青の炎 (角川文庫)

  • 9458人登録
  • 3.83評価
    • (1306)
    • (1458)
    • (1739)
    • (142)
    • (22)
  • 1296レビュー
著者 : 貴志祐介
制作 : 角川書店装丁室 
  • KADOKAWA (2002年10月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784041979068

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
貴志 祐介
宮部 みゆき
宮部 みゆき
東野 圭吾
宮部 みゆき
金原 ひとみ
有効な右矢印 無効な右矢印

青の炎 (角川文庫)の感想・レビュー・書評

  • 平成29年4月

    なんとなく手に取り、読んでみる。

    超、面白かった。映画になってたんだね。
    一気読みです。

    主人公と母と妹の楽しい生活に母の元夫が住み付き働きもせず、酒ばかり煽って、主人公たちの生活を一変させた。
    いろいろとあって、その元夫を主人公が殺すことを計画する。罪と罰で、殺す側、殺さない側の人がいて、殺す側の人間になる。そして、殺した後は、殺したことを生きている間葛藤する。それを分かっている中で、罪を犯す。
    そして、その後二度目の罪を…。
    そして、その後、それしかないよねって感じで完。

    しかし、二度目の罪は、ちょっと手抜きだね。
    でも、二度目ってそんなもんなのかな。一線を越えた後ってね。

    無敵の大門さんの言葉
    一度火をつけてしまうと、怒りの炎は際限なく燃え広がり、やがては、自分自身をも焼き尽くすることになる。怒りだけはどんなことがあっても抱いちゃいけない。
    悪い人にいいように扱われても、自分の怒りで自滅するよりは、ずっとましな人生だと。

    日本人は、罪と罰のような強迫観念とは無縁だから、完全犯罪の殺人を行うには適しているのではないか。そんなことを考えていたが、殺人者の心を抉るのは、神へのおそれでも、良心でもない、心を締め付けるのは、単なる事実だ。自分が人を殺したという記憶。その記憶からは、一生逃れる事ができない。

    だから人を殺してはいけないとは言えないけど、人を殺すってことは、それだけ自分に返ってくるんだよね。人を殺す事によって、自分をも殺してしまうってこと。

  • 今年読んだ本で一番!!ゆれ動く主人公の心の描写に引き込まれる。タイトルの青い炎って、本人をも燃えつくす怒りの炎だったんだ!蜷川監督×二宮君主演の映画も小説の世界感を全く裏切ってなく心に残る映画だったが、原作は、登場する文学作品の引用文も物語とリンクして心に染みて、断然いい。全編暗く、切なく、途中息苦しくなるが、一気読み。貴志祐介さん、おどろおどろしいホラーのイメージが強かったけど、ほかにも読んでみようと思った。

  • 貴志作品では一番と思ってる。罪を犯した後の苦しみがリアルに感じられる。「ようやく実感を持って理解することができた。人を殺すというのはこういうことなのか」眠っている間だけ忘れる事ができるが、目覚めた瞬間から悪夢が始まる。人を殺めてしまった事が夢ではなく現実だと悟ってから。

    切ない。

  • 高校生が家族を守る為、完全犯罪の殺人を企てる倒叙推理小説。
    主人公のストレスを濃密なまま体感できる、稀有な作品。
    湘南の海岸線をロードレーサーで通学する爽やかな面とは裏腹に、その心には青い炎が燃えたぎる。

    私も同じ年齢の頃、家族や級友に憎悪を覚えたことはあっただろう。だが、さすがに殺意は芽生えなかった。ではなぜ、17歳少年は実行に移そうとしたのだろうか。その経緯で明らかになる事実に、彼は困惑せざるを得ない。

    主人公の心理が、読者の心理に置き換わる錯覚に囚われる一冊。映像化された作品ですが、キャストを知らずに読めたのが想像力の妨げにならず幸いした。

  • H28.12.20 読了。

    映画版をずっと観たくて興味があった作品。
    映画版を観るなら、その前に原作を読んでみたくて購入。

    このやりきれなさ。
    スカッとするかと思いきや、逆に不安になる日々。
    このリアルな空気が良くも悪くもたまらない。
    タイトルの「青の炎」、まさにその通りで納得。

    他の貴志先生の作品も集めたい。

  • こんなに知力、体力、応用力、計画性、しかも思いやりまで兼ね備えた17歳が今の時代に果たしているのか。私は知らない。見たこともない。そう思いながら読み進めたけれども、人を殺すにいたる心情、殺してからの心境がすごく丁寧に描かれていて、いつのまにかすっかり引き込まれてしまった。これ読んだら人殺そうと思ってた人も思いとどまるんじゃないか、それだけの重みと切実さがあった。『山月記』や『こころ』と重ねて描くのも効果的。だって、主人公はそういう名作を国語の教科書とかで知るんだよ?もっといえば人殺しのトリックだって物理の授業の応用なの。ああやっぱりこの子は高校生の子どもなんだな、それなのにこんな重いものを背負わされて、そう思うと、泣けてしまうじゃないか。ここ数年、YAとかミステリとかをちょこちょこつまみ読みしてきたけれども、そういうのに求められるすべてが端正にそろってる圧巻の1冊なのではないでしょうか。

  • 終始重い話だった。主人公はサイコパスでもなければパラノイアでもない普通の17歳の少年。
    大切な家族の平穏な日常を取り戻す為に、完全犯罪を執行する。

    入念に叩いた石橋は少年の思った以上にもろく
    未成年故の詰めの甘さに(手馴れてたらそれはそれで問題だけど)読者は焦燥感に駆られること必至。
    ラストはもぅ息苦しくて、会話の応酬を追ってくのが辛かった。
    映像より活字の方が切迫感が半端ない。ハッピーエンドなんて最もかけ離れた話だけど、私はこういう作品が好きだったりする。
    “男性作家さんならでは”なディテールですが毎回一気に読ませる文章力は流石です。お陰で今日は食欲が…無い。

  • あまり読後感はよくない小説。
    たまたま、正月に実家に帰省した際、実家の本棚にあったので暇つぶしに読みました。

    家族のために完全犯罪を決意する少年のお話ですが、『悪の教典』を読んだ後なので、「ハスミンだったらもっとうまくやるよ!」みたいなことを考えてしまいました。

    読後感は、「おーぅ……」とアメリカ人のように額に手を置いて天を仰ぎたくなる感じでしたが、ストーリー展開の小気味よさは心地よかったです。
    着々と準備されていく殺人計画にもちょっとどきどき。
    少年ゆえの不完全さや危うさ、大人から見ると明確に経験が足りていない様子、その経験不足からくる思い込み等々が相まって、制止したい気持ちと励ましたくなる気持ちが交錯。

    まぁでも、殺しちゃだめだよ。

  •  サークルの同期の友達に薦められた本。2003年に映画化されていた事実すら知りませんでした。気に入った著者の本しか読まない傾向にあるので、いろいろな本を紹介してくれる友達はありがたいです。
     推理小説の一種(倒叙推理小説)なんだろうけど、従来の倒叙推理小説とは違う趣がある。概ね犯人側に立って「犯罪がバレなければ」という思いを抱きがちな人にとっては、ラスト100頁くらいは「気になってしょうがない」という気持ちで一気に読めるのではないでしょうか。伏線とかもしっかりしていて、ちょいちょい出てくるペダントリーも伊坂ほど気になりませんでした。万城目氏にしてもこの貴志氏といい、京大出身の作家は上手いですね。ポスト島田荘司世代も京大ミス研出身者が多いし。
     ラストもありきたりな終わり方ではなく、多少の余韻を残している。3時間ほどで一気に読んでしまった。読ませる力がある本だと思う。
     舞台が「鎌倉~藤沢」を中心となっているので、こういう場所にゆかりがある人はより一層楽しめるのではないでしょうか。最近のミステリとしてはよく書けていると思います。

  • 読んでいる間中ドキドキして、ページを捲るのが怖くてたまらなかった。

    一人称が犯人パターンはヤキモキしてドキドキして心臓に悪い(^_^;)
    なのに読むことを止められない勢いのようなものがあり、没頭してしまう。

    この作家さんの小説は妙に感情移入してしまって危険(^_^;)

  • 青春小説としても読めるので、切なかったです。特にラストの場面では秀一にはもっと別の未来もあったのでは…と感傷的な気分になりました。

  • 綿密に練られて、上手くいくように思われた櫛森の計画が最終的に破綻してしまう。最初に犯人の手の内を明かして、そこからどんどん暴かれていく様は、見ていて痛快。しかし、櫛森に対する同情も同時に湧いてくるという、いろんな心情にさせられた小説だった。

  • 10年以上前に映画を見てたから結末を知ってたけど、本当に悲しい救いようのないお話。そして映画の影響で秀一は完全に二宮和也で再生された。
    二宮和也ぴったりでしょう!!!
    まだ高校生の秀一が母と妹を義父の曽根から守るために完全犯罪をするお話。トリックとかよく思いついたなあ!と感心するし本当に秀才な高校生だし完璧な犯罪だと思いきや、やっぱりまだまだ高校生で詰めも甘く、あっけなく証拠を残してしまうところとか、学校では友人や彼女と無邪気に話してるとことか、でも一歩引いてものごとをかんがえたりとかその葛藤がなんとも切ない。
    最後の結末も、被疑者死亡しかないか、、、と思い詰めたり本当になんという人生なの!可哀想すぎる。
    しかも何より実は曽根が末期がんで何もしなくても死亡してたとか、、、そんなのって辛い、、、もっと早くその事実を教えてやってよ!
    秀一はいいやつだから、そんな結末じゃなく真っ当で明るい人生を歩んで欲しかった。

  • 秀一の家庭、友人、そして大切なあのこに対する熱い思いが文面からひしひしと伝わってきます。
    もし自分が秀一の様な家庭環境だったらと考えると、決して彼のとった行動を否定できません。
    最期は愛する者の為に。。。

  • 母と離婚した筈の男が、家に居座っている。
    高校生の櫛森秀一は、男の殺害計画を立てる。家族を醜聞から守るためには「完全犯罪」しかない・・・
    空想でしかなかった「犯罪計画」。しかし秀一は知ってしまう。男が母を食い物にしていることを。秀一のなかに青い炎のような殺意が燃え上がり――

    小説のカテゴリは「犯人視点の推理小説」ですが、
    珍しいことに殺人が起きるのは前半ではなく、小説の真ん中あたり。それまでは、主人公の家庭や高校での生活が描かれます。
    だからねえ、この書き方、ずるいよなあ。主人公にすっかり感情移入してから殺人犯になっちゃうもの。もう、秀一くんがかわいそうでかわいそうで。
    犯罪計画を練りながら、友達でもある少女に恋をして・・・そのあたりを描くバランスが、貴志祐介は上手いですね。引き込まれました。
    次は『鍵のかかった部屋』読みたいな。

  • 映画を見てから読みました。一言で言ってしまえば若気の至り。主人公は馬鹿野郎です。殺さずに何もかも捨てて逃げれば良かったのに。そう考えれば考えるほどとても悲しくなります。これを読んで貴志さんは凄く頭がいい方なんだと思いました。

  • 殺人犯目線の話。

    切ない犯罪。

  • 貴志祐介2冊目。共に個人的に大絶賛。好きな作家リスト入り。

    情景や心理、特に主人公の秀一の少年特有の機微な心境の揺れに大いに感情移入できた。更に悪役の曽根の恐ろしさが秀一の視点からリアルに伝わって、中盤のページを読み始めるのにいちいち心構えが要された・・なかなかない体験。

    感想通り、大きなテーマは「少年の心理」だと解釈したい。あからさまに見せたいのに現実には見せられない怒りの感情・・それが赤でなくリアルな青の炎。あからさまに見せられない怒りというのは自分の少年時代にも抱いた覚えがあるからこそ共感できた。
    あと、現代の高校生へのインタビューまでしたらしく、高校生の生活観がよく描かれてた(特に脇役につけた本当にありそうなアダ名の数々は面白い。細かいエピソードまで・・)。

    疑問に思った点が幾つか。優れた知識・行動力・計算力を持つまさに天才(作中では秀才と。)少年の秀一。記述どおり青の炎をたぎらせ、本当に我が身まで焼き尽くしてしまった彼の一連の行動はある意味正当といえたのか?そして、彼は幸せだったのか?
    残念ながらNOだと思った。事実を知るのが遅かったにしろ、殺害に走るのはやっぱり無謀だろう。確かに方法は他にあっただろうから禁酒作戦で止めておけば良かったし、特に石岡は殺害しなくて良かったと思う。まして、自殺はないだろ・・終わり方はGJだけどw

    と考えると、あらゆる若者に眠る静かながら危険な「青の炎」の存在への警告か。はたまた一つの悲劇か。秀一は何にせよ最良の判断を下せなかったのだろう・・
    巻き込まれた紀子、乙。コイツが自殺を促した感もあるけど。

  • とっかかりに多少もたつきましたが、中盤からは一気に読みました。読み終わってみて「ああ、凄いの読んじゃったな」というのが一番の感想。
    主人公の心情に共鳴し、一緒に計画を企て、逡巡しながら読み進めました。父親の酷い有様をみてはやはりやるしかないんだろうと決意し、それでも本当に俺はやってしまうんだろうかという葛藤が、まるで自分の感情のように感じました。
    頭が良すぎる故にそれに過信している様も、滑稽で哀しかったです。
    ラストに向けて、加速するように追い詰められていく秀一。所々に示唆されているラストを想像しながら、読んでいくのがつらかったです。これでハッピーエンドだったら、別の意味での後味の悪さを味わったのでしょうが、それでもそうならないで欲しいと願いました。クラスメート達の善意の行為に涙してしまい、また、彼の行動が、実は意味のなかったことなのだと知らされたとき時には、本当にそれを知っていればこんなことにはならなかったのにと、唇をかむ思いでした。
    「こんなにも切ない殺人者がいただろうか」
    本当にそう思える物語でした。

  • ラストは圧巻の一言。一般に犯人の自己満足や言い訳羅列になりやすい倒叙ミステリーにおいて、悲しい結末でありながら爽やかさを残す終わり方は傑作級。

  • さほどあらすじを把握していない状態で読んだけど予想以上に読み応えあった!最初の殺人を行う描写シーンなんて、読みながらこっちまでハラハラした。もしかしたら起こさなくてもよかったかもしれない殺人だったというのがまたいたたまれない。ラストシーンもスパッと終わったし(その後どうなったのか読者の想像に任せる辺りも良かった)、全体的な構成も好きでした。

  • きっかけは、やはり重松清「疾走」が好きならこの小説もおすすめです。って感じでググったら出てきました。評価も高いし、私の求める条件である、少年が主人公、閉塞感がある、やりきれない、切ない、哀しい、後味が悪い、が満たされていそうだったので読んでみました。



    結果、読書感想は人それぞれ。

    主人公が少年ってところだけで、それ以外は外れていました。

    殺されるのはどうしようもないオヤジ、読者の誰もがコイツを殺したくなるようなろくでなしです。設定上は実母の再婚相手で同居しています。コイツさえいなければ母親と妹と三人で幸せに暮らせます。

    主人公でこのオヤジを殺害する男子高校生は、割とどこにでもいそうで、推定かっこよくて、少し影があるのですが、そこがまた魅力的でヒロイン役の女子高生も出てきて、エエ感じになります、青春です。羨ましくて同情出来ません。



    この絵に描いた様な悪人のオヤジさえいなければ、絵に描いた様な幸せな家庭で、絵に描いた様な青春学園生活なのに。綱渡りな完全犯罪、読んでいて心配になります。やはりボロが出てしまい第二の殺人。悪人オヤジを殺す切実さに較べると第二の殺人は少し安易ではないだろうか?

    案の定、足が付きそうになり、八方塞がり。ロードレーサーでトラックに突っ込む自殺行為でバッドエンド。



    そこにやりきれない閉塞感はなかった。

    なんとなく展開も予想できて、サクサク読み進む。表現が難しいのですが、グイグイ押されて読み進めるのではなくて、ストーリーに引っ張られ読み進める感じなにですよね。

    第二の殺人の時には行間から血が滲んできました、この筆力は評価できます。

    が、私は行間から焦りが欲しいのですよ、行間に挟まれる閉塞感とかね。この小説にはそれがなかった。



    「疾走」とか吉田修一の「悪人」が好きな読者さんにはお勧めできない小説です。



    この著者の作品はあと「悪の教典」が直木賞候補になったのでそのうち、読んでみてもいいかなと思います。今度は「良い意味で期待を裏切って」ほしいものです。

  • 個人的点数:85点

    17歳高校生の櫛森秀一は母と妹の三人で暮らしていた。
    そんな中、母が再婚してすぐに別れた元夫、曽根が突然現れて平和が崩れていった。
    傍若無人にふるまう曽根に対し秀一は自らの手で曽根を葬り去ることを決意したのだった。

    読み終わった後、久しぶりに喪失感みたいなものを感じることができました。
    それだけ物語の中に入り込んでいたということだと思います

    秀一が緊張してるときには読んでるこっちも緊張してきて、どうなってしまうんだろうとドキドキしていました。

    何か一つタイミングだったり、考えが変わっていたら秀一の人生は全く違ったものになっていたのではないかと思います。



    2017.3.15  読了

  • 「青の炎」。このタイトルは本当に象徴的だ。
    主人公・秀一の心象風景が描かれている場面では、不気味で無機質な熱さが伝わってくる。
    家族のために殺人を計画する秀一。
    もちろん逮捕されることなど前提にはなく、いかに罪を免れるかを考えながら準備は進められていく。
    特別変わったところなどない、友だち付き合いのいい普通の高校生だった秀一。
    犯罪にはたいていどこかに穴があるものだ。
    綿密に練ったはずの殺害計画にも、思いもかけない落とし穴が待っていた。
    憎むべき相手を殺したために、憎しみも怨みもない人間を殺さなければならなかった秀一の哀しみが切ない。
    たった一人の人間が現れたために壊れていく幸せな空間。
    必死にそれを守ろうとした秀一が哀れでたまらない。
    若さゆえの暴走と言ってしまえばそれまでだが、もしも・・・と何度も考えてしまった。
    母親がもっと早くに真実を秀一に告げていたら。
    二度目の犯罪に手を染める前に思いなおしてくれていたら。
    秀一がした最後の決断が哀しすぎて、たまらない気持ちになった。
    純粋な思いだけが彼を支え、彼を動かし、そして彼を追いつめた。
    年齢を問わず一度は読んでほしいなぁと思った物語だった。
    文庫本の表紙にも写っているロードレイサー。
    物語で最も重要な役割を果たしているアイテムだ。

  • 殺人を犯した後の罪の重さに苛まれていく様が、何とも恐怖心を煽る。警察や世間を欺いても、自分の良心まで騙しきることはできなかったのだろう。青の炎にその身を焼かれた、少年の哀しい物語。

全1296件中 1 - 25件を表示

青の炎 (角川文庫)に関連するまとめ

青の炎 (角川文庫)を本棚に登録しているひと

青の炎 (角川文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

青の炎 (角川文庫)の作品紹介

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。その平和な家庭の一家団欒を踏みにじる闖入者が現れた。母が十年前、再婚しすぐに別れた男、曾根だった。曾根は秀一の家に居座って傍若無人に振る舞い、母の体のみならず妹にまで手を出そうとしていた。警察も法律も家族の幸せを取り返してはくれないことを知った秀一は決意する。自らの手で曾根を葬り去ることを…。完全犯罪に挑む少年の孤独な戦い。その哀切な心象風景を精妙な筆致で描き上げた、日本ミステリー史に残る感動の名作。

青の炎 (角川文庫)のAudible版

青の炎 (角川文庫)のKindle版

青の炎 (角川文庫)の単行本

ツイートする