天使の囀り (角川ホラー文庫)

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著者 : 貴志祐介
制作 : 酒井 和男 
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2000年12月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (526ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041979051

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天使の囀り (角川ホラー文庫)の感想・レビュー・書評

  • 気持ち悪さ☆5

  • アマゾン調査プロジェクトに参加した5名は、滞在地から離れた沢地で、オマキザル科ウアカリ属のうち、特に珍しい種の猿を発見。人を怖がる様子もなく近づいてきたウアカリを難なく仕留めて食す。滞在地へ戻ったところ、彼らが寄ったその沢地は「呪われた沢」と呼ばれていたらしく、たいへんな騒ぎとなって、原住民からただちに追い出される。さて、5名のうちのひとりだったのが作家の高梨。彼の婚約者である精神科医の早苗は、帰国後の高梨の豹変ぶりに驚く。死恐怖症(タナトフォビア)だった高梨が死をまったく恐れず、快活にすら見えたが、時折「天使の囀り(さえずり)」が聞こえるとつぶやいていたかと思うと、死に魅入られたように自殺してしまう。ほかにも不可解な手段による自殺者が相次いで……。

    500頁余りの作品で、半ばぐらいまでは「ホラー?」と首をかしげるほどです。ところが以降はもう「助けて~」状態の涙目。けれど先が気になってやめることができません。めちゃめちゃ面白いんだもん。

    ここからかなりネタバレ。

    ウアカリの肉には線虫(=寄生虫)が宿っていて、これが脳内に侵入すると、自ら最も恐れるものによって捕食されようと行動します。ウアカリの場合は、最も恐れる者=人間だったわけですが、高梨の場合は死に支配され、死に捕食される=自殺という途を辿ることに。ネコ科の動物恐怖症だった者は、サファリパークでトラの前に立ちはだかり、喰いちぎられて死亡というように。

    線虫は快楽を刺激する神経にも影響を与えるため、一時はポジティブな考え方になります。それを利用した自己啓発セミナーも登場。しかし、線虫に全身を冒された最終段階は、映像化不可のおぞましさ。それでも、この恐ろしさは同著者の『黒い家』の狂気のオバハンよりはマシ。最後に早苗が選んだ行動も、それでよかったのだと思えて、しんみり。

  • ※臓器及び性的描写を含む作品です。

    【印象】
    南米アマゾン熱帯雨林の調査に参加する恋人からの連絡が途絶える。
    日本で恋人の帰りを待ちわびるのは、ホスピスで終末期医療に従事する女性。
    生物の華。

    【類別】
    小説。
    SF、ホラー、サスペンス、サイコ。

    【筋】
    筋の意外性よりも、切口の意外性とその精緻な描かれかたに期待するほうが楽しめそうです。
    生死と感情と理性がぐじゅぐじゅにレアで料理された醜くて美味しいよくわからないやつです。材料を余さず使いきっています。お薦めしたいですが、誰しもにお薦めできるものではありません。
    屈折的、反射的、逆説的である例の点からは、とある架空の人物を想起しました。

    【表現】
    文体は平易。三人称一元視点。一部が書簡体。
    専門知識がなくても楽しめます。

    【備考】
    このレビューはアマゾンKindleストアにて2017年3月9日に購入しダウンロードしたものの鑑賞に基づきます。

  • 多大な専門知識の上手な利用。薬害エイズ問題についての扱いには少し疑問。

  • ゾッとした。考えれば考えるほど怖かった。

  • アマゾンから戻ってきた調査隊が次々に謎の死を継げていく。調査に参加していた死んだ恋人の謎を探るホスピタルの女医。一方、各地で同じような不信死が続く。この不信死とアマゾンの調査隊が、どの様に関係してくるのか解明されていく過程が面白い。序盤の恋人からのメールが、段々と崩れていくとこからジワジワと恐くなっていく。終始ドロドロとグロテスクな気味の悪い表現が続くのだが、不思議と読みやすく続きがどんどん気になっていく。生きる恐怖から解放されていく為に、死に繋がっていたモノを、ラストで意外な使い方をする。決してハッピーエンドではないのに、救われた気持ちになる。

  • めちゃめちゃ怖かった…!!!!

    昼間に読んでいたにも関わらず、気づくと怖くなって後ろを振り向いてしまうくらい怖かった。別にそういう幽霊ものの話でもないのに、どうしてこんなに怖いのか…。

    怖いだけじゃなく、精神的なグロさ、ミステリアスさがあって、怖いのに先が気になってしまうし…。

    とくにアマゾンで猿を殺して食べるシーンが一番怖かったかも。怖いのが苦手なのに…でも、とても面白かった。

  • 最後辺りが壮絶に鳥肌たった。
    もっとオカルトっぽい話かと思ったけどそうじゃなくて、現実にこんな事起こったら・・・と思うと恐怖でしかない。

  • ネタは実にイヤんな具合で面白いんだが、後半の展開やオチがつまらない程定番過ぎて残念な出来に。もったいないぐらいだ。

  • 人が快楽に支配されて死んでいく様はなかなかの圧があって好きな本

  • スタージョンの法則
    あらゆるものの90%はクズである
    多くの生命が存在しているということは、過去に、それより遥かにたくさんの命が消滅してきたということ。
    死恐怖症=タナトファビア
    僥倖 偶然に得る幸せ
    麻薬が関係?
    三顧の礼(さんこのれい)は、故事成語のひとつ。 目上の人が格下の者の許に三度も出向いてお願いをすること。 中国で劉備が諸葛亮を迎える際に三度訪ねたとする故事に由来する。
    市場は経済学ではなく、ゲームの理論と心理学によって動いている。
    森閑とした廊下
    タナトス ギリシア神話の死神。また、フロイトの精神分析用語では、死への誘惑。
    手術を執刀する。
    突っかかるような攻撃的な物言いをする人の言葉と内心は、裏腹なことが多い。
    ギリシャ神話は、エジプト神話から大きな影響を受けている。
    父性原理を代表する天空の神が、母性原理であるガイアに変わる。その時に敗れた方の神話の要素が吸収される。ヘルメス(羽の生えたサンダルを履き、2匹の蛇の巻きついた杖を持っている)は天の鳥と地の蛇の要素を併せ持っている。逆に龍は蛇が出世して大空を飛ぶ能力を身につけた姿。
    博覧強記で鳴る人。広く書物を読みよく覚えていること。
    ギリシャ神話の医学の神アスクレピオスはその力を恐れるゼウスに雷で殺され、天に昇ってへびつかい座になった。
    狂犬病に感染した犬はさまよい歩き、嚙みつこうとする。これは狂犬病ウイルスにとって都合の良すぎる行動。
    風邪→くしゃみは防御反応か、ウイルスの仕業か。
    うさぎの目が赤いのは血の色が透けているから。

  • 最後のオチが気持ち悪い。あんまり想像したくない原因により、人がおかしくなっていく様が描かれる。

  • ジャンルはホラーだけれどミステリの要素も多く、始めに何で?何で?と思わせて、じわじわ理由が明らかになっていくので読むのがやめられない。
    一番凄惨なシーンも、前段の主人公が解説を受ける場面では描写がぼかされているので、実際そのシーンに差し掛かった時の衝撃ったら凄かった。
    読みたくないのにやめられない。

  • 3.5
    アマゾンからの新種線虫感染ホラー。研修施設のグロテスクな描写はなかなか。快楽を操るという寄生メカニズムはよく考えられてると感じた。

  • 超常現象でなく、不可知なものでなく、狂気でもなく、かつ、人間そのもの以外で、人間にとって最も恐ろしいものは、人間の肉体と精神そのものの尊厳が徹底的に奪われることかも知れない。その正体一体なんであるかが物語の肝でもあるので一切ここには書けないが、「その手」が生理的にダメな人は、これのクライマックスはあまりにおぞましくて読めないかも知れない。すべては論理的に進行するストーリーだがブルっと震えがくるホラーだ。

  • 後半に差し掛かるまで、話の展開が読めずに面白かった。果たしてオカルトなのかリアル路線なのか、チラチラとスカートめくるような話運びはお上手!
    しかし、気になる点も2つほど。

    1つは人物設定。
    ゲームヲタクの信一くんはちょっと現実離れしすぎ。あの状態でゲームを愛するのは不自然。蜘蛛は何だったんだって感じだし。

    2つめもかぶるけど、合宿所での行動が突飛すぎ。
    警察はどうせ動かない、という判断でできることを遥かに飛び越えてる。
    緊迫した場面な筈なのに、キャラクターが台本を気にして動いているようにしか見えなくて滑稽さすら感じだ。

    この2点でリアリティが大きく剥落してしまったので、どんなストーリーであろうと感情移入できなくなったしまったと思う。

    読者を巻き込むのは難しいことだよね、などとメタな読み方をしてしまった。

  • びっくりするくらいの生理的嫌悪。ただでさえ、虫がだめな私には、罰ゲームみたいだった。血管の中を寄生虫が動くイメージに苛まれる。
    女医の行動に、イラついた。でも、面白い。後半は、気持ち悪さに一気読みした。

  • 猿から感染した線虫が人間の脳に入り精神をコントロールしはじめる話。

    パニック小説ではなく推理小説ぽくもあり、それだけでは終わらず、主人公が殺されそうになるホラーまであって最後まで飽きずに面白かった。

  • 虫が嫌いなので想像して読んだらゾクゾクしました。
    線虫が詩の原因だとは気づかなかった。

  • 新聞社の企画でアマゾン探検隊に参加した高梨は、帰国後、明らかに以前とは雰囲気が違っており。
    他の探検隊の面々も、不可解な行動の末に…。
    アマゾンで一体、何があったのか?

    「面白かったけど、気持ち悪いですよ? 大丈夫ですか?」
    との前置きありで、友人からお借りした1冊。
    いやー、確かにその通り。
    内容的には面白いけれど、とにかく気持ち悪い。
    天使の正体とか、その他諸々、想像したらぞわぞわします↓

  • 登録番号:11547 分類番号:913.6キ

  • 予備知識なしで読んだので、登場人物が狂っていくのはホラーだった。しかしみんな救われないなぁ・・・

  • 本当に存在しそうな線虫が出てきて、不気味で気持ち悪かったけど、先が気になって一気によんでしまった。
    エ○ゲーマーが出てきたり来たのはシュールだったけど、その末路があまりに。。
    主人公の女医に救いのない話だった。

    後、寄生されたら死ぬしかない線虫が本当にいることを知ってしまった。。怖い。

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天使の囀り (角川ホラー文庫)の作品紹介

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?前人未到の恐怖が、あなたを襲う。

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