないが、あまりにもあっさりとした人物描写が個人的には物足りなさを感じる。

  • 妖怪が楽しい。荒俣宏が水木しげるのファンだというのが分かる。

    様々な妖怪が出てくる。妖怪は怖いものではなく、何も危害を加えない、争い事ができないお祭り好きらしい。オカシイ妖怪が沢山でてきて今更ながら映画を見たくなった。

  •  7、8年前、家族で鳥取境港の水木しげるロードに行ったとき、この映画と文庫本の存在を知りました。
     息子らはDVD、私は文庫本という形で妖怪にはまり、息子らと共に話題が共有できたことに感謝をしております。

     当初、大戦争と称しているから、在来の妖怪同士が敵味方に分かれて各々の得意技で戦いをするのかと思ってました。
    実際の物語は、やや気の弱い少年が在来妖怪と共に、粗大ゴミが変化した怪物どもと戦いながら成長していくという内容でした。

     映画は時間制限があるせいかドタバタ感と豪華キャストのオシラケ感がありましたが、子供の年齢目線で見れば結構おもしろいと思いますよ。
     小説はこういうことがないので、少年の成長と仲間への思いやり、そして現代社会への風刺も適度に描かれ、よかったと思います。

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著者プロフィール

作家・翻訳家・博物学者。京都国際マンガミュージアム館長。
平井呈一に師事、平井から紹介された紀田順一郎とともに、怪奇幻想文学の日本での翻訳紹介に尽力。のち活動の幅を広げ、博物学をはじめとして多ジャンルにわたって活躍。
主な著書に『妖怪少年の日々』、『帝都物語』シリーズ(ともにKADOKAWA)、『世界大博物図鑑』(平凡社)、『サイエンス異人伝』(講談社)、『江戸の幽明』(朝日新書)など。『怪奇文学大山脈』Ⅰ~Ⅲ(東京創元社)を編纂。

「2021年 『平井呈一 生涯とその作品』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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