- Amazon.co.jp ・本 (227ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041853023
感想・レビュー・書評
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物語は、【ファッサード】という夜の店
そのお店を中心に若者の様子を描いた作品
お店の雰囲気、登場人物の細かな表現は、読んでいる側の想像を膨らませる
酒のにおいがしてきそうな感じが自分の中で大きく感情を膨らませる。
気が許せる場所、自分でいられる場所、または、生きている証の場所
心情と感情、切なさが絡む連作、16編
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登場人物や舞台が地続きのオムニバス形式の物語。なんとなく時系列も順番になっている(と思う)ので、ぼんやりとひとつの長編と捉えてもいいという気がする。
「思ったり感じたりした者の勝ちだ」
とりあえず明日が来るとして。 -
短編集だから、ひとつ読んでいまいちでも、次の作品はいいかもしれないと思って読んで行ったけど、なんか違う感じがして読むのをやめた。
何かピンとこなかった。 -
2001年10月12日読了。
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一番好きな作品
昔より今読んだらさらに良かった。 -
「思ったり感じたりした者の勝ちだ」
このことばは、読んだ時からずっとこころの中にあります。
あまりにも突然いなくなってしまったので、
読むのをためらっていましたが、
去年から再読しはじめました。 -
思ったり感じたりした者の勝ちだ。
再読中のこの本。
ちょうど大きな変化が訪れようとしている私の
心境に寄り添うようだ。
そうか、思ったり感じたりしてみよう。 -
鷺沢 萠の【愛してる】を読んだ。
1話読みきりの連作短編集。
「ファッサード」という名のクラブに集う若者たちと主人公である「私」が織り成す人間模様の物語。
若者が持つ、「それぞれの事情」や「やりきれない思い」が到る所に散りばめられた、かけがえのない青
春の1ページのような物語だ。
私はもちろん、ジュニアやヒロアキ、アキオ、ハンニバルと言った愛すべきキャラクターが若者特有の苦
悩と情熱を抱えながら「生きて」いく。
青春物語と言っても、元気ハツラツなわけでもなく、清々しく、若々しいわけでもない。
どちらかといえばアンダーグラウンドな世界。僕も似たような経験をしてきているので、読んでいて懐か
しさで胸が熱くなってしまった。
どこに向かうわけでもなく、出口の見えないような時間を仲間とともに過ごし、時には道を誤り、落ちて
いく仲間を助けることも出来ず、自分が生きていくのに精一杯な時間を過ごしていく。
その時間の中で本当の仲間の大切さや、人の優しさなんかを学んでいくのだ。
この作品を鷺沢 萠が書き始めたのが21歳の時だというから、その才能には驚くばかりだ。
こう言ってはなんだが、近年目立つ作家の若年化とは次元の違うところにいる本物の作家であったように
思う。
彼女の遺した作品に更なる興味を持つきっかけとなった作品だった。