きっと君は泣く (角川文庫 や 28-3)

著者 :
  • KADOKAWA
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041970034

感想・レビュー・書評

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  • 23歳、女。美貌に生まれた。がっ、しかし!!
    たしか、私も23歳くらいの時に読みました。

  • 椿(つばき)23歳。美貌に生まれた女に怖いものはない。何もかもが思いどうりにいくはずだった。しかし祖母がボケはじめ、父が破産、やがて家や職場で彼女の歯車はゆっくりと噛み合わなくなっていく。美人だって泣きをみることに気がついた椿。弱者と強者、真実と嘘・・・誰もが悩み傷付くナイーブな人間関係の中で、本当に美しいココロってなんだろう・・・?清々しく心洗われる、[あなた]の魂の物語。 ・・・私は、途中で読むの辞めちゃいました(涙)。ただ、魂なんて、家族の状況だとか美貌だとか、そんなんに左右されちゃいけないと思うのね、アタシ個人的に。最後まで読んでいないから何とも言えないけど(汗)。。

  • 面白かったです。サクサクと一気に読めました。
    山本文緒さんが描く人間(特に女性)は「こういう人居る」と思えるキャラクターが多いから、その分感情移入して読める気がします。

    この作品の主人公・椿も例外ではなくて、「こういう人って居るよね‥」って思いながら読みました。
    美人に生まれて、それを自覚してるからこそ同性に嫌われて、恋愛に関してもそこまで真剣じゃなくて‥あまり先のことを考えず、今だけを楽しんでいるような人間。
    多分、読む人のほとんどがこの主人公をむかつくと思うだろうけど、私はそこまで感じなかった。美しく産まれた人特有の苦労というのはあると思うから、多少ひねくれるのも分からなくはない。
    ただ、確かに想像力は足りないな、と思った。(作中で敵対する看護士の女性に、「あなたに足りないのは想像力」と言われるシーンがある)
    23歳にして、順風満帆だった人生に影が差す。そこで初めて、人生における様々なことの大変さに気付く。
    想像力が欠如していたからこそ、そこで初めて焦ったりしたのだろう、と思いました。

    個人的に色々と重ね合わせて衝撃的でもあったし、ラストもある意味衝撃的というか‥バッドエンドまではいかないけどハッピーエンドでもないから、読後は何とも言えない気持ちになりました。けして嫌な感じはしなかったけれど、軽い気持ちで読み終えられる感じでもなく。。
    これまでのツケが回ってきて、この先主人公・椿はどうするのか。その先は描かれていないからこそ、色々と考えてしまいます。

  • 美しく生まれた椿、
    尊敬する美しい気丈なおばあちゃま、
    母親と父親との関係はうまくいってないけど、
    男の子にはちやほやされて、
    自分を大切にしないで、
    誘われたら簡単にセックスして、
    満たされてるようでなにも得られていない人生

    おばあちゃまがボケてしまったことで、
    知らなかった過去が暴かれて...


    狂気ですな。

    狂気は人をこわす。
    しかも平静を装った仮面をかぶった人の狂気ほどこわいものはない。
    後半戦、読むの怖かったよ。

    ラストには本物の愛みつけた風になってたけど、
    私には本物の愛とは到底思えず...

  • 本当に泣いちゃった!
    その一言につきます。

  • 今回は友人のおすすめで読んでみました。
    過去にも何作か読んで凄い好みの作家さんだったので、今回も楽しませていただきました。

    美しい容姿の主人公が、全て思い通りに何不自由なく暮らしている最中不幸が重なっていくお話。唯一の心の拠り所だった祖母がボケてしまい、父が破産し、更に病気になってしまいます。職場でも虐められ、周りにいた男性もいなくなり・・・

    主人公の性格は思っている事をはっきりと口にしてしまう所があるので、物語を読み進めていくとき何度もハラハラとさせられました。そしてどんどん不幸のどん底に落ちていくので、読むのが辛かったんですが、先が気になってしまいばばぁーっと最後まで一気に読んでしまいました。

    物語の中盤で出会う主人公の同級生との出会いがもとても良かったです。二人で殴り合いの喧嘩をしたり、お互いを罵りあうくらい険悪の仲だったんですが、終盤の二人の関係はこの本を読んで良かったなと思わせるくらい心が温まりました。

    家族、職場、友人、彼とのもつれ、絆や愛情など大波乱いっぱいの作品ですが、本当に楽しかったです。

  • 何だろう、この感じは。
    『感動』とは違うし、かといって『不快』でもないし。

    こうゆう系の話は初めて読んだので、何だか感想が難しい。
    とりあえず、やるせないって感じ。

    バッドエンドでは無いけど、ハッピーエンドともいえない。

    ただ、椿は大魔神に出会えて良かった。
    それだけは間違いない。

  • 山本さんの話で一番好き。出てくる人、皆がみんなリアルでどきどきする。

  • ボケちゃったけど椿のおばあちゃんがかっこよくて好き。

  • 読んで良かったです!(*^_^*)

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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