- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784041898079
感想・レビュー・書評
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凄まじい。表現がとかやなくて、気持ちが凄まじい。でもこれって冷静な心で書かれてるのかなぁ、なんて不思議に思う。やっぱ文章ってすごい。
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【本の内容】
哀しく、それでいて熱い旋律。
沢村がつま弾く音に、麗子が目を付けた。
麗子は沢村が世話になっているヤクザ者・山城の溺愛する妹だった。
麗子は美女の自殺志願者だった。
そして、麗子は悪魔だった―。
沢村はたった一度の麗子との快楽の代償として、ギタリストの命である指を失った。
そればかりか巨大な野獣にいたぶられ、人間としての尊厳をも失った。
すべては麗子の罠だった。
沢村を指の動かない天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトにするための…。
男女の、兄妹の、粘り付くような濃い愛憎を、物語を通して描き切った花村文学の真骨頂。
[ 目次 ]
[ POP ]
下劣な暴力と欲望を大きなモチーフとしながら、この気高さは一体何なのか。
悪魔そのものの麗子が哀しい神に思えてくるのはなぜなのか。
食わず嫌いをしてきたが、なるほどこれが花村萬月の魅力なのであろうと納得。
吐き気のするような暴力行為のあとで、同じ人物の繊細な心象がえがかれ、悲痛なドラマのあとで、第三者の醒めた目がその感傷を笑いとばす。
そうしたバランスのとれた視点の移動が全編をつらぬき、非現実的なストーリーと登場人物に感情移入を許す。
世界の汚いものをすべて浄化したあとの、ちぎれるような痛みを想像させる美しい小説だ。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
生きる意味をなくしてしまった主人公の話。
相変わらずのエログロ。
終わり方がいい。 -
えぐくて、残酷な物語です。暴力と性の描写がかなりきつい。
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途中まで読んで挫折してしまった
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酷く稚拙。
村上龍をナルシストな中学生が真似たらこうなるのでは。
初めての酷評レビュー。 -
ジャンゴと聞けばマカロニ・ウェスタン。しかしここでは有名なギタリストの名前。作品は猥雑でしつこくて、支離滅裂な内容。登場人物もみんな、自己主張ばかりでうるさく、考えも行動も統一性がない。スポーツ新聞の連載レベルですね~、なんで花村さんはこんな小説を書いたのだろう?エンターティメントで実験して、見事に失敗作ってとこかな。
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090921(n 091002)
091128(s 091217)