死国 (角川文庫)

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著者 : 坂東真砂子
  • 角川書店 (1996年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041932025

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死国 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 角川ホラー文庫強化月間。またホラーじゃないし。

    多分この作家(故人なのね)の代表作。死の国への禁断の扉を開いてしまって…という、神話や西洋ファンタジー風の作品。

    ただ、始まってから8割くらいは何も起こりません。ひたすら起伏のない展開で、純文学のよう。時々挟み込まれる「男」「シゲ」の視点で何か展開をしたいようで、ほとんど話は進まない。

    そういうスタイルも有るよなあと思っていたのだが、一番のクライマックスでは単にメチャクチャになっただけだった。どうやら、語彙力が足りていないようだ。

    全体に、だれをキーに話を展開させたいのかが曖昧で、キーとなりうる人物は隠居していたり入院していたりほとんど姿を見せなかったりと、配置の悪さばかり目につく。

    本筋の死者の国も、ファンタジー作品やゲームなどで出てくるような陳腐なものだし、それと絡めたい神話や言い伝えについては、語れる人物が一人しかいない。半村良の文章のほうが魅力的だ。

    岩井志麻子「ぼっけえ、きょうてえ」のはやった時期で、高知弁が新鮮だったのかね。今となっては、退屈な作品としか思えないわけで。

    余談。
    「鈍色(にびいろ)の空」という表現、女性作家の常套句だけど、これが出てくるだけで「語彙力がないのかな」と疑ってしまう。中二病ワードの一種なのかと思いますが。

  • こっち系のホラーはあまり怖くない。そうなっちゃうのか!はっきりしとけよこの面食いがぁ!って結局色濃く残るのがそこ。

  • 二十年ぶりに、故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代が十八年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の“逆打ち”を行なっていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦えるというのだ―。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋におちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して…。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝奇ロマン。 (amazonより抜粋)

  • 四国は死の国−。英語圏での13という数字が死神をあらわすものと同様に、日本では4という数が死につながる。そして四国という国の特異性。
    死人がよみがえる、四国は死の国。いくつもの暗喩に四国に関わる他作品が思い出された。
    四国という舞台の中で、本来ならば当たり前であるべき男女間の人間関係が影を落とす。

  • 怖い怖い読み物化と思えばそれほどでもなかった。いや、決して悪いという訳ではないですよ。

  • 四国八十八ヶ所を逆回りで巡礼すると
    死んだ娘が甦る
    死者と生者が入り混じった世界にあるのは
    永遠のモラトリアムである
    大人の自由は欲しいけれども、責任負うのはまっぴらごめん
    死国とはそういう願いの国である
    その到来が許されないのは、結局のところ生者の嫉妬かもしれないし
    頑迷さによるものかもしれない
    漠然としたホラー小説だ
    おそらく、バブル時代を人間性の死と捉える視点はあるだろう
    しかし死者の世が実在する世界観で、なぜ生と死が等価となりえないのか
    納得のいく説明はない
    ただはっきりしているのは
    生に執着する死者が、生者にとっての悪霊でしかないということだけだ

  • 四国の八十八ケ所巡りがモチーフになったホラー。八拾八ケ所を逆回りする(逆打ち)と死者が蘇るという。随分前に映画で見たはずだけど内容が抜け落ちてて、改めて原作を読んでみました。
    四国をめぐる古事記の解釈は作者さん独自の物も交じっているのでしょうか。日本は四国から始まったという解釈はとても興味深かったです。
    閉鎖的な田舎の村と、そこに住む異能の血を引く美しい娘。
    舞台はもうこれだけで整っていると言っても過言じゃない。

    舞台の矢狗村出身で、都会に出て成功した比奈子。同じく都会に出たが家庭に恵まれなかった文也。
    都会から閉鎖的な村に戻ってきて恋に落ちるこの二人のパートと、ずっと田舎暮らしのシゲばあちゃん、一人で謎のお遍路旅を続ける男のパートが順々に進み、最後に一つに繋がります。
    とくに最後まで、謎のお遍路の男が何をしているのか分からず、ハラハラしながら読み進めました。

    最後は文也まで死に、怪異の中心である莎代里も復活の兆候を見せて終わるという後味の悪さ。しかし王道。
    最高の舞台設定で王道の展開を貫く、筋の通ったホラーだと思いました。

  • 幽霊っているのかな?霊感って要らないよね!
    27/3/5

  • 怖い。
    地域の伝承。
    四国行ってみたいな。

  • 確か映画化されてた?
    ドロドロ系のホラーっぽいのを読みたくて探してて、ついAmazonでポチッとしてました(^o^;)
    私自身にいわゆる地方の「田舎」という場所がないので、古い伝承があるような人里離れた場所でのドロドロ話って好きなんだよね (〃▽〃)
    ホラーでいうと、岩井志麻子の「ぼっけえ、きょうてえ」とか良かったもん ( ̄m ̄*)
    血生臭いドロドロ人間関係、たまに読みたくなるんです、何故か(^o^;)

    幼い子供時代の思い出と現在の人間関係が交錯しつつ、昔ながらの因習や閉鎖的な地方の生活の中で、タブーを犯した家族が行き着く最後。
    やっぱり、死んだ者を生き返らしちゃいかんよ(-""-;)
    でも、思いを残して死んじゃうと、死んだ方も残された方も結局不幸になるんだよね(T_T)
    やっぱり彼は、連れて行かれて幸せだったのかも(ノ_<。)

  • 坂東さん追悼…で読みましたが、夜中にこれはしんどかった。怖かった…。

  • 死者が甦る国、死国。
    ちょいちょいと古事記の話も出てきて中々面白かったです。

    ただ、チープ感が抜けずに読み進めてしまったので残念。。

    終わり方も少しガッカリ。

    映画もあるみたいですが、映像にした方が安っぽさ倍増しそう!

  • 内容(「BOOK」データベースより)

    二十年ぶりに、故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代が十八年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の“逆打ち”を行なっていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦えるというのだ―。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋におちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して…。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝奇ロマン。

    11月16日~19日

  • 板東眞砂子のミステリー小説であるが、四国の霊場をベースに死者が蘇る物語。日本ならでは不気味さがあり、面白い。後から映画も見たが、なかなかよくできた映画であった。 板東眞砂子の独特な世界は好きである。

  • 小さい頃、いろんな時に神頼みをした。縋る術がなかったのもあるけれど、目に見えないものは怖くて偉大だった。

    死んだものより、生きているものが強い。そう信じて読んでいたけれど、死者も強い。苦笑
    もっといろんなものを大切にしたい。

  • 四国と死国の意味。古事記をモチーフに、四国が死国であるがため、代々様々な役割をこなす人々。役割に着く前に早世した少女の復活。死者の復活のより、忘れていた過去の過ちにさいなまれる老女。

  • 『ぼくらの頭脳の鍛え方』
    書斎の本棚から百冊(佐藤優選)72
    文学についての知識で、想像力、構想力を豊かにする
    天と水の表象を用いて黄泉の国の力をみごとに描き出している。

  • ひょ、表紙が怖いんです。
    ばっちりカバーして読んだのに、ここで見えてしまうという。

    表紙やタイトルほど怖い話ではないし、
    ストーリー自体はもう「ありがち」な感じなんだけど
    民俗風土的な味付けが最高に興味深い。

  • 序盤、読みやすく綺麗で湿った感じの文体に惹かれたが、いつまで経っても何も無く終わってしまった感が…。
    ラスト、普通に幽霊が出てきちゃうのは興ざめした。

  • 展開が早く文章も上手なんでさくさく読めました。

    生者と死者の対比が小野不由美の「屍鬼」を連想させる。
    少女の粘りつくような執念が恐ろしかった。

    怪奇現象に散々悩まされてるわりに主人公の比奈子と文也の行動が能天気すぎる気がした。
    読んでる自分ですらぞっとしたんだから、登場人物二人もあんな目に遭ったら暢気にハイキングなんていかずに屋内に閉じ篭ったりするんじゃないかな。

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死国 (角川文庫)の作品紹介

二十年ぶりに、故郷である高知の矢狗村を訪れた比奈子は、幼馴染みの莎代が十八年前に事故死していたことを知った。その上、莎代里を黄泉の国から呼び戻すべく、母親の照子が禁断の"逆打ち"を行なっていたのを知り、愕然とする。四国八十八ヶ所の霊場を死者の歳の数だけ逆に巡ると、死者が甦えるというのだ-。そんな中、初恋の人・文也と再会し、恋におちる比奈子。だが周囲で不可思議な現象が続発して…。古代伝承を基に、日本人の土俗的感性を喚起する傑作伝奇ロマン。

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