明治無頼伝 (角川文庫 な 26-9)

著者 :
  • KADOKAWA
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041906095

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は斉藤一(藤田五郎)だけれど、幕末の新選組時代ではなく、会津敗戦、斗南移住後(明治3~4年)がメイン。敗戦後、会津藩側の戦死者の遺体埋葬を許さない新政府側の役人を会津藩士が暗殺した「束松事件」を縦軸に、時尾さんとのロマンスを横軸に、会津オールスターキャストの娯楽時代作、という感じ。

  • 2015.01.02

  • ちょっと新選組の斎藤一のイメージと違った気がする。人付き合いが良い好青年って感じ。 大河ドラマが好きやったんで、自分の中では斎藤=オダギリジョーなんですが、藤田五郎となれば警官の帽子を被った姿を思い浮かべます。しかし、耳の事が書かれると途端にミスタースポックか嶋田久作を思い浮かべて読んでしまいます。京都で島田魁に会った時からはオダギリジョーで読みました。島田は照英です。 西南戦争の件はあっさりしてたので肩透かしでした。やっぱ新選組時代を読みたいな。 

  • 明治になってからの斎藤の物語。斎藤はこんなんじゃない。と思いつつも非常に面白く読めた。会津がどんな悲惨な目にあわされたかよくわかるし、薩長は一体何様なんだと、色々考えさせられる。

  • 新選組三番隊長・斎藤一は、鳥羽伏見の敗戦後も官軍に抗戦、奥羽戦役では会津藩に身を投じて戦い抜く。維新後は藩と命運を共にし、滅藩、斗南移住の苦難を経て、正式に藩士となった斎藤一は、薩長藩閥政府に抵抗を続ける旧会津藩士・高津仲三郎の足跡を追う。東京、大阪、京都、御五神島、佐賀、東京とたどるうちに、不平士族の反乱が続き、彼らの立場に同情を寄せ、陰ながらその支援に生きる道を求める。時代の変化に屈せず、あくまで己の節を曲げなかった斎藤一の生の軌跡を追い、敗者の視点に立ったもう一つの維新史を描いた長編時代小説。

  • 新選組 斎藤一が主人公。
    元新選組、そして会津藩士として、明治の時代を生き抜く。

  •  この作品のお陰でさらに斎藤さんのファンになりました。 
     他の作者の有名作品でも斎藤一が書かれていますが(ほぼ同時期に読んだので) 全然違う印象です。
     斎藤さん(一戸伝八)とその妻時尾さんのラブラブっぷりにもニヤニヤしてしまいます。
     戊辰戦争後の会津藩の話も書かれていますので、新選組にかかわらず、その時代の様子が少しイメージ出来ました。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    新選組三番隊長・斎藤一は、鳥羽伏見の敗戦後も官軍に抗戦、奥羽戦役では会津藩に身を投じて戦い抜く。維新後は藩と命運を共にし、滅藩、斗南移住の苦難を経て、正式に藩士となった斎藤一は、薩長藩閥政府に抵抗を続ける旧会津藩士・高津仲三郎の足跡を追う。東京、大阪、京都、御五神島、佐賀、東京とたどるうちに、不平士族の反乱が続き、彼らの立場に同情を寄せ、陰ながらその支援に生きる道を求める。時代の変化に屈せず、あくまで己の節を曲げなかった斎藤一の生の軌跡を追い、敗者の視点に立ったもう一つの維新史を描いた長編時代小説。

  • 斎藤一ファンは読みましょう是非

  •  中学時代に読んだのを、文庫版で再読。前よりも内容がよく理解できるようになってる分楽しめました。瀬戸内の海賊連中と共に半年も生活するのはちょっと無理があるように思うけど、全体的に面白かったー。明治になっても武士は武士、な斎藤一改め藤田五郎が強くてかっこよい。奥さんの時尾の、内助の功っぷりがすばらしい。「拙者」「〜いたす」「〜まいる」「〜ござる」などの言い回しがステキ。「無頼」とはいうけれども、それは明治新政府の立場から見ての「無頼」であって、本人は己の道を貫いているだけだ。古きよき日本人だと思う。

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著者プロフィール

中村彰彦

1949年、栃木県栃木市生まれ。東北大学文学部卒業後、文藝春秋に勤務。87年に『明治新選組』で第10回エンタテインメント小説大賞を受賞。91年より執筆活動に専念し、93年に『五左衛門坂の敵討』で第1回中山義秀文学賞、94年に『二つの山河』で第111回直木賞、2005年に『落花は枝に還らずとも』で第24回新田次郎文学賞を受賞。また2015年には第4回歴史時代作家クラブ賞実績功労賞を受賞。小説に『鬼官兵衛烈風録』『名君の碑』『戦国はるかなれど』『疾風に折れぬ花あり』、評伝・歴史エッセイに『保科正之』『なぜ会津は希代の雄藩になったか』など多数。

「2020年 『その日なぜ信長は本能寺に泊まっていたのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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