神祭 (角川文庫 は 17-8)

著者 : 坂東眞砂子 角川書店装丁室

• KADOKAWA (2003年6月25日発売)

作品紹介・あらすじ

土佐の山に囲まれた盆地に、ひっそり佇む嬉才野村。村の家々では、かつて盛大な「神祭」が行われていた。それは、氏神様に一年の収穫を感謝する祭りであり、遠方からの親戚縁者が集い、村が賑わう日でもあった。村に住む老女・由喜の脳裏に甦った、四十年前の「神祭」の奇妙な記憶とは…。ある盆の日、山中に忽然と消えた公務員・定一。山に隠れて、あることないことを吹聴し、村人を嘲弄し始めた。定一は神隠しにあったのか、それとも死んでしまっているのか…。嬉才野村を舞台に、神秘と幻想美あふれる土俗世界を描いた、珠玉の短編小説集。

感想・レビュー・書評

[桂皮の飴と珈琲があれば。さんの感想 · 2023年9月23日]

湿度の高い日本の夏。
薄暗いところを覗いてみたら、最初は真っ暗で
よく見えないんだけど暗さに慣れてくると
何があるのかよくわかる。

[くろうまさんの感想 · 2014年10月27日]

土に根付いた田舎の農村が舞台の、
女と性と不可思議な出来事の話。

短編集なので、わりとあっさり風味。

5編のなかでは、火鳥が一番良かった。

[akmyngさんの感想 · 2012年6月29日]

坂東さんの神髄、土着的な怖い話。日本てなんて素敵な国だったんだろうと思える。もうちょい昔に生まれてたかったな。

[seanさんの感想 · 2009年5月12日]

薄ら気味悪い　って様

[千さんの感想 · 2008年2月3日]

↑というわけなんですが、坂東さんの作品はともすれば官能小説のようなところがあって、とても電車で読めないというか、親に見られたくないというか…
これはエロス抑え目だったので購入（笑）

[hitomyさんの感想 · 2007年8月5日]

土俗的、といえばいいのか。この本の土くさい雰囲気にはすごいものがある。

[ちゃげさんの感想 · 2007年4月25日]

｢神祭」「火鳥」「隠れ山」「紙の町」「祭りの記憶」短編５編。高知の田舎を舞台にした暗いイメージの話ばかり。まぁ、ホラーじゃないから怖くないですが、因習めいたものに押し潰される感じがします。それぞれの作品レベルは高いと思いますが・・オススメじゃないですね〜(^_^;)

[BEAさんの感想 · 2007年4月9日]

適度に読みやすいし、これくらいの方向性の怖さがほどほどに良い感じ。

[lisaさんの感想 · 2006年12月26日]

どれも　少し前まであった時代

生活の中に　普通に神祭が執り行われていた頃
黄金色に波打つ稲穂の海原を　一升瓶の包みを下げたり晴れ着を着て風呂敷包みを下げ年に一度の神祭の日にやってくる”お客さん”。。
どれも　懐かしく　昔話のように近くて遠い世界のお話
もちろん　こんなことをしたら　罰が当たるのではないかという　後ろめたさと

[辻利八坂セットさんの感想 · 2005年11月1日]

土佐の山に囲まれた盆地に、ひっそり佇む嬉才野村。村の家々では、かつて盛大な「神祭」が行われていた。それは、氏神様に一年の収穫を感謝する祭りであり、遠方からの親戚縁者が集い、村が賑わう日でもあった。村に住む老女・由喜の脳裏に甦った、四十年前の「神祭」の奇妙な記憶とは……。ある盆の日、山中に忽然と消えた公務員・定一。山に隠れて、あることないことを吹聴し、村人を嘲弄し始めた。定一は神隠しにあったのか、それとも死んでしまっているのか……。嬉才野村を舞台に、神秘と幻想美あふれる土俗世界を描いた、珠玉の短編小説集。

著者プロフィール

高知県生まれ。奈良女子大学卒業後、イタリアで建築と美術を学ぶ。ライター、童話作家を経て、1996年『桜雨』で島清恋愛文学賞、同年『山妣』で直木賞、2002年『曼荼羅道』で柴田連三郎賞を受賞。著書に『死国』『狗神』『蟲』『桃色浄土』『傀儡』『ブギウギ』など多数。

「2013年 『ブギウギ 敗戦後』 で使われていた紹介文から引用しています。」